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太陽にほえる!傷だらけのオヤジ

1997年に開業して間もなく、当店に泥棒が侵入しました。

朝仕込みのために店にやって来ると、「完全手動ドア」が開いています。
鍵の部分にこじ開けたような痕が・・・。
さらに、レジのドロアーが引き出され、引き出しの中身がぶちまけられています。

やられた!!
泥棒さんがご来店だ。

その瞬間オヤジの頭の中に鳴り響いたのは、「太陽にほえろ!」のテーマ曲。
受話器を取り上げ、「七曲署」へ、いや、「千住警察」へ電話。

数分して制服警官が到着。
現場の報告をマイクに告げる。まるで柳沢慎吾のネタのような光景。
そしてついに捜査員のご来店だ。
気さくな東北なまりの刑事さんは、ざっと店内を見回し、お定まりの質問をする。
「こりゃぁ指紋は出ないかもね」といって、表にいた年かさの刑事さんに声をかけた。
「チョウさん、道具お願いします」


ぬわぁに!「チョウさん」だって!!
てことは、ヤマさんや、ゴリさんや、マカロニ刑事なんかもいるんかい!!
やるなぁ「千住警察」。
と、オヤジの頭の中には「尾行のテーマ」や「追跡のテーマ」が鳴り響き、思わずそんなオバカな質問をして、刑事さんに苦笑いをされてしまう。

指紋採取の粉をはたき、オヤジの指紋もばっちり採られ，調書に一通り記入し、つつがなく現場検査は終了。
「七曲署員」、いや、「千住警察」のベテラン刑事さん達はお帰りになった。

被害は、少々店内が荒らされたほか、金目のものを盗まれた形跡はありませんでした。
現金は店に置いとかないので、犯人は何も盗らずに諦めたのでしょう。
鉄板の上に、腹いせの“おみあげ”などを置いてかれなくてほんとによかった。
しかし、結局今もって犯人は挙がらず、事件は迷宮入りとあいなったのです。

その後鍵を換え、もう１つ頑丈なやつを追加、片側のドアは固定する対応策を講じました。

全国のどろぼうさんへ。
モグランポにはたいしたものはありません。
無理矢理侵入してもつまらないですよ。
早く足を洗って、真っ当な道を歩んで下さい。

鉄板刑事より。