July 14, 2007

笠原十兵衛薬局の「雲切目薬」と「雲切百草丸」

  
2005年10月22日に『観光ガイドブックには載らない「善光寺と周辺」情報』というタイトルの記事を書いた。
ある娘の結婚式に呼ばれて長野へ行き、ついでにあちこち見て回ってきたことを記事にしたのだ。
長野電鉄「善光寺下」駅から歩いて善光寺へ行く途中、グッとくる看板に出会い、デジカメで撮った写真がこれ。画像の表示笠原十兵衛薬局の「雲切目薬」

宵っ張りで、ド老眼で、目真っ赤ちんのオヤジは、パァッーと雲が切れたように視界が晴々する霊験あらたかな秘伝の目薬を想像して、興味津々でとても欲しかったのだが、その日は日曜日で定休日だったようで、シャッターが下りていたため購入することができなかった。

それからはや2年弱。
あの時結婚式で健在だった伯母は鬼籍に入り、まだまだ新婚でベタベタだと思っていた娘はウヤムウヤムヤムヤグチャグチャ・・・・・・だったりして、オヤジはと言えば、欲情してヘンになる・・・じゃなくて、「翼状片」だと診断されたにもかかわらず、笠原十兵衛薬局の「雲切目薬」のことは、正直忘れていた。

ところが、7月10日に「大変遅くなってからのコメントですみません」という書き出しで、「九子」さんという方からコメントを頂いた。
文面からすると「笠原十兵衛薬局」の関係者の方らしい。
オヤジのこのスチャラカなブログを、どういう経緯かは知らないが、気に留めてくださり、何か大事なお知らせがあるという。
何はともあれ、「笠原十兵衛薬局」のHPを訪ねてみることにした。

ガガァーン !!!!!!!!!
壮大なる歴史と伝統にぶっ飛んだ。
その概略はこうだ。

初代笠原十兵衛が製造した家伝薬「雲切目薬」は、遠く天文十二年(1543年)種子島に鉄砲が伝来した頃から「眼界堂 笠原十兵衛薬房」という店名で販売され、以来460年の長きに渡り、目薬一筋で18代。
当時から善光寺の参拝客を中心に商売をした縁故で、善光寺の寺社奉行を言い付かり、名字帯刀を許され、代々善光寺信徒総代も勤めているという。
また2007年NHK大河ドラマ「風林火山」の主役である山本勘助も、この「雲切目薬」を愛用していた可能性が高いという話もあり、ますます盛り上がっているそうな。
この 家伝薬の 「雲切目薬」、じつは店主は調合の仕方を全く知らないそうで、姑から嫁へと、家内たちの手によって延々と受け継がれてきた「家内薬」だということだ。
長い歴史の中では、幾多の苦労もおありだが、その詳細は実際のHPを見ていただきたい。
HPはこちら→笠原十兵衛薬局


コメントをくれた「九子」さんは、18代当主の奥さんにして管理薬剤師であった。
文面から察するに、とても気さくな感じの方らしく、薬局の裏口と称する自身のブログからもそれが推察される。
しかし、圧倒的な文章量と文章力、たしかな観察眼で、読ませるブログになっていて、「母は強し」がひしひしと伝わってくる。
そのブログはこちら ↓
九子のダメ母の証(あかし)日記
「子育てって本当に大変!完璧母目指して疲れている貴女、これを読んで肩の力を抜きましょう。まあ一応(^^;五児の母である九子のダメ母日記」
なんてサブタイトルがついていますが、最近母になったあの人やこの人にもおすすめです。


さて、待ちに待った笠原十兵衛薬局の「雲切目薬」と「雲切百草丸」が届いた。
太っ腹な「九子」さん(あ、太っているという意味ではありませんから、念のため)が、一つずつプレゼントしてくれたおかげで、すっかり安上がりに手に入れることができた。
この場をかりて、あらためて感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

