November 30, 2006

毎日、まいにち、チャングム、チャングム


イ・ヨンエ様のことは、かあちゃんよりずっとオヤジの方が詳しい。
だって、映画「JSA」ですでにチェック済みで、以来「親切なクムジャさん」まで気にかけて見ている女優であるし、全54話もある「宮廷女官チャングムの誓い」はチラッとしか見ていないけれど、1を聞けば10を知るオヤジは、そんなダラダラと連続ドラマなんて見なくてもいい。
もうお腹いっぱいイ・ヨンエ様のことは承知しているつもりで、脱ぐとか見えるとかいう最新映画など、もはやどうでもいい感じであった。

と、こ、ろ、が、である。
知り合いから全54話の「宮廷女官チャングムの誓い」のDVDを借りてきたかあちゃんは、すっかりハマってしまって、朝起きて夜寝るまでの間、ヒマさえあればずっと見いり、時にはポロポロ涙を流している有様で、我が家の中心の居間で延々それを見られた日にゃ、なんだかちっとも会話も成り立たず、家族はそれぞれの居場所でバラバラだ。
1日何話こなしているのかは知らないが、まいにちまいにち毎日、朝昼晩とご苦労様でございます。

さてそうして数十日が経過した、定休日の水曜の夜。
夕飯は何にするという話で、お手軽な鍋にしようと決まった。
それも、オヤジが先週忘年会でウハウハ食べた「チャンコ鍋」がいいという。
まあ、いいでしょう。
全員一致で「チャンコ鍋」。
有り合わせの食材を、ごつつぁんですとばかりに鍋にぶち込み、市販の「チャンコ鍋」のスープで煮ただけなのに、なんとまあ、これが美味。
熱々を食べ、玉子をといて雑炊でしめる。

すっかり腹がふくれて、食後のもう一杯を飲もうとテレビの前に移ったら、かあちゃんすかさず「チャングム」のDVDをセッティングしやがった。
小僧がそれ見て一言、
「かあちゃん毎日チャングム、チャングム、チャンコのあともチャングム、チャングム、オヤジは階下へ行って、パソコンしてください。オレは上でパソコンだから」
と、さっさといなくなってしまった。

というわけで、チャングムからも見放されたオヤジはこのブログを更新しているというわけ。
階下へ下りる間際にかあちゃんが言った。
「ああ、もうすぐ終わっちゃう。今度はなに見ようか・・・」
なんでもいいけど、韓国ドラマはやめてほしい。
西部劇かオカルト、ホラー、SFアクションあたりならなんぼでも付き合うのに。
そういうことは絶対有り得ないので、今夜こそは録りためてしまったハードディスクレコーダーの映像を見ようと決めた。
取りあえず「鉄板少女アカネ」ちゃんから、いっちゃいましょうか。
げぇ〜っ、まだ宵の口もいいところ、10時半ですがな !!!


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November 29, 2006

結婚して名前が変わるということ

  
ソフトバンクのCMにキャメロン・ディアスが出ていますな。
じつにアメリカンなネェちゃんで、グッときちゃいます。
もしキャメロン・ディアスに面と向かったら、たぶんぜんぜん口も聞けない木偶の坊になっちまいますな。
まあ、面と向かうことは有り得ませんが・・・。

そのキャメロン・ディアスがジェームス・キャメロンと結婚したら、キャメロン・キャメロンてなことになりまして、なんだかキャンディ・キャンディみたいですな。

「ねぇキャメロン」
「なんだいキャメロン」
「キャメロンはメロンとカメレオンとどっちが好き ? 」
「う〜ん、メロンも好きだし、カメレオンも捨てがたいよキャメロン」
「わたしはメロンが好きよキャメロン」
「じゃぁメロンにしようかキャメロン」
「ハイ、あ〜んしてキャメロン」
「あ〜ん、キャメロン、僕はもう君にメロンメロンだよキャメロン」

