November 22, 2005

「酉の市」ご利益よりもパロパロ、キンキン、あれ?

前回は熊手を買わずに、飲みだけで帰ってきた。
無事に年を越せないと困るので、再び「酉の市」に乱入するのである。
今回の連れは、もみもみの“梅安”センセイと、沖縄帰りで羽田から直行して来る“ヒトリモン”だ。

夜の12時近くともなれば、片付け始めている屋台もちらほらある。
だが、神社の入口付近はまだまだ賑わいが絶えていない。
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しかし、なにやら1カ所に集中して人混みが出来ている。
誰か芸能人でも来ているのか。
いた。
甲高い声を頭のてっぺんから出して、高いところへ乗っかったお調子者は「石原良純」だ。
当たらない天気予報でもやろうというのか。はた迷惑な男だ。
すると、屈強なダークスーツに身を包み、耳にイヤホンを差した一団が、「どいて下さい。道をあけて下さい」と通りかかる。
なんだなんだ、この物々しさは。
ガードの取り巻きに守られて、意気揚々と熊手を担いで来るおっさんは、誰あろう「石原慎太郎」東京都知事のお父ちゃんだ。
推定価格○○万円の熊手はきらきらと輝き、しょうもない息子が騒いでいるのに見向きもせず、颯爽と引き上げていった。
毎年のことなのだろうが、遅い時間にご苦労なこった。
しかし、まてよ。
たっぷり銭はもっている筈だし、熊手はポケットマネーで買うのだろうが、送り迎えの車や、ガードの連中の費用は我々都民の血税から出ているのではないか?
そうだとしたらとんでもないことだ。
自分の縁起担ぎで税金が使われるなんて、スットコドッコイもいいところだ。
「七曲署のボス」と「大門」刑事にチクってやる!!

ちょっとムカッとした腹が“グーッ”と鳴いた。
取りあえず700円の普通の熊手を買い、人混みを出口に向かう。
芸者衆なのか、きれいどころのお姉様方がしなしなすれ違う。
そろいの法被姿で酒を飲み、火に当たる男衆もやれやれの顔だ。
神社の裏手は撤収作業が着々と進んでいる。

携帯に「ヒトリモン」から電話が入った。
ようやく浅草に着いたとのこと。
落ち合う場所を決めて、移動。

でっかいリュックを担いだ「ヒトリモン」は予想外に素面。
早速次なる目的地「純レバ」の店へ。
朝4時まで営業しているこの中華屋さんの、看板メニューは「純レバ」。だが、他にも気になるメニューが色々、かあちゃんと2人だけでは食べきれないが、今夜は頼もしき男性が2人いることを幸いに、ビールを勝手に冷蔵庫から出して注ぎ(誤解の無いように、ここは基本はセルフなのです)、次々に注文する。

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「パロパロ」はバンバンジーサラダのようなボリュームのある1品。「タマゴッチ」はチャーハンにトロトロの卵とケチャップソースの餡掛けがかかった、オムライスの変わり種のようなもの。通はどうも「ゴッチ」と呼ぶらしい。
「キンキン」は昔懐かしの中華そばに、大きなワンタンのような具が入っている。これが「キンキン」なのか?
「あれ」は鳥の唐揚げだ。なぜ「あれ」?
「純レバ」は去年より肉が小さくなって、タレが甘くなったような気がする。
この道60年のおじさんは厨房には入らず、酸素吸入器のカートを引っ張って先にお帰りだ。
下町の親爺はみんなタバコでやられちまっている。痛々しい。

カッカとビールを飲み、たらふく喰い、店を出れば、もうすでに電車はない。
てくてくと国際通りを歩き、三ノ輪の手前でタクシーを拾って千住まで帰った。
みなさんご苦労様、といってお開きにするほど人間がこなれていないので、最後の〆でもう1杯飲むことに。

明け方までやっている店は限られているので、必然的に深夜族に知られている店には見知った顔もいる。
久しぶりにその店に来たが、相変わらずみたいで何よりだ。
それでも3時近くなって、もうさすがにお開きにしようと席を立った。
ほんとに皆さんお疲れさま。
「東京蟒蛇倶楽部」は今夜も活動してしまいました。
明日も元気で仕事に精出しましょう。



14:52:09 | mogmas | | TrackBacks