September 29, 2008

万札狂想曲



この3日間というもの、連日明け方3時、4時まで新林檎「28号」にかかりきりだ。

それはとても楽しくウキウキなんだけど、今まで通り使えようにするためにはとてもとて〜も時間のかかる作業ではある。

35,480枚の画像や7,562曲分の音楽データとともに、86GBのファイルを移してようやく人心地がつき、あとはイラストレータやフォトショップなどのアプリケーションを元通りにすれば、それでなんとか仕事はできるはずだ。

目をショボショボにして夜が白む頃、倒れ込むように布団に潜り込む。
今月のはじめくらいから咳き込んでいる小僧のしつこい風邪をもらったのか、みょうに寒気がして、もぞもぞと起きたのは10時を過ぎていた。

なんだか足元が寒くて、タンスの奥にうっちゃってあったシャカシャカのズボンを引っ張り出して掃くが、やはりこれも今じゃダブダブだ。
それでも冷えるよりはマシと、何気なくポケットに手を突っ込んだら、一枚の紙切れを探り当てた。
何の期待もなく引っ張り出したら、な、なんと、それは

まぎれもなく 

 一万円札ではないか!!!


洗濯してしまってややシワシワ気味ではあるが、まごうことなくそれは日本国の

万券 様だあぁぁぁぁぁ


我を忘れて思わず叫んでしまったら、家族全員に知られてしまった。
これが千円札ならここまで興奮はしないのだが、なんせ万札である。
頭の中には即「ビバルディ」の
「四季・第一楽章 」が奏でられ、妄想が果てしなく広がるのだった。

その妄想を現実に変えたのは、いつもなら反応速度の超遅いかあちゃんの一言であった。

「鰻を食べにいこう !! 」

そこから先は、まるでコマ落しのような早さで、ばあさんまでもがさっさと着替えてお出かけの準備を整えた。
なんて“現金”な奴らだ・・・・・。

オヤジの汚れなきサプライズの万札を当てにしやがってからに・・・・・。


浅草で、「ひつまぶし」を4人前と食後のお茶で、つかの間の幸せな万札は消えてしまった。
獣のような食欲の小僧に3分の二も喰われてしまったが、久々の米粒に満足した。

今度、家族がいないスキに、タンスやその辺にうっちゃってあるズボンのポケットというポケットをすべてひっくり返し、更なるお宝が眠っていないか確かめよう。
そして密かに自分のためだけの幸せにひたろう。

しかしいったいなぜ、このような大金を無造作にポケットに入れたまま忘れていたのだろう ?
ぜんぜんわからない・・・・・・・・






13:31:17 | mogmas | | TrackBacks

September 26, 2008

待ち遠しい

  
ネットワーク接続したHDDに、林檎の中身は全部バックアップしてある。

ウインドウズの画面でそれを確認したので間違いない。
しかもそれを裏付けるように、林檎屋製ブラウザー「safari」をメインにしたところ、あらなつかしや愛しの林檎のブックマーク(あちらの世界ではお気に入りというが、気に入ってようがいまいが登録しますわいな)がすべて表示され、ウインドウズの画面が一気に林檎の世界になった。

さらに「iTunes」でも林檎のライブラリを共有できているし、林檎が調子が悪くなる直前に入った「MobileMe」もコントロールパネルにしっかりアイコンが表示されていて、ネット経由でデータのやりとりも可能だ。
「Bonjou」でプリンタだってコントロールできるし、林檎屋の技術でずいぶんウインドウズにも親しみが持てるようになった。

でもね・・・・・、早く林檎がこ〜いよ〜。
3年間続けて修理に出すはめになった旧林檎は、中1日おいて無事戻ってはきたが、それは青林檎に替わって小僧のオモチャとなる運命なのだ。
しかし、ただオモチャで甘んじているわけではなく、きっちりオヤジのパスワード付のアカウントを持ち、いざというときのためのサブマシンの役目も果たすように設定した。

そして・・・、♪ 林檎恋しや、恋しや林檎〜〜 ♪
断崖絶壁から落とされた子ライオンの気分で、思い切って最新のOS「Leopard」搭載の最強の「iMac」をたのんじゃったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!