てなことになりまして、じつにどうも面倒くさいったらありゃしません。
そうかと思えば、室井茂が泉谷しげると結婚するってぇと、両方とも泉谷しげるってぇことになりまして、これまた面倒くさいったらないですな。

先日ある結婚適齢期の女性がカウンターで一杯やりながら、きっぱりとこういいました。
「私は、どんなにイケメンでも、どんなに稼ぎがよくても、和田ってい名字の男とは結婚しない ! 」
彼女、名前をアキコさんというのですな。
気持ちはわかります。
病院や銀行でフルネームで「和田アキコさ〜ん」と呼ばれたら、その場の全員から注目の的ですもんね。

そういう悩みを抱える女性は他にもいまして、親がファンだからと、大女優の名前などをつけられてしまい、こっ恥ずかしい思いをしたとか。
まあ、胸をはって堂々としていればいいんですが、デリカシーのないオヤジ共が、ことあるごとにニヤニヤしながらいじるんですな。
どうひいき目に見ても森三中レベルの吉永小百合さんや、一字違いで惜しいけれど、そりゃそうだと納得されてしまう藤原紀子さんとか、男でも、アホの坂田の顔をした木村拓哉くんなんかは、そりゃちょっと気の毒ですな。

結婚して早く名前を変えてしまいたいという人と、名前で結婚をためらう人と、どうもこりゃぁむずかしい問題ですな。
陰陽道などでは名前というのは呪でありまして、生まれ落ちて名付けられた言葉に人は縛られていくのですな。
ネコでも犬でも名前で呼ばれていくうちに、飼い主の思いがその命に宿っていくということでありまして、1とか2や、AやBのような記号では命はよりよく育たないのであります。
悟りをひらく前のお釈迦様が、なぜ自分の息子に悪魔と名付けたのかはよくわかりませんが、「悪魔1号」「悪魔のあっくん」というニックネームは、オヤジがつけたというよりは、自ら招いた災厄でありましょう。
同様に「ヒトリモン」や「とっくりさん」、「刈り魔王」や「おちょこくん」も、自らオヤジに呪をかけられたくてネタを提供したのでございます。

じゃあお前は陰陽師かって ?
いやいや、わたしは「鉄板少女アカネ」ちゃんを楽しみにしているだけのただのオヤジでございますよ。
おあとがよろしいようで・・・。

19:25:44 | mogmas | | TrackBacks

November 28, 2006

オバケなバーバーくん

  
雨の朝はよく寝れる。
寒い日ならもっとよく寝れる。
二度寝だとものすごくよく寝れる。

そうして遅くに目覚めると、かあちゃんが言った。
「おばあちゃん、とうとう見れるようになっちゃったみたいよ」
「 ? ? ? 」
寝起きの頭じゃなくても、唐突なかあちゃんの話は理解不能だ。
トイレですっきりしたあと、最初から話を聞いた。

今朝、7時前のこと。
いつものようにばあさんはクイックルワイパーで、しゃらしゃらとお掃除をしていたそうな。
2階から階下へ下りていく途中、ふと気配を感じて上を見上げると、人の影が見えたらしい。
“あれ、こんな時間に誰かしら ? ”と、“お客さんでも来ているのかな ? ”と考えたばあさんは、きっと「仙台のとこやさん」だろうとそのまま階下で掃除を続けた。
しばらくしてまた気配を感じたので、階段から上を見ると、人影が階段を上がっていったらしい。
やがて、7時半に起きたかあちゃんと小僧に、ばあさんはその話をしたのだった。

「仙台のとこやさん」とは、そりゃ「バーバーくん」しかいないだろう。
連日連夜大お疲れの「バーバーくん」は昨日はお休みで、久々に酒を抜いたかもしれず、当然店には顔を出していない。
そんな彼を自宅に呼ぶはずもなく、まして早朝7時前に、こちらが夢の中にいるときに、彼が階段を上り下りしているなんてことはないわけで、ばあさん曰く“子供のようなとこやさん”の身に生死にかかわるような何かがあって、幽体離脱してオヤジに恨み言のひとつも言いに来たのだろうか。
しかし、「バーバーくん」とばあさんは顔を会わせてはおらず、なぜ影だけで彼と言えるのだろう ?

