December 30, 2005

年末年始も宝の持ち腐れ

最近はほとんどテレビを見なくなった。
見なければ見ないで済んでしまうほど、興味を引く番組がないということなのか。
ご飯の時と、かあちゃんやばあさんの“ながら”テレビを横から覗く程度で事足りてしまう。

以前はよく新聞の番組欄をチェックして、役に立つドキュメントや、歴史物や映画をマメに録画していた。
録画環境はすごくいい方だと思う。
VTR4台(VHS3台、8ミリ1台)、HDレコーダー(80GB)1台、林檎(160GB)1台、窓屋(160GB)1台と、充分長時間録画に耐えられる環境だ。
しかし、すっかり録画して保存するという意欲がなくなってしまった。
溜まるだけ溜まり、結局見ることが出来ず、テープやディスクが増えていくだけだ。
見る頭は1つだし、見る時間は限られている。
それに、映画やドラマなどは、見たければいつでもレンタルできるし、ネットでもダウンロードできる。
所有するほどの名作ならともかく、連続物の1話見逃したところでどうってことはない。

年末年始のテレビ番組表を見た。
相変わらず見たい物がない。
大晦日の格闘技だけ録画すればいいや。
のんべんだらりと日がな一日、テレビの前でゴロゴロしているヒマはなさそうだ。
かくて、我が家の録画機器はその能力を今年も発揮できずに終わるのである。
ああ、宝の持ち腐れ・・・。


13:06:00 | mogmas | | TrackBacks

ラーメンが泣いている

札幌で一晩に6杯ラーメンを食べたのは、今を去ること20数年前。
もうそんなには食べられないけれど、喜多方で2杯続けて食べたのは数年前だし、Cちゃんのスチャラカ旦那に連れて行ってもらった、柏の「大勝」では、すごい量の大盛りをだまされて食べた。
そのくらいだったら、今でも大丈夫だ。
何の自慢にもならないけれど・・・。

北千住の東口駅前に、かつて「王華」というラーメン屋さんがあって、タンメンと餃子が美味しかった。
ここの名物は、知る人ぞ知る「馬」というタンメン。食べ盛りの学生しかオーダーできない、野菜大盛りの学生専用メニュー。
この「馬」を3杯食べると、タダになってしまうんですねぇ。
当然食べ盛りだった高校生のオヤジは、完食して自己満足を味わったのだ。

試験勉強していた深夜に、チャルメラの音に誘われて通った屋台のラーメンは、アセチレンランプの匂いも懐かしく、あっさりとして旨かった。
しかし、突然来なくなったと思ったら、ニュースを見てびっくり。
やくざのおとしまえで切り落とされた手首を、スープに入れて煮込んだというのだ。
幸か不幸か、オヤジが食べた晩ではないらしいが、そんなラーメン屋は何で出汁をとっているかわかったもんじゃない。
でも、確かに旨かった。

もう一軒、深夜に出かけたラーメン屋さんがあった。
「ラーメン一代」という夫婦でやっている店。
ここの「一代ラーメン」は味噌味で、コーンとなぜか納豆がのっている。ゲゲッ、と思うなかれ、これが結構合うんですな。
病み付きになりそうだったのに、これまた突然店を閉めて、どこかへ行ってしまった。
つい一年ほど前、偶然通りかかった道に「ラーメン一代」を発見した。
迷わず入って、懐かしのラーメンを食べた。
味が変わっていた。
親父さんの身体の具合が悪いようだ。無理もない、30年前に30歳としても、もう60歳。
なんとなく訳ありな雰囲気の店内も、隅々まで行き届いていない荒み方だし、活気もなかった。
最近またその道を通りかかったら、もう店はなかった。
残念だ。

今北千住には、旨いラーメン屋さんがない。
正確には、このオヤジ好みのラーメン屋さんがない。
かなり長い期間そんな状態だ。
今風の、家系だとか、何系とかいうラーメンのことはよく知らない。
豚骨醤油で、縮れ麺がどうのこうのとか、「こだわり」なんていう能書きはどうでもいい。
食券を買って入るようなラーメン屋さんはあまり好きじゃないし、もちろん行列に並ぶこともしたくない。
食べ方を指定したり、私語はするな、などという店は論外だ。
フラッと入って、サクッと食べて、汗をかいて店を出るのが理想。

今日、失敗してしまった。
久々に怒りと失望で、ラーメンのスープを残してしまった。

丸井の中に入っている「青葉」だ。

時間がなくて、午後3時まで食事ができなかったので、まあいいやと、食券を買ったのがいけなかった。
おまけに一番高いヤツを頼んでしまった。

はっきり言おう。
               まずい!!
鰹の匂いはすれども、旨味なし。
チャーシューという名の何か?
シナチクという名の何か?
麺という名の細長い消しゴムは、見事にスープに馴染まない。
そして、茹で汁という名のスープは、中途半端な熱さで、コショウを振っても死んだままだ。
なんなんだ、この食べ物は。
どこのどなた様が作り上げたのかは知りません。
オープン当初は行列ができていたのかも知れません。

しかし、客をなめるな!