まっちどおしいいいいいいいいいいいいいいいよぉ。

オヤジのド老眼にもやさしい24インチぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃだ。
この新しい林檎でウインドウズも自在に操っちゃうし、小僧の旧林檎だって、モニターもキーボードも繋ぐ必要のない青林檎もコントロールしちゃう。
それどころか、どこか旅先のウインドウズからでもこの新林檎を呼び出し、手足のようにリモートコントロールできるはずだ。

これが「鉄人28号」世代のオヤジがずっとやってみたかったこと。
はたしてオヤジは正太郎くんになれるか ?
20世紀少年はトモダチの正体を突き止められるか ?

新林檎の愛称は、もちろん「28号」なのだ。
待ち遠しいー。
早く来い来い、クロネコヤマト。
出荷したことはわかっているのだぞ。
まちどおしーい。











01:33:51 | mogmas | | TrackBacks

September 25, 2008

ナースもびっくり

  
書類を見たナースが目を丸くして言った。

「え、え、え、あの、・・・・さんですよね ? 」

特定検診の書類とオヤジの顔を何度も見比べて、素っ頓狂な声を病院の廊下中に響かせた。

「いやぁ、びっくりした。や、痩せましたねぇ・・・、へえええ・・・・」

6月に絶不調でこの病院を訪れた時の、最悪なオヤジを知っているナースは、全身をなめ回すように見て、もう一度ため息をついた。
続く言葉はもう想像がつく。

「どうやって、そんなに痩せたんですか ? 」

案の定だ。
そしてオヤジの答えも慣れっこだ。

「食わなきゃ、痩せるよ」

当たり前の病院では、メタボの人に向かって「断食しなさい」とは絶対言わない。
適度で規則正しい食事と運動、それに薬が当たり前だから。

ナースは同僚のところへ戻っても、まだオヤジの噂をしているのが聞こえた。
この区だか、国だかが行っている無料の特定検診に、かあちゃんとふたりで参加 ? してみたのだが、血液や心電図などをとられ、その結果は3週間後だそうだ。
これで数値がよくなっていれば、この2ヶ月余り独断で行ってきた節制が正しかったと証明される。

問診した医者は、まさにオヤジがヘロヘロの状態で診察を受けた時のあの医者だった。
しかし、まるでこちらのことを覚えていないようで、自分が書き込んだカルテのページを繰っても、「このままだと死んじゃいますよ」と無慈悲に告げたことを失念しているようだ。

「こりゃぁ、悪いねぇ。薬は飲んでますか ? 」

フン、アンタの処方した薬でさらに体調が悪くなったので、とっくに違う薬に変えて、しかも今じゃなにも飲んでいませんから。
でもこれは口に出さず、ハイ、ハイと良い子の振りをしておざなりな問診をやり過ごした。

今に見ておれ。
絶対四の五の言わせない身体になって、医者と縁を切ってやる。
3週間後の結果のその先をいってやる。
そして再び、ナースをびっくりさせてやろうじゃないか。


その晩気分が良かったので、調子に乗って、「宇宙人ジョーンズ」に頂いたバカラのグラスで「竹鶴17年」を空けてしまった。
で、以前と変わらず椅子寝した。
その有様を見たら、さらにナースはびっくりするだろう。
反省・・・・。


画像の表示

反省してお天道様の下で、たっぷり気持ちの悪い汗を流した。
リセット完了。







14:59:01 | mogmas | | TrackBacks

September 22, 2008

晴れよこい

♪ 晴れよこい 早くこい
走り始めた おじちゃんが
赤いナイキのクツはいて
おんもへ出たいと待っている ♪

(相馬御風・作詞、弘田龍太郎・作曲 童謡「春よこい」の替え歌であります) 


秋というより梅雨みたいな天気が続き、おんもへ出られない“25才の若造”は、体脂肪量が微妙に増えて、体内年齢はひとつ歳をとってしまった。

晴れ男は旅先じゃないと弱いのです。
まして今は、トラぶっているMac(窓屋のXP標準のIMでは、キーボードに“まっく”と打ちこんでもMacと変換されないのだ。狭い了見ですな)を2台も ♪ ドナドナド〜ナ〜 ♪ と修理に送り出したあとで、気分も憂鬱の極みなので、天候回復能力も減退しているのだ・・・・・・。