「オーラの泉」にどっぷり浸かってしまうかあちゃんは、ついにばあさんが見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる、いっちゃった状態になってしまったのだと、真剣にオヤジに向かって言うのである。
ハイ、ハイ、そうですか、ま、コーヒーの一杯ぐらい飲ませてくださいな。
フン、「昭和の酔っぱらい」め、飲み過ぎてアストラル・ボディを我が家に送り込んだのか。
はたまた「唾飛ばし分身の術」で我が家の夫婦生活を覗き見ようって魂胆か。
ようし、敵がそうならこちらも「遠隔鼾バズーカ砲」で寝込みを襲ってやる。

なんてことをつらつら考えながら昨日の朝刊を読んでいたら、「幻視で気づく/レビー小体型認知症」という記事を発見した。
聞き慣れない「レビー小体型認知症」とは、アルツハイマーや脳血管障害による認知症とともに「3大認知症」と数えられ始めた「幻視」をともなう認知症らしい。
これは脳にレビー小体というタンパク質の塊がたまって、神経細胞が変性する進行性の認知症で、特徴としては幻視や錯視、誤認などが繰り返し出て、実際にはいない人(子供が多い)や虫、小動物などが見えたり、同居する家族を他人と見間違えたりするという。
また、パーキンソン病と同じグループの病気で、筋肉のこわばり、小刻みな歩行などのパーキンソン症状が出ることも多いのだそうだ。

う〜む、むむむむ、断定するのは危険だが、まさに今朝のばあさんの言動は当てはまる。
とくに「子供みたいな仙台のとこやさん」とは、まさにその通り。
不肖の息子として親の大事をほっておけないので、もう一度くわしくその話を聞いてみて、忘れていた事実を思い出した。
ばあさんが掃除をしていたまさにその時刻、無理矢理棺桶の蓋を外されたドラキュラ伯爵のように、不機嫌で死にそうな夢遊病者のごとく、オヤジはトイレに起きたのだった。
半分以上寝ている状態で、それでもタンクを空にした安堵感が消えないうちに、そそくさとまた寝床に戻った。
ばあさんが見たというその人影は、オヤジであることは疑う余地がない。
しかし、「子供みたいな仙台のとこやさん」と大事な息子を見間違えるとは、なんと嘆かわしや母上様。

なに、「シジュウクサイのくせに、暴れん坊の刈り魔王とレベルがいっしょ」と誰かいったか ?
そんなことを言うヤツには、寝床の中から「超遠隔・アカネ流寝返り起こし・鼾バズーカスペシャル」をお見舞いしてやる !!!

15:15:05 | mogmas | | TrackBacks

November 26, 2006

capote


もしマリリン・モンローが「ティファニー」の前で夜明けにパンをかじっていたら、もしマリリン・モンローがギターを弾きながら「ムーン・リバー」を歌っていたら、
ひょっとすると「ティファニーで朝食を」のポスターを店の2階に貼っていなかったかもしれない。
マリリン・モンローは大好きだ。
とてもセクシーで、魅力的で、capoteのお気に入りだったのだろう。
しかし、capoteの原作と違っていたとしても、オードリー・ヘプバーンの「ティファニーで朝食を」が、わたしは好きだ。

だが「ティファニーで朝食を」の話を書こうというのではない。
capote、トルーマン・カポーティの「冷血」にまつわる話を書くのだ。
今年23本目の映画は、時間と場所の関係上、日比谷シャンテで上映されている「capote」になった。
見たいと思っていたのだ。
アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞など、数々の賞を総なめした映画だからではない。
「ティファニーで朝食を」の原作者で、「冷血」でノンフィクション・ノベルという分野を開拓した、ゴシップとスキャンダルに彩られたアメリカを代表する作家トルーマン・カポーティに興味があったからだ。