マニュアルにそって麺を茹で、教えられたようにスープを入れることは誰でも出来ます。
機械的にそれらをこなす若い衆が組み合わせたラーメンには、旨くなる要素が1つも入っていない。
愛を入れてくれとはいわないが、情熱の欠如したタラタラしたラーメンなどに、金を払った自分が情けない。
いつでもどこでも同じ味のマクドナルドですら、作り手次第ですっとこどっこいなモノになってしまうというのに。

客の手から金も受け取らず、お上りさん相手にいつまで商売ができるのか、やって貰おうじゃないか。
立ち食いのラーメンの方がよっぽど気が利いているぜ。
千住地区まずいラーメンランキングの堂々第2位を差し上げよう。
スタッフ一同、ランキング1位の店に出向いて、驚愕の味を堪能するがよい。
その気があるなら、ランキング1位の店を教えてやろうじゃないの。
明日は我が身だぜ。


09:18:00 | mogmas | | TrackBacks

December 28, 2005

ルドルフの鼻はなぜ赤い?

くそう、「バーバー」くんにまたまんまとはめられてしまった。
伊達に浮き世床でハサミを振るっちゃいないな。
小癪なシザー・ハンズ野郎め。
オヤジをいたぶる術を知っている。
悔しいから調べてやったぜ。

「ジンタクロース」の話さ。

黒塀の向こうから、粋に着こなした姐さんが顔を出し、
「ちょいと車屋さん。ひとっ走り向島までやっておくれな」
と呼びかけると、
「ほいきた、姐さん合点だ」
と威勢のいい車屋の兄ぃが答える。
人力車のことを「ジンタク」とよぶ・・・、て、ちがう、あ、そう。

では本当の話を。

サンタクロースのモデル、ミラ司教の聖(セント)ニコラウスは、西暦270年ローマ帝国の中でも小アジアと呼ばれているリシリア州パタラ(トルコ)で生まれ、裕福な家庭に育ち、小さいころから聖書を読み、信仰心の厚い人であった。
貧しい人々にお金を分け与えたり、さまざまな奇跡を起こし、不幸な人々を助けた庶民の味方として知られている彼の最大の逸話は、「靴下のなぞ」だ。
聖ニコラウスの隣家に(街に?)貧しい靴屋があり、三人の美しい娘がいた。
家には娘を嫁に出すお金がなく、あまりの貧しさに、親父はいっそのこと娘を売ってしまおうと「買い手」を探しているという噂が聖ニコラウスの耳に入った。
可哀想に思った聖ニコラウスは、夜煙突から「金貨」を投げ入れてやった。
その「金貨」が暖炉の前に干してあった「靴下」にうまいこと入った。
娘はそのお金で三人とも嫁に行くことが出来たとサ、というお話。
その出来事が、プレゼントを靴下の中に入れる伝説の由来。

そしてオランダでは「聖ニコラウス」を「ジンタ・クロース」と呼び、彼の命日12月6日を「ジンタクロース祭」として祝い、子供にプレゼントを贈る風習があった。
これがのちにクリスマスと結びついた。

その後17世紀にアメリカに移民したオランダ人が、オランダ訛りで「ジンタクロース」を「サンタクロース」と伝え、その名称が根付いたといわれていいる。
またスペイン語圏では、papa noel―パパ・ノエルという。

サンタクロースの姿はカトリック教会の「祭服」に由来し、現在おなじみのあの衣装は、1931年にコカ・コーラ社が宣伝用に自社のイメージカラーである「赤い服」を着せた絵が広まったものといわれている。

そして空飛ぶソリをひくトナカイは、それぞれに名前がある。
アメリカの詩人クレメント・C・ムーア作「クリスマスの前の晩」という詩に名前がでてくる。
「ダッシャー」、「ダンサー」、「プランサー」、「ヴィクセン」、「ドンダ−」、「ブリッツェン」、「キューピッド」、「コメット」、そしてかの有名な真っ赤なお鼻のトナカイ、「ルドルフ」。
彼はそりの先導役なので光る鼻が必要だった。

