November 05, 2005

新聞イッキ読み

新聞をためてしまった。
我が家ではオヤジが片付けない限り、テーブルの上に堆く積み上げられたままなのである。

どうも最近新聞がつまらないのだ。
もうずっと「朝日新聞」なのだが、夕刊がとくにつまらない。
もはや新聞は“新”聞ではないし、ニュースはラジオとテレビと週刊ポストの方がずっと“ニュース”なので、少々読まなくてもまったく支障がない。
しかし、そのまま読まずに“古新聞”という訳にもいかないので、読んだ。

読むときの三種の神器は、老眼鏡、天眼鏡、ハサミである。
予めチョロチョロッと盗み見のようにページを繰っていたので、チェックポイントは凡そわかっている。
陽当たりのいいロフトが、オヤジの新聞読み場兼お昼寝場所だ。
大振りのカップにコーヒーなんぞいれて、11時から読書開始。

10月25日〜11月4日までの11日間分を読み、切り抜き、たたんで終了したのが午後1時半。
2時間半かかって読み終えた感想は、世は事もなし、だ。
もちろん、大変な事件が世界中でひっきりなしに起こり、喜び、悲しみ、怒りが渦巻いているのはわかるし、じわじわ見えない所で進行している出来事に無関心に安閑としているのではないが、さしあたってこの下町の酔っぱらいオヤジの身には何も影響がない。

だがそうはいっても、気になる記事や、怒りを覚えた記事もあるわけで、そのための「シザーハンズ」なのだから。

まず、しばらく前から気になっていたのは、
【小惑星「イトカワ」に探査機「はやぶさ」が接近、小型探査ロボット「ミネルバ」を落とす】という記事。
まるで東宝の特撮映画みたいで、探査機のネーミングもgoodで、そそる。
「はやぶさ」よ、無事着陸に成功してくれ!

【中国のネット競売に赤ちゃん出品】
なんじゃい、こりゃ。
中国は病んでいる・・・。
キムチに寄生虫が入っていたり、なんやかやいちゃもんつけたり、大国のエゴと無知まるだしだわな。

【横須賀に原子力空母配備】
キティーホークが退役した後に、原子力空母カールビンソンを後継艦として配備するかもしれないと。
政府は「我が国の安全に寄与する」と評価したってぇ。
何言ってやがんでぃ。
納豆の安全すら守れないくせに。
米政府は日本の港を安全に使用すると約束している、だって。
牛肉の安全さえ約束できないくせに。
まったく、アメリカも中国同様、大国のエゴと無知まるだしでございますがな。

【第3次小泉連立改造内閣発足】
やっとわかった、農林水産大臣。
中川昭一52歳。東大卒、元興銀行員。
小難しいことはいいから、納豆の安全を守ってくれ。
あれあれ、へんなおばちゃんがへんなポストにいますよ。
「少子化・男女共同参画」って、何?
産めよ増やせよ、混浴万歳ってことですか?
どうでもいいけど、あのラッピングみたいなへんなドレスは格好悪いです。
警護をつけるより、スタイリストをつけたほうがいいのではありませんか。
ま、取りあえず、だね。

【iPodに触ってみよう】
ついに朝日もアップルをさけて通れなくなったのだ。
今までさんざ否定的な記事を載せていたくせに。
ウインドウズユーザーのお父さん向けみたいな記事など、今さら載せてくれなくてもいいのに。
だから日和見って指摘されちゃうんだよね。

【貧苦からの救出作戦】
わざわざ紙面を分けた意味は広告を増やすこと?
「be」の愛の旅人(愛の狩人の方が素敵)では、江藤淳の「海は甦える」の主人公にして、日本海軍の育ての親、山本権兵衛と妻登喜子のお話が載っていた。
権兵衛は「ごんべえ」なのか「ごんのひょうえ」なのかどっちかわからなかったが、「ごんびょうえ」が正解だそうだ。
最愛の妻に贈った誓約書の1条に「夫婦むつまじく生涯たがいに不和を生ぜざる事」という1文があるが、妻のため漢字にふりがなをつけた権兵衛は、「生涯」の文字には「いつまでも」とルビをふったそうだ。
じーんとくるエピソードですな。

けっこうブツブツ云いましたが、毎週楽しみにしている記事もある。

木曜日の夕刊のコラム、三池崇史の「シネコラマ」とアーサー・ビナードの「日々の非常口」の2つ。
三池監督は現在一番忙しい映画監督だと思う。
その現在進行形の映画ネタをチョビット披露してくれるので、読んでしまう。
怖〜い映画を撮っているというが、オヤジがグッときちゃう監督たちが名を連ねるシリーズ物の1本らしい。
ジョン・ランディス、ジョン・カーペンター、トビー・フーパー、ダリオ・アルジェント・・・、げ、げ、げ、みたい!!
最近まったく怖い映画にぶち当たらないので、夜中にトイレに行けないくらい、心底怖がらせてほしい。
期待、大。

アーサー・ビナードさんは詩人だ。
しかも鈍らな日本人よりも日本と日本語をわかっているガイジンである。
文章がすばらしい。方言にも造詣が深い。
いつも深くため息をついてしまう。
で、英語ができる(当たり前だ)ので、鬼に金棒だ。
オヤジのような駄文書きは、打ちのめされてしまうのだ。

ああ、新聞を読むのは大変だ。







11:32:00 | mogmas | | TrackBacks