May 21, 2006

アンジェラ?

老人病院以来ずっと引きこもりだったばあさんが、珍しく“みたい”というものだから、またまたお馴染み亀有のMOVIXへ出かけた。
ばあさんは年寄り割引でいつでも1000円、かあちゃんはレディースデイで1000円、オヤジはなんと初回割引で1200円でラッキーだった。
それでもポイントはたまり、次回はタダでポップコーンなんぞついてくるという案配だ。

ばあさんが“みたい”という映画は、渡辺謙主演の「明日の記憶」という映画。
若年性アルツハイマーになってしまった男性のお話。
なんとなく暗そうな映画だが、監督は「踊る大走査線」なんかの堤幸彦だ。
少しはみせてくれるのかもしれないが、オヤジの好みではない。
それに、前夜もたっぷり記憶分解酵素入りの酒を飲んでいるので、自らに置き換えて切なくなってしまうかもしれない。
というわけで、オヤジはひとり別の映画を見る。

リュック・ベッソン10年ぶりの監督作「ANGEL-A」だ。
劇場は小さめで、客の入りは10人に満たない。
チケット売り場で「見やすいお席はこのあたりで・・・」などというお兄さんを遮って、前から4列目のセンターへ陣取る。
オヤジの見やすい席をわかってたまるか。
全編モノクロの映画が始まる。
最近は、いきなりカラーの写真が存在していると思い込んでいる若い人が多いが、総天然色になったのはそんなに昔のことじゃない。
それをこの映画はあえて白黒映画にしている。
少しだけ「ベルリン天使の詩」を思い出した。
歴史的な場所を壊したり、ただ便利というだけでその上に高速道路なんぞ走らせてしまうどこぞの無粋な国と違って、ヨーロッバの街々は歴史の息吹が感じられる石の文化を多く残している。
映画の舞台になるパリも美しく、魅力的だ。

しかし、映画はひたすら「退屈」。

リュック・ベッソンはこの10作目で監督業から足を洗うという噂もあるが、どうぞご勝手に。
いつまでも「レオン」「ニキータ」の二番煎じをやめられないなら、他の人に任せて金儲けをすればいい。

右手をいつもポケットに突っ込んでいるアンドレ役のジャメル・ドゥブーズはいい味をだしているが、彼のことをまったく知らない人がこの映画を見ても、なぜずっと右手を出さないのか、最後になにかどんでん返しがあるのではないかと期待してしまうだろう。
なにもないのだ。
長身でスリムなヒロイン、リー・ラスムッセンの余りにも長い手足は非人間的でロボットのようだ。
この凸凹コンビがレオンとマチルダのオマージュなら、なんとおそまつなことだ。
リュック・ベッソンブランド映画のパターン満載、ご都合主義の安易なストーリー展開、思わせぶりだけれど何もない結末。
また1つ産業廃棄物が生まれてしまった。

そういえば先頃パリの街は、「チーム・アメリカ」に破壊されてしまったのではないか?
そこから物語をはじめてくれた方がおもしろかったのに・・・。
興味のある人は早く見ないと、早々に打ち切られてしまうよ。


16:06:09 | mogmas | | TrackBacks

三社祭り

一体どこからこんなにお祭り野郎が沸いて出たのか。浅草は祭り一色だ。

ひときわでかい声で汗だくになっている男がいた。
お祭りバーバーくんだ。
いよっ!昭和の男!


13:58:24 | mogmas | | TrackBacks