May 02, 2006

UFO少年アブドラジャン

B級映画ナイト第3弾、『UFO少年アブドラジャン』。
ウズベキスタン国民の60%が見た、といわれるほど話題と人気を呼んだ1992年公開のウズベキスタン映画。

「拝啓スピルバーグ様。先日、あなたの『E.T.』を拝見しました。とても感動しました。そこで、私の村に宇宙人がやってきたお話を・・・」という出だしで始まるこの物語は、その手紙を出した豊かではないコルホーズ(集団農場)で働く農夫バルバザイの目を通して語られる。

『未確認飛行物体がこの村にやって来るらしいというモスクワからの情報を村会議できいたバルバザイは、逃げた牛を追いかけて村はずれまでやって来たとき、へなちょこな鍋型宇宙船が墜落するのを目撃する。
恐る恐る近づいてみると、金髪で緑の血を流した、オチンチンのない裸の少年が倒れていた。
少年は自らを生殖活動などしない「完全生命体」だというが、善良なバルバザイは彼に服を与え、アブドラジャンと名付け、密かに世話をする。
少年は隠し子扱いされながらも家族や村人に受け入れられるが、やがてこのド田舎に次々と不思議な現象が起こり始める。
村人は空飛ぶクワで飛行をはじめ、スイカは巨大化し、鶏は1分間に50個もの卵を産み、Hi-Fiビデオを突然村の電気屋が作り、低価格で売り出したがため、日本のメーカー(パナソニックを意識しているんだな、これが)の社員(インチキくさい日本人)が商売上がったりだと泣く。
等々・・・。
しかし、そんな不思議をモスクワが放っておくはずもなく、戦車が出動、戦闘機もスクランブル、ヘリは迫ってくる。
はたしてバルバザイとアブドラジャンの運命やいかに・・・』

画像の表示アブドラジャンは見ようによっては美少年に見える。

「スティーブンさん、こちらは本物ですよ」と、挑戦とも取れる語りかけをするものの、全体的には昔の香港映画のノリで、脱力系のギャグとしょぼい特撮満載のこの映画を、SFと呼んでいいやら、ファンタジーというべきか、牧歌的な民話というのがふさわしいのか、悩むほどのことではないが、ぽよ〜んと見れちゃう迷作?であります。

しかし、「完全生命体」の少年が何の目的で、なぜUFOが墜落したのか、全く不明。
「不思議惑星キン・ザ・ザ」との関係はあるのか?
ああ、B級の夜は更ける。

13:16:00 | mogmas | | TrackBacks