April 06, 2006

刈り魔王、シビレて「砦」でフォー!

雨の中予約の時間に遅れないように、筑波エクスプレスで浅草まで行った。
せっかくの「永ちゃん」の髪型が、伸びてきて「平ちゃん」になってしまい、バンダナからのぞくモミアゲがレッツゴー・ジュンだという指摘をうけ、ひと思いにバッサリやってもらおうと「バーバー」くんの店に出かけたのだ。
彼を含む3人の若い衆に迎えられ、ゆったりとしたフルリクライニングの椅子に靴を脱いで座る。
「くれぐれもレッツゴー・ジュンにしないでね」とお願いし、目をつぶる。
本日のテーマは「ハードロックな渡辺謙」なのだが、不敵にニャッとする「バーバー」くんに「この分不相応な酔っぱらいめ」と喉をかき切られてしまうか、突然入ってきた男にマシンガンで蜂の巣にされてしまうか、マフィア映画のワンシーンを脳裏に浮かべ、チョキチョキと軽快に鳴る鋏の音にいつしかうつらうつらしていた。

かれこれ45年以上頭を刈られているが、「バーバー」くんの店のように丁寧で、ゆったりと居心地よく散髪してくれる床屋さんは初めてだ。
千住を手始めに、六本木や横浜、千葉、北海道と様々なところでこのドタマを刈ってもらったが、頭を洗ってもらっても耳の中がビチャビチャのままだったり、服の襟に毛がついてチクチクしたり、梅図かずおの「まことちゃん」のような頭にされてしまったりと、数々の苦い経験を積んできた身なので、安心して身を任せられる床屋さんができたことはうれしい。
欲をいえば昔有楽町にあった、全員若いミニスカートの女性が耳に息を吹きかけるようにして刈ってくれた床屋さんのように、若くて可愛い女性スタッフがいれば、月2ぐらいのペースで通ってしまうかもしれない。

このオヤジが一番好きなのは、ヒゲを剃られる時に顔の上にのせられる温かいタオルの心地よさだ。
このタオルがのせられると一気に睡魔が襲ってくる。
不覚にも今日も、おちた・・・。
入念にマッサージされて、生き返って、鏡を見ればそこには「渡辺謙」というか、「藤枝梅安」がいた。
よしよし、さっぱりだ。
気分がよくなって「バーバー」くんの店を出たあと、ランチに入ったトンカツ屋さんで生ビールを飲んでしまった。
本日の休みは散髪以外に何も決めていない。
かあちゃんは家でのんびりしたいというので、オヤジは夜まで帰らず野放し状態だ。
さて、映画でも見て、街を散策して、早めに一杯やろうかと悪魔1号にメールしたら、忙しいとフラレてしまった。
そこへ「バーバー」くんからメールが入り、これ幸いと彼と飲むことにした。

折角なので前々から話していた「焼肉・千里」へ行くことにした。
そこで最近のお気に入り「シビレ」を堪能してもらい、ビールの空き瓶に入れてくれる「マッコリ」を飲み、彼は「バーバー」くんから「刈り魔王」に変わっていった。
やがて昭和の酔っぱらい「唾三十郎」がちらちらと姿を見せてきたので、場所を変えて今度は「最後の砦」に向かった。
カウンターにつくとすかさず「ハイボール」をたのみ、国分町の帝王のDNAは全開した。
ふと気がつくと「唾三十郎」のおでこはテカリ、ほっぺたはプリプリの
アンパンマンになりかかっていた。
このまま飲み続けると朝まで待たずにアンパンマンに変身してしまうので、半パンマンのうちに切り上げることにした。

外へでると少し冷えて夜風がつめたい。
しかし、半パンマンは元気一杯だ。
画像の表示散り始めた桜の木の下で「フォーッ!」と雄叫びを上げた。
絶対明日は午前中一杯はアンパンマンのままだろう。

「バーバー」くんのお店のお客様、彼が多少酒臭くても許してやって下さい。
オヤジが悪いのではありません。
彼が一歩も引かなかったんです。
でもいいヤツです、昭和の酔っぱらいは。


16:12:46 | mogmas | | TrackBacks