新人アルバイトの「トモちゃん」は、16歳ながらとっても受け答えもしっかりしていて、歴代アルバイトの中で初めて仕事の段取りなどを丁寧にメモし、飲み込みも早くて実にいいコだ。
しかし彼女は「雨女」なのだそうな。
まだ2日間しか来てらっていないけれど、2日間とも雨だった。
前回はカウンターに定評のある「雨女・アッコちゃん」が座っていたものだから、なおさら雨なのはしょうがなかったけれど。

まあたまには雨も必要だけど、「MOGとオヤジを殺すにゃ刃物は要らぬ 雨のひとつも降りゃしゃいい」てなもんだ。
あんまり雨ばっかり降ったら、オイラは「マタンゴ」になってしまうぞい。
「マタンゴ」をご存じない方は → 「日本映画データベース」 などでしらべてくらさい。

  ハレホロヒレハレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





13:35:40 | mogmas | | TrackBacks

September 21, 2008

天然の源流

  
かあちゃんの郷里・天草の実家の玄関には、若かりしときのじいちゃんの写真が額に入れられて飾ってある。
そのスナップは、NHK朝のテレビ小説「藍より青く」に出演したときの記念の1枚だ。

じいちゃんはその頃観光馬車を引いていて、その仕事のそのままで何シーンかに映ったのだという。
かあちゃんが幼い時は、近くの海でパートナーのその馬に水浴びをさせたり、裸馬の背に揺られて散歩したりという思い出があるのだそうな。

やがて老衰で愛馬が動けなくなると、安楽死させ、すぐその後に業者が馬肉にするため引き取りにきたという。
桜肉の本場熊本ではあるが、じいちゃんは今もって馬肉はいっさい口にしないが、東京暮らしの方が長いかあちゃんは、馬との思い出を口にしながら肉も喰らうのだ。

そんな天草の実家には、納屋や馬小屋の跡はあってももう馬は飼っていない。

先日義兄の葬儀の跡、心身ともに疲れたばあちゃんがこう言った。

「きょうはもうきつかけん、センセのとこにはポニーにのっていくばい」

ポニー ?  医者へ行くのにポニーにのっていくのか。

「すまんけん、ちょっとポニーば呼んでくれんね」

ポニーを呼ぶ ?  どうやって ? おーい、ってか ? それとも、ハイヨー、シルバーッ! (すんません、オヤジたち世代にしか通じないかけ声だよね)なんて ?

どこか近所でポニーを飼っていて、老人たちは用事のあるときにポニーの背にまたがり、ポックリポックリ揺られて山を越えて町まで行くのだろうか ?
のどかな天草ならではの光景なのか ?

いやひょっとして、その辺を草を食みながら放し飼いになっているポニーに、昔とった杵柄ならぬ昔とった手綱をとって、颯爽とまたがって駆けて行くのだろうか ?
だとすると、60度ほど腰が曲がっているばあちゃんもなかなか侮れない強者といえまいか ?
よし、オヤジも一丁ホニーば取っ捕まえて、尻にむち打って疾駆しちゃるけん、見とりんしゃい。

なんて一瞬張り切りかけたら、かあちゃんがさらっと電話をかけてポニーを呼んだ。
すると間もなくポニーはやってきた。
べつに蹄の音も立てず、エンジンの音とともにやってきたのである。
それは天草ではよく見かける「産交ポニータクシー」であった。
なるほど、間違いなくポニーに揺られて行くのだ。

事情を知らなかったのはオヤジばかりなり。
我ここに「日本天然党」の源流を見たり !


先日TXに乗って秋葉原まで出たとき、かあちゃんが切符を買った。
その切符で秋葉原の改札を通ろうとして、ピンポーンと鳴ってゲートが閉まった。

「なに、秋葉原まで買ってないの ? 」

「だって浅草まで200円だから、240円ぐらいでいいと思ったんだけど・・・」

「おい、勝手に運賃を決めるな。おまえは国土交通省かい ! 」

ちなみに秋葉原までは北千住から280円です。
かあちゃんは、そんなに高いと思わなかったというのですが、推測で公共料金を決めるのはよしましょう。

ポニーの母にして、この娘あり。
「日本天然党」に栄光あれ !






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