一言でいうと、すばらしい。
主演の「フィリップ・シーモア・ホフマン」の演技なくして、この映画は成り立たないぐらい、圧倒的な個性でトルーマン・カポーティを描ききったといっても過言ではないだろう。
かといって、1984年に亡くなったトルーマン・カポーティをよく知っているわけではないが、なまじニュースフィルムやドキュメントのようなもので見かけるよりも、「フィリップ・シーモア・ホフマン」のカポーティは2時間弱の間目の前に存在して、同時代の人が理解し得なかった事実をも語りかけてきた。
脳天から出てくるようなかん高い声、知的ではあるが、仕草のひとつひとつがカマっぽく、つねに飲んだくれている人気作家が、「M:i:III」の憎々しくふてぶてしい悪を演じた「フィリップ・シーモア・ホフマン」とは、イーサン・ハントの変装も顔負けである。
もっとも、時間的には「capote」の方が「M:i:III」より先なのだが・・・。

1950年代末、すでに押しも押されぬ人気作家で、アメリカの社交界にも君臨していたトルーマン・カポーティは、ある小さな新聞記事を目に留め、カンザス州の田舎町へ赴き、そこで起きた農家の一家4人の惨殺事件を取材する。
彼の中ではこの事件が、ノンフィクションの新たな地平を切り開くにたる創作意欲をかき立てるものだということが直感できたのかもしれない。
関係者への綿密な取材、やがて拘束された容疑者の若者2人とも接触し、その1人ペリー・スミスに強く心を通わせていく。
現在ではいちジャンルとして確立されているノンフィクション・ノベルを生み出すまでの、5年という歳月の間に、カポーティの中では野望、欺瞞、同情、信頼、苦悩、等々が渦巻き、そして最後には「冷血」誕生と引き換えに容疑者の死刑を望むようになっていた自分に愕然とする。

幼い頃に離婚した両親、親戚をたらい回しにされた過去、背が低く、かん高い声をだし、ゲイであるということで疎外感を抱いていたカポーティは、同じように社会の底辺で疎外感を味わっていたペリーと自分をたとえて、「彼と僕とは一緒に育ったが、ある日彼は家の裏口から出て行き、僕は表玄関から出た」と言う。
だが、ひとつの事実を冷徹に記録する作家の非情さから、友情を感じ始めていた殺人犯に嘘をつき、利用し、産みの苦しみから逃れるために彼の死を願う。
「冷血」の完成になくてはならない制裁、絞首刑を待ち望み、震えながら酒を呷りながらも、涙の一粒と引き換えにペリーの死を見届ける。
そして出版された「冷血」は一大旋風を巻き起こし、カポーティは作家として不動の地位を築くことになる。
しかしそのあと、酒とドラッグ、鬱病にあえぎながら、59歳で心臓発作でこの世を去るまで彼は小説を書けなかった。

現代ではこの「冷血」事件より残忍で、不条理きわまりない殺人事件が頻繁に起きているが、犯人の深層心理を追い求め、事件の一部始終を明らかにして世に問うノンフィクション・ノベルの作者は、取材対象者と心を通わせ、あるいは共感することによって精神が疲弊するリスクをつねに負っているのだろう。
狂気と冷静のせめぎ合いの中ですばらしい作品が生み出されるのだ。

地位や名声、華やかさの代償として、失ったものはなんであったのか。
「冷血」から14年後に発表された「カメレオンのための音楽」はまだ未読だが、ぜひ読んでみたい。
カメレオンマン=ウディ・アレンの映画「アニー・ホール」にノンクレジットで出演していたらしいが、まったくわからなかった。
これも見直さなくてはなるまい。
そして、ティファニーで朝食をとっているマリリンの姿をイメージしながらヘンリー・マンシーニを聴いてみるのもいいだろう。

15:42:39 | mogmas | | TrackBacks

November 24, 2006

盗撮 ! お忍びバイトのアベ総理

  
とっちゃった、撮っちゃった、もうすぐSPに捕まるかもしれない。
捕まる前に公開だぁ !!

働くアベ総理2
働くアベ総理2 posted from フォト蔵





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