実はサンタクロースはトナカイでなく、白馬に乗ってくるのだ。いや、ホント。
すべては子供向けのお話なのだ。
白馬童子みたいなチョメチョメなオヤジでは、女の子だけにサービスしそうではないか。
トナカイの鼻もサンタの鼻も赤いのは、寒いから一杯飲んで景気をつけたせいだなんて、子供には言えないよ。
プレゼントもブランド品じゃ、高くつくぜ。
クリスマスなんてものは、現実よりもおとぎの世界の方がふさわしい。

「バーバー」くんよ、こっそりチャイナドレスを貸そうか?

若者はいつだってクリスマスさ。
いいなぁ〜、ちくしょうめ。




13:11:00 | mogmas | | TrackBacks

無性に食べたいもの

1月ほど前のこと。
「最後の砦」のカウンターで隣り合わせた青年が、千住大橋の駅のそばでラーメン屋をやっているということを聞いた。
そういえば市場の帰り道に、工事をしていた店があったと記憶にある。
以前もラーメン屋さんだったが、家賃滞納をして夜逃げしたらしい。
その場所で、どんなラーメンができるのか、ラーメン好きのオヤジは興味津々である。
「面は太麺で、あっさりした醤油系」田舎のおばあちゃんが作ってくれた手打ちうどんをイメージしたものだそうだ。
それはそれは、どちらかというと太麺好きで、あっさりよりはこってりな味噌系が好みのオヤジですが、ぜひ1度食べさせてもらいましょうと、その場は別れて早1月。
なかなかタイミングが合わなくて、行く機会がなかったが、先日ようやく食べてきた。

画像の表示京成線千住大橋駅を出て、日光街道を左にほんの少し行ったところにある「醤太」。

店主はこちらの顔を覚えていないようなので、あえて名乗らなかった。
ラーメンは「醤太ラーメン」650円のみで、トッピングが出来るようになっている。せっかくだから「唐ねぎ」というのをトッピングしてもらい、待った。
出てきたラーメンは、炒めたキャベツなどがのっていて、見た目には濃いめのスープで、辛そうなねぎが添えられていた。
食べた。
汗をかいた。
麺はうどんだ。しかも手切りのぶつぶつとしたうどんだ。
スルスル、シコシコの咽越しがない。
以上。

昔、ヒルズが出来る前の六本木の東日ビルの地下にあった、「突撃ラーメン」を思い出した。
味は似ている。
「突撃ラーメン」は無愛想な親父がやっていて、怪しげな唐揚げを上に乗せくれる太麺のラーメンだ。
旨くはないが、また食べてしまうようなラーメンだった。
あの唐揚げは怪しげだが、まあまあいけた。
スープを吸ってフニフニした感じが、まあまあ食べられた。

「醤太ラーメン」にはその怪しげさがないのだ。
ダメな人ははっきりダメ、そうでなくても、1度食べればもういいという感じなのだ。
今の時流に媚びてないのはいいと思うが、何かもう一つ、うーん、残念だ。
ドリンクメニューに「バイス」なんて置かなくてもいいから、もう一つ何か、うーん、がんばって下さい。

人ん家のことをいろいろ言うと、自分に跳ね返ってくるぞ。
いかん、いかん。
つくづくラーメン屋さんとカレー屋さんにならなくでよかった。
他所のお好み焼屋を食べ歩かなくなった最近でも、無性に食べたくなることがある。
本当に旨そうに焼けた豚玉が出来上がると、お客さんに渡さずに自分で食べてしまいたいと思ってしまう。
娘を知らない男にやる父親みたいな心境か。
可愛い豚子を人に食わせるくらいなら、自分で食ってしまおうってか。

10:27:00 | mogmas | | TrackBacks

December 27, 2005

聖夜の蟒蛇審査「タンポポ」論争終結す

ついにこの日がきた。
クリスマ・・・、んなこたぁどうでもいい。
「タンポポ」の日だ。「タンポポ」論争に決着をつける日なのだ。

いきさつをご存じない方のために、ちょっと解説を。
浅草の床屋さんで働く「バーバー」くんが、ある晩「ヒトリモン」とオヤジの前でこう言った。
「刺身の上にのっている黄色い花はタンポポです」
おいおいおい、というわけで、そいつが「タンポポ」でなく「菊」だと主張するオヤジ連合を敵に回し、頑として説を曲げない彼と賭けをすることにした。
果たして刺身の上の花は「タンポポ」か「菊」か、もし「バーバー」くんの説が正しければ、何でも好きな酒を好きなだけ奢る。しかしオヤジ連合の主張が正しかった時には、可愛い彼の彼女にチャイナドレスを着せて、オヤジ2人にお酌をさせるという、半ば勝負は見えているような賭けだ。
だが、ちょいと和食の料理人に聞いて“はいそうです”で終わらせないところがオヤジのオヤジたる所以。
夜も眠らず昼寝して、調べに調べた。