早速試してみた。
画像の表示
やや沁み、じんわり、スキッと爽快、目の前の、雲が切れたぞーッ !
これは噂に違わず、霊験あらたかな、山本勘助もビックリの秘薬でござる。
親方様もお試しあれ。
と、ばあさんには、さらに効きそうな「雲切目薬α」を差し出す孝行息子。
・・・・・親子でスッキリ。
眼科で調剤された目薬は、ちっとも具合が良くないので、今度はこちらを愛用しよう。
「雲切目薬」1本1,150円、
「雲切目薬α」は1本1,260円 也。

もう一つ、「雲切百草丸」(1000粒 1,050円)画像の表示
という正露丸を小さくしたような丸薬は、オウバクやゲンノショウコという時代劇ファンならずともお馴染みの生薬が配合された胃腸薬だ。
腹痛、消化不良、便秘、などの他にも、二日酔いにもいいとあるので、取合えず飲んでみた。
う〜ん、良薬口に苦し。
こいつぁ、効きそうだ。

ところで、大昔は「雲切目薬」も練り薬だったようで、貝殻に詰めていたそうな。
その時は目だけではなくて、痔にもよく効いたという。
成分は昔のままではないようだけど、目にいいなら、尻にもいいに違いない。
今度誰かで実験してみようか。
そうだ、「宇宙人ジョーンズ」なら最適だ。
地球の食べ物が合わなくて、しかも酒で尻も緩んでいるかもしれず、何か間違いがあっても宇宙人なのだから、オヤジが罪に問われることもない。
よし、こんどベロベロになった頃合いを見計らって、マングリ返しにして、尻の穴に目薬を垂らしてみよう。
う、ムムム、深夜にオヤジ2人がクンズホグレツで、尻目薬は、どう考えても異常だ。
たとえ宇宙人の強制治療だと言い訳しても、通らないのは火を見るよりも明らか。
歴史ある「雲切目薬」を汚すことになってしまう。
ま、「宇宙人ジョーンズ」がどうしても尻目薬を所望した場合はしょうがないが・・・。

歴史が証明する確かな効能・効果は、やがて自身が身を以て証明することになろう。
善光寺に詣でた際にはぜひ、「笠原十兵衛薬局」に立ち寄り、「雲切目薬」をお買い求めになるのが、正しい参拝の作法と心得よ。
う〜ん、縁は異なもの味なものよのぅ。

Posted by mogmas at 16:27:05 | from category: 前頭葉発熱親父 | TrackBacks
Comments

koiwayoko:

雲切目薬は知らなかったけど、百草丸の方は知ってましたよ!
ひどい腹痛の時飲んで、結構効いた覚えがあります(*゚ー゚)
(July 16, 2007 01:46:25)

mogmas:

それより、君に小遣いをやった覚えはないゾ !
(July 16, 2007 12:32:23)

koiwayoko:

ああああ

金曜日に行くのでお返しします(;>ω<A"
(July 16, 2007 22:28:32)

九子:

おや!モグランポさん!
先日の記事でびっくりしていたら、今度は更に更に大きな記事にして頂いたんですね。その上裏日記までご紹介頂き・・。
(^^;;
感謝感激です!!有り難うございます。
( ^-^)

あっ。差し上げた百草丸は善光寺百草丸なので、善光寺と契約が切れた現在は売れない薬、つまりタダですので、どうぞご心配なく。

それにしても、HPを隅々まで読んで下さり、その上ブログまでお褒めに預かり、本当に有り難うございました。

モグランポさんは、実は「下町らしからぬお好み焼きや」さんなんですね。
下町らしからぬ、と言うのが謎ですね。
( ^-^)

東京に息子がおりまして、この人がまたなんのかんのと用事をこさえて私を東京に呼んでくれる人なので、また行く機会がございましたらお寄りしたいと存じます。

有り難うございました。m(_ _)m
(July 19, 2007 15:38:22)

九子:

大事な用事を忘れました。

本家の薬局HPに「雲切目薬逆リンク集」がありますが、そちらに上記記事をアップさせて頂きました。
ご覧下さい。m(_ _)m
(July 19, 2007 16:47:54)

mogmas:

九子様、ご丁寧にありがとうございます。
このようなおフザケのブログを取り上げていただき恐縮です。
「逆リンク集」ですか、「逆切れケンカ集」でなくてよかったです。
明日、長野入りします。
(July 20, 2007 13:41:13)
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