May 12, 2008

真夜中の“ウルトラな発見 ! ”カーボーイ


このところ毎晩、なんだか狂ったように映画を観まくっている。

これも一種の逃避なんだろう・・・・。

ジャンルも何もなく、手当たり次第という感じ。

フレンチ・コネクション、羅生門、ランボーシリーズ3部作、ラッシュアワー3、ファンタスティック4、アポカリプト、日本一のホラ吹き男、ザ・ロック、シン・シティ、夢、姿三四郎、そして「真夜中のカーボーイ」。

なんかピンとくる映画はないだろうかとラックの中を漁っていたら、まだ封も切っていないDVDが出てきた。
それが「真夜中のカーボーイ」。

原題は「MIDNIGHT COWBOY」だから「カウボーイ」かと思っていたら、邦題は「カーボーイ」なんだって。
1969年の公開だからロードショーでは観ていないハズで、しばらく経ってから名画座あたりで観たのだろう。
その時は若気の至りで気がつかなかったことに、今気がついたりした。

「ジョン・ヴォイト」(アンジェリーナ・ジョリーのお父ちゃん)と「卒業」を卒業した「ダスティン・ホフマン」のコンビは、「傷だらけの天使」の修と亨のモチーフになったようなことを「ショーケン」が書いていたが、なるほど、そう思わせるようなシーンがいくつもあった。

「ジョン・ヴォイト」と並んで歩く「ダスティン・ホフマン」は「レインマン」そのままだが、オカマから蔑まれて「ネズ公」と呼ばれ、肺病病みで片足を引きずっている「ラッツォ」を好演。
「ニルソン」 の歌う「うわさの男」が、職もなくあてもないテキサスの田舎者「ジョー」に切なく響いて出色。

あの頃鋲の打ったカーボーイブーツを履き、ウエスタンシャツを好んで着ていたが、カーボーイ=ホモの象徴だなんて知らなかった。
男の痴漢に何度かあったのはそのせいかと思ったりして、これまた切なくなってしまった。

さて、一旗揚げようとテキサスからやって来た「ジョー」が、不器用ながら自信満々で年増女の部屋でくんずほぐれつしているベッドの上に、テレビのリモコンが転がっている。
互いの身体でそのリモコンのボタンを押してしまうと、テレビの画面が次々と変わり、映し出されたのが、なんと、「ウルトラマン」第34話「空の贈り物」で登場した怪獣「スカイドン」 !!
♪ タタタタ〜ン ♪とウルトラの音楽も聞こえ、「スカイドン」は火炎をまき散らす。

「おおおー、なんだこりゃぁ ! 」

深夜に断末魔の「ジーパン刑事」みたいな声を出して、思わずリモコンの一時停止ボタンを押してしまった。
30年ほど前に名画座で観た時には、こんなシーンがあるなんてちっとも気にしていなかったが、ジジイ度が増してウルトラ度も上がったのだろうか、思わぬ発見をした喜びでスロー再生でもう一度。
それにしても実相寺監督は、この件を了承済みだったのだろうか ?

が、さらに「ジョー」の尻や背中がリモコンを押しまくり、テレビ画面は目まぐるしくカットバック。
ウルトラの目になっているオヤジは、続いて第23話「故郷は地球」の「ジャミラ」を見逃さなかった。
ほんの1、2秒のカットバックで3回登場する「ジャミラ」の悲痛な顔。
これも監督・実相寺昭雄、脚本・佐々木守コンビの作品だ。

う〜ん、アメリカ映画にウルトラ怪獣が登場した記念すべき作品である。
それにしても、ウルトラマンのテレビ放映終了後3年ほどで、アメリカ人もウルトラ体験をしていたということなんだろう。
さすがだ、シュワッチ ! だ。

マニアはこんなことはすでに承知のことかもしれないが、オヤジにはなかなか興味深いトリビアなことだ。
よぉぉし、今夜もしっかり映画でお勉強しちゃおう。
ズキュン !




Posted by mogmas at 15:58:24 | from category: 映画の引出し | TrackBacks
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