おかげで「タンポポ」にも「菊」にも「刺身」にも造詣が深くなった。
手っ取り早く結論から言えば、刺身の「つま」に「タンポポ」は有り得ないということだ。
それは理屈ではなく、“ないものはない”という感じなのだ。
「つまもの」という100種類ほどもある「刺身」の飾りの中にも「タンポポ」は見当たらないし、流通もしていない。
一見よく似た、同じ菊科の植物で、薬草だったり食用だったりするのに、なぜか?
興味のある方は[Read More!]をクリックして下さい。
画像の表示全10ページのレポートの内容がわかります。

さて、時々このブログでもチクチクと圧力をかけたおかげで、「バーバー」くんはもはや戦意喪失、彼女とは“いいお友達でいましょう”の関係になってしまい(これは決して今回の問題が元で、というわけではありません)、だが彼も男である以上、蟒蛇オヤジ連合を満足させるための準備は怠らなかったのである。

25日の夜8時をまわったとき、一番乗りは今回の問題のよきアドバイザーでもあるAさんだ。
続いて仕事が早く終わったということで、「バーバー」くんが来店。
「ヒトリモン」は燃費が悪い男なので、ゆっくりめに来いと言ってあったが、予定変更、大至急集合と連絡。
そして、「タンポポ」論争の終結と「バーバー」くんの東京蟒蛇倶楽部入会審査が幕を開けたのである。

問題の「刺身」と「つま菊」に「食用菊」。
シャンパンは、お勤め人時代の後輩NANちゃんからの貢ぎ物。
画像の表示

まずは「エレークルシミマス」でかんばーい。
画像の表示20代、30代、40代と勢揃いした仮面の蟒蛇たち。
謎の覆面レスラーは、負けを認めた「バーバー」くんが自ら持参したもの。
ウルトラマンのお面と手作りの「20世紀少年」のともだちは、「悪魔のあっくん」の置き土産。
こんなものが揃っているお好み焼き屋って一体どんな店よ!

『検証 タンポポは刺身の「つま」になり得るか否か』のレポート提出に続き、「バーバー」くんのお詫びコスプレ。

画像の表示画像の表示
背中には「参りました」と手書きされ、胸に「バーバー」とネームを入れた「負けT」。
なかなか味なことをやるな。
でも、後方に下がっているチャイナドレスを着てくれる人がいなくて、ちょいと寂しい。

画像の表示すいませんと差し出したのは仙台の「牛タン」と大吟醸「雪の松島」。
ウム、ウム、健気な心遣い、苦しゅうない、許して信ぜよう。

そして「ヒトリモン」からは、
画像の表示ビール瓶入り泡盛復刻ボトル「まさひろ」と、
画像の表示手づかみカレーのための一式。(とてもこの夜は出来ないので、後日時期を見て。参加希望者はこっそり手づかみしたいと囁いて下さい)

こんなに出されちゃ、こっちもなんとかしなけりゃと、かあちゃんが鳥屋へ走る。
そして、この夜の定番、
画像の表示丸鶏のロースト。
画像の表示あれぇぇ、やめてぇぇ、大股開き。
そして次の瞬間、
画像の表示哀れ鶏はバラバラに解体されて、蟒蛇どもの胃袋の中へ。

たらふく飲んで食べて「バーバー」くんは晴れて「東京蟒蛇倶楽部」への入会が許されたのである。
今後は蟒蛇の名に恥じないよう精進して頂きたい。
彼の手による「負けT」は、蟒蛇の名を汚したり、蟒蛇に勝負を挑んで負けた者が着なくてはならない負け犬グッズとして保存される。
全会員に次ぐ。
30日のモグランポ忘年会で、この「負けT」を着る者が必ず現れる筈である。
今からウコンやらウンコを飲んで用心をしておきたまえ。

以上。 [more...]

15:20:46 | mogmas | | TrackBacks