December 04, 2005

「底なしの貧乏」完全版


以前見た夢の続きや、その細部を補完するような夢を見た経験はめったにない。
それを見てしまった。

最初に見た夢があまりに馬鹿馬鹿しくも、妙にリアルで話にも落ちのある夢だったので、目覚めてすぐ書き留めておいた。
しかし、細かいところが曖昧で、所詮夢の話だと思っていたが、なぜか行ったことや見たことがあるようで気になっていた。
それでも書き留めておかなかったら、そんな夢のことなどもうすっかり忘れていただろう。

悪夢は忘れそうな頃にやって来る。
すっきりするために、ここでもう1度書き留めておこう。

『底なしの貧乏』完全版


*注()の中は新たに確認できたことである。



とある商店街の一画。(仙台の国分町の近く)
アーケードの中ほどにある雑居ビル。(経営不審で数館ある映画館の一つを閉め、リニューアルを考えているビル。かつてスチャラカベロンチョのお勤め人時代、実際に現地調査を行ったことがある)
入り口付近は若者で賑わっている。
雑踏を避けて裏手に回ったオヤジとかあちゃんと小僧は、まるで楽屋口のような雑然とした非常階段を上へと昇る。
ビルの最上階には、今は懐かしの「名画座」があるとわかっている。
こんな場所でも好きな人には知られているのだろう。若い娘が(膝下まである黒いブーツを履いていた)私たちを追い抜き、上がっていく。
急な階段はどんどん続く。
小僧がごねる。
「腹へった」
そうだ、腹もへっているのだった。
が、構わずどんどん昇り、最上階へ。
狭い踊り場には段ボール箱がそこかしこに置かれ、ひび割れた壁面には破れた映画のボスター(ハンフリー・ボガード)とチケット販売機が埋め込まれている。
かあちゃんが500円硬貨を3枚販売機に放り込み、チケットを購入する。
劇場の入り口の真ん中に置かれた椅子に腰掛けたおばちゃんに、チケットを手渡すと、おばちゃん待ってましたとばかりに、ニヤッと笑い(お歯黒だった)丼を三つくれる。
それをてんでに持ってチケット販売機の前まで戻ると、かあちゃんは提げていた紙袋の中からラーメンの麺を取り出し、それぞれの丼の中に入れる。
販売機にはなぜか給湯口が付いていて、一人一人丼を手に熱いお湯を注ぐ。
ホカホカと湯気の立つ丼を捧げ持って、私たち3人は映画館の中へ入っていく。
もうすでに映画は始まっており、英語のセリフが聞こえてくる。
上映中の映画はモノクロのアメリカ映画。
タイトルは「底なしの貧乏」。

今年の2月の初めに見た夢だ。
映画のガイドブックを見て、こんなタイトルの映画があるのか探してしまった。
さすがになかったが、我が家の貧乏ここに極まりたり、という感じだ。
しかし、映画館でラーメンとか麺類はないよなぁ。
おばかだなぁ。
正夢になるのはいやだなぁ・・・。



09:50:00 | mogmas | | TrackBacks