March 15, 2006

野獣刈るべし

“髪は必ず生える”
べつにリーブ21の社長の言葉じゃない。
「刈り魔王」こと「バーバー」くんのセリフだ。
彼は熱心に「髪」のことを調べているようで、ナノテクノロジーで工学博士になろうという通称「ナノ」くんと、薬学博士になろうという某くんの協力のもと、日々サンプル収集とデータを蓄積し、髪の悩みを抱える人の救世主たらんと野望を抱いているらしい。

“人は見かけではない”とはいうものの、第一印象はとても大事だ。
第一印象で特に大切なのは髪だ。
ない人が気にするのはよくわかる。
オヤジはもともと髪が豊かでない家系なので、この先中途半端にハゲてしまったら、潔くスキンヘッドにするつもりだ。
ますます人相が悪くなるという声もあるが、どうせ仕事中はバンダナを被っているのでわかるまい。
髪が少ない人の悩みは深刻かもしれないが、気にしすぎるのも身体に良くないと思う。
だって「病は毛から」というじゃないか。

仕事が終わってバンダナをとると、たまに悪魔のように毛が立っていることもあるが、“♪シャワーのあとの 髪のしずくを 乾いたタオルで拭き取りながら〜♪”鏡を見ると、「バーバー」くんの予言通り、そこには「永ちゃん」がいるのである。
OKベイビー、ガウンとブランデーグラスをくれ!
なんてことを常連さんを前に話していたら、ひとつのオバカ案が出来上がった。
「ガウン・バー」っていうのは、まだないでしょう。
店に入ったお客様は、まずシャワーを浴びて、お気に入りのガウンを素肌にまとう。
ゆったりしたソファーに腰を下ろし、足を組み、ブランデーグラスに好きな酒をついで楽しむのだ。
冬はカウンターの足置きのところが「足湯」になっているので、湯冷めもしない。
ガウン一枚だからラクチンで寛げるはずだ。
暖炉があってもいいですな。
床には毛足の長いジャギーカーペットが敷き詰められている。
なんだか昔流行った絨毯バーの変形だね。

おっと、髪の話から脱線してしまった。
本題は「ヒトリモン」の髪型でありました。
彼は小学生の頃からほとんど髪型が変わっていないし、毛の量も多い。
教員を長らくやっているので、突飛な髪型にはしないのだろうが、教員らしい髪型ってどんなのよ。
高校生らしいとか、公務員らしいとか、中年らしい髪型ってどんなのよ。
はじめて「バーバー」くんが彼の髪を切ったとき、“おまかせで”と注文されたそうだが、そりゃぁむずかしいと思う。
ということで、いいかげん飲んだところで、あらためて「ヒトリモン」先生のご要望を聞いてみた。
すると「野獣のようにしてくれ」といいやがった。
「野獣?」
おいおい、教職の身でなんという大胆な。
近頃子供たちの安全が脅かされているというのに、先生自ら「けだもの」とは、どういう了見じゃい。
よくよく聞いてみると、ワイルド感がほしいということらしい。
なんだ、髪の量の多い男の贅沢じゃないか。
よーし、「バーバー」くん、刈ってやれ、伊達邦彦のように非情な技で、刈って、刈って、刈り上げてやれ!
野獣刈るべし!!

10:22:00 | mogmas | | TrackBacks