過去ログ倉庫

東急ハンズで「小便まき散らし小僧」を買う。

東急ハンズでたくさん買い物をした。
店内のレジが込み合っているので、表の仮設テントの中のレジに並んだ。
カゴを下げてテントの中を物色していると、リアルな人形を発見した。
映画「AI」のオズメントくんみたいな顔をした等身大の人形だ。
値段は36万円。
買うことに決めて、店員に動きを見せてもらうことにした。
アタッシュケースぐらいの大きさの操縦器から伸びている無数のワイヤーが、人形の尻に接続されている。
スイッチを入れるとウイーンという唸りとともに人形が動き出した。
最初は操り人形のようなぎこちない動作が、しだいに滑らかになっていき、表情もにこやかになっていった。
やがて人形はズボンのチャックを下ろし、パンツもずり下げ、可愛らしい「おチンチン」をつまんだと思ったら、勢いよく放尿を始めた。
放尿を続けながらおじぎをしたり、身体を捻ったりするものだから、液体があっちこっち飛び散ってしまう。
回りのお客さんにも液体が振りかかり、キャーキャー逃げまどう。
騒ぎを聞きつけて、他の店員が走ってくる。
その中にニコニコ笑う「アンタッチャブル」の山崎似の小太りの男がまじっている。
男は操縦器を手にして操作するが、人形はますます怪し気な動きをして液体をまき散らす。
それを見て気がついた。
「なんであんたがここにいるんだ?」
男＝ヒトリモンがニコニコと答える。
「いいでしょう。なんか問題でも?」

アッチッチー、寝汗をかいて布団をはねのける。
膀胱が破裂寸前。
前夜、水をがぶ飲みしすぎたからだ。
用をたして考えると、今の夢に思い当たることがある。

前の晩、かあちゃんが使い物にならなかったので、「バーバー」くんに手伝ってもらい、「ヒトリモン」を家まで連行した。
その途中、あと家まで100メートルほどのところで、「立ち小便」したいと言い出した。
しかし、公序良俗に反する行為をさせてはならんと、断固阻止した。
しかも下っ腹をクイクイ押すという嫌がらせをしながら・・・。

このヘンな夢は「ヒトリモン」の排尿の呪いだ。
36万円もする「小便まき散らし小僧」など、誰が買うものか。
人の夢の中にまで登場するとは恐ろしい悪魔だ。
きっと「バーバー」くんも悪夢にうなされて、翌朝アンパンマンに変身しているに違いない。
おちおち夢も見てられんぜぃ・・・。

ピザでグロッキーになる

1740年、イギリス海軍のバーノン提督は、水兵たちに支給される「ラム」を4倍の水で薄めることを部下に命令した。
当時のイギリス海軍では、昼食時に「ラム」を支給することが慣例であったが、飲み過ぎて午後の作業に支障をきたす水兵たちが多いことから、前述のような命令をだしたのだった。
しかし、この命令に不満だった水兵たちは、提督がいつも着ている「グログラム」（絹と毛でできた粗い布地）をもじって、水で薄めた酒のことを「グロッグ」と名付けた。
それ以降、水で薄めたような安酒のことを「グロッグ」、弱い酒でふらふらに酔っぱらうことを「グロッギー（キー）」と呼ぶようになったとさ。
めでたし、めでたし。

ちっともめでたくないことが日曜日におこった。
その日の我が家の昼食は、しばらく食べていなかったのと、手抜きがしたいがために、「ピザーラ」でピザの出前を取ったのだ。
紅茶とともに久々のピザを食べたのだが、なんとなくあと味が悪かった。
妙に油っぽい感じがしたのだ。
案の定、それからしばらくしてかあちゃんが、気持ちが悪くなってダウン。
オヤジも正露丸のお世話になった。
ここのところ夜が遅く、疲れが溜まっていて、胃腸も弱っていたのだろう。
胃がもたれ、喉が渇いて仕方がないが、粉モノを扱う身で粉にやられてたまるかと、開店準備に精出した。
しかしかあちゃんはまったく使い物にならず、奥でうずくまってへばっていた。

そんなわけで閉店までオヤジ１人でなんとか仕事して、「お疲れさん」で「ヒトリモン」と「バーバー」くんと乾杯した時には喉がカラカラになっていた。
こんなときのためにも、早くアルバイトがきてほしい。
かあちゃんはまさにふらふらの「グロッキー」状態で、一足先に帰ったので、ひとしきり飲んだ後の最後のお務め「ヒトリモン」再起動（口の中に氷を押し込み目を覚まさせる荒技）を「バーバー」くんが初挑戦。
そのあとの強制連行も彼の力を借りた。
「ヒトリモン」はまさに絵に描いたような「グロッキー」だ。
（ちなみに、「クロッキー」はフランス語で、短時間の写生のことね）

家に帰ってからも喉の渇きはおさまらず、水をがぶ飲み、いつしか「グロッキー」になって居間で寝てしまっていた。

ピザーラめ、当分取ってやらないぞ。