December 28, 2005

ルドルフの鼻はなぜ赤い?

くそう、「バーバー」くんにまたまんまとはめられてしまった。
伊達に浮き世床でハサミを振るっちゃいないな。
小癪なシザー・ハンズ野郎め。
オヤジをいたぶる術を知っている。
悔しいから調べてやったぜ。

「ジンタクロース」の話さ。

黒塀の向こうから、粋に着こなした姐さんが顔を出し、
「ちょいと車屋さん。ひとっ走り向島までやっておくれな」
と呼びかけると、
「ほいきた、姐さん合点だ」
と威勢のいい車屋の兄ぃが答える。
人力車のことを「ジンタク」とよぶ・・・、て、ちがう、あ、そう。

では本当の話を。

サンタクロースのモデル、ミラ司教の聖(セント)ニコラウスは、西暦270年ローマ帝国の中でも小アジアと呼ばれているリシリア州パタラ(トルコ)で生まれ、裕福な家庭に育ち、小さいころから聖書を読み、信仰心の厚い人であった。
貧しい人々にお金を分け与えたり、さまざまな奇跡を起こし、不幸な人々を助けた庶民の味方として知られている彼の最大の逸話は、「靴下のなぞ」だ。
聖ニコラウスの隣家に(街に?)貧しい靴屋があり、三人の美しい娘がいた。
家には娘を嫁に出すお金がなく、あまりの貧しさに、親父はいっそのこと娘を売ってしまおうと「買い手」を探しているという噂が聖ニコラウスの耳に入った。
可哀想に思った聖ニコラウスは、夜煙突から「金貨」を投げ入れてやった。
その「金貨」が暖炉の前に干してあった「靴下」にうまいこと入った。
娘はそのお金で三人とも嫁に行くことが出来たとサ、というお話。
その出来事が、プレゼントを靴下の中に入れる伝説の由来。

そしてオランダでは「聖ニコラウス」を「ジンタ・クロース」と呼び、彼の命日12月6日を「ジンタクロース祭」として祝い、子供にプレゼントを贈る風習があった。
これがのちにクリスマスと結びついた。

その後17世紀にアメリカに移民したオランダ人が、オランダ訛りで「ジンタクロース」を「サンタクロース」と伝え、その名称が根付いたといわれていいる。
またスペイン語圏では、papa noel―パパ・ノエルという。

サンタクロースの姿はカトリック教会の「祭服」に由来し、現在おなじみのあの衣装は、1931年にコカ・コーラ社が宣伝用に自社のイメージカラーである「赤い服」を着せた絵が広まったものといわれている。

そして空飛ぶソリをひくトナカイは、それぞれに名前がある。
アメリカの詩人クレメント・C・ムーア作「クリスマスの前の晩」という詩に名前がでてくる。
「ダッシャー」、「ダンサー」、「プランサー」、「ヴィクセン」、「ドンダ−」、「ブリッツェン」、「キューピッド」、「コメット」、そしてかの有名な真っ赤なお鼻のトナカイ、「ルドルフ」。
彼はそりの先導役なので光る鼻が必要だった。

実はサンタクロースはトナカイでなく、白馬に乗ってくるのだ。いや、ホント。
すべては子供向けのお話なのだ。
白馬童子みたいなチョメチョメなオヤジでは、女の子だけにサービスしそうではないか。
トナカイの鼻もサンタの鼻も赤いのは、寒いから一杯飲んで景気をつけたせいだなんて、子供には言えないよ。
プレゼントもブランド品じゃ、高くつくぜ。
クリスマスなんてものは、現実よりもおとぎの世界の方がふさわしい。

「バーバー」くんよ、こっそりチャイナドレスを貸そうか?

若者はいつだってクリスマスさ。
いいなぁ〜、ちくしょうめ。




13:11:00 | mogmas | | TrackBacks

無性に食べたいもの

1月ほど前のこと。
「最後の砦」のカウンターで隣り合わせた青年が、千住大橋の駅のそばでラーメン屋をやっているということを聞いた。
そういえば市場の帰り道に、工事をしていた店があったと記憶にある。
以前もラーメン屋さんだったが、家賃滞納をして夜逃げしたらしい。
その場所で、どんなラーメンができるのか、ラーメン好きのオヤジは興味津々である。
「面は太麺で、あっさりした醤油系」田舎のおばあちゃんが作ってくれた手打ちうどんをイメージしたものだそうだ。
それはそれは、どちらかというと太麺好きで、あっさりよりはこってりな味噌系が好みのオヤジですが、ぜひ1度食べさせてもらいましょうと、その場は別れて早1月。
なかなかタイミングが合わなくて、行く機会がなかったが、先日ようやく食べてきた。

画像の表示京成線千住大橋駅を出て、日光街道を左にほんの少し行ったところにある「醤太」。

店主はこちらの顔を覚えていないようなので、あえて名乗らなかった。
ラーメンは「醤太ラーメン」650円のみで、トッピングが出来るようになっている。せっかくだから「唐ねぎ」というのをトッピングしてもらい、待った。
出てきたラーメンは、炒めたキャベツなどがのっていて、見た目には濃いめのスープで、辛そうなねぎが添えられていた。
食べた。
汗をかいた。
麺はうどんだ。しかも手切りのぶつぶつとしたうどんだ。
スルスル、シコシコの咽越しがない。
以上。

昔、ヒルズが出来る前の六本木の東日ビルの地下にあった、「突撃ラーメン」を思い出した。
味は似ている。
「突撃ラーメン」は無愛想な親父がやっていて、怪しげな唐揚げを上に乗せくれる太麺のラーメンだ。
旨くはないが、また食べてしまうようなラーメンだった。
あの唐揚げは怪しげだが、まあまあいけた。
スープを吸ってフニフニした感じが、まあまあ食べられた。

「醤太ラーメン」にはその怪しげさがないのだ。
ダメな人ははっきりダメ、そうでなくても、1度食べればもういいという感じなのだ。
今の時流に媚びてないのはいいと思うが、何かもう一つ、うーん、残念だ。
ドリンクメニューに「バイス」なんて置かなくてもいいから、もう一つ何か、うーん、がんばって下さい。

人ん家のことをいろいろ言うと、自分に跳ね返ってくるぞ。
いかん、いかん。
つくづくラーメン屋さんとカレー屋さんにならなくでよかった。
他所のお好み焼屋を食べ歩かなくなった最近でも、無性に食べたくなることがある。
本当に旨そうに焼けた豚玉が出来上がると、お客さんに渡さずに自分で食べてしまいたいと思ってしまう。
娘を知らない男にやる父親みたいな心境か。
可愛い豚子を人に食わせるくらいなら、自分で食ってしまおうってか。

10:27:00 | mogmas | | TrackBacks