July 02, 2007

ストレス小僧?


親に似ないで髪の毛が多く、すぐにボーボーになってしまう小僧に、
「床屋へ行け!」と言うと
「いかない!」
と口答えする。
「いかなきゃ、遊んでやらない」
「あそんで」
「あそばない!」
「あそんで!」
「お前は場末のキャバクラか! とにかくサッパリしてこい」

なんとか納得させたが、ここで金を持たせると逃亡するおそれがあるため、かあちゃんが付き添って地元の床屋さんに連れて行った。

じつは小僧の頭は「バーバーくん」のお世話になっていない。
というのも、モグランポのお客様にはもう1組床屋さんがおられまして、オヤジも以前はそこへ通っていたのだけれど、いつも刈ってもらっていたおばさんが亡くなってしまい、床屋難民になっている時に「バーバーくん」が現れて救われたのだ。
それでも昔からの付き合いだから、ばあさんと小僧はその地元の床屋さんのお世話になっている。

しばらくしてかあちゃんが戻ってきて言った。
「小僧、円形脱毛症だって!」
なにっ!
「左の耳の上のところに十円ハゲができてた…、あの子もストレスがたまってたんだねぇ…」

…オヤジが遊んであげないからか?
…新しい林檎を買ってやらないからか?
…ポケモンのフィギュアをこっそり処分しているからか?
…かあちゃんが夜中に入隊してジタバタしているからか?

としんみりしているところへ、
「ただいまー、サッパリしましたァ!」
と元気に小僧が帰ってきた。
バッサリ短く坊主になった頭には、なるほど十円ハゲがうっすら見える。
だが頭をグリグリ撫でて、
「いい頭になったなぁ。かっこいいなぁ。清原みたいだなぁ」
野球好きの小僧にはそれがツボに入ったらしく、ニコニコしてバットを構えるポーズをとった。

こういう子は健常者以上に繊細だし、表現と発散の方法が限られているから、よほど気をつけなければいけないのに、迂闊だった。
幸いたいしたことはないらしいので、なんとか一安心。

オヤジがノーテンキなツケが、小僧に出てしまったのかね。
ま、悩まない悩まない、悩めばこっちがハゲてしまう。
ハゲたら「バーバーくん」の仕事が減る。
何事もプラス志向でいきましょい!



19:57:40 | mogmas | | TrackBacks