September 10, 2006

超天然・肩上げ「ヨウコリン」

  
いまどきの娘にしては珍しく黒髪で、言葉使いも乱れていないし、シャイで好感が持てる。
余りお酒は強くはないようだけど、人付き合いもいいし、一生懸命話にもついてこれる。
8月12日生まれなので“ハイジ”だと言い、高島礼子と観月アリサ似なので、注目されて困ってしまうと臆面もなくのたまう。

誉めたり冷やかしたりすると、恥ずかしそうに肩をすくめる「ヨウコリン」は、自分では意識していなかったその仕草を、人を観察する男「バーバーくん」に指摘され、真っ赤になって両手で肩を押さえるのだ。
その動作がおかしくて、悪のりしてみんなで肩を上げまくり、ますます真っ赤になって肩を押さえる「ヨウコリン」なのである。

そんな彼女が“天然”だとはうすうす感づいていたが、ある時それがもろに発覚した。
あまり映画を見ないと言う「ヨウコリン」に、どうしてかと問うと、「お腹が鳴ってしまうので」という答えが返ってきた。

?????

会社の会議などでも、緊張して静まっているときにお腹が鳴るのだそうだ。
また誰かのお腹が鳴ると、それに共鳴して自分の腹の虫も鳴いてしまうんだそうだ。
映画館で、クライマックスのいいシーンのときに、タイミングよくお腹が鳴るのが困るのだそうな。
ふーん、我がシジュウクサイの生涯で「腹が鳴るから映画を見ない」という御仁に出会うのは初めてだ。
べつにお腹が空いているんじゃないのだが、コーラなどの炭酸ものを飲むと出ないらしい。
腹は鳴らなくてもゲップが出はしないかと、余計な心配をしたくなるが、当人はいたって真面目に話すのである。

ある夜のこと、カウンターでの話題が映画「スーパーマン・リターズ」になった。
腹は鳴っても「スーパーマン」は見てみたいと言う「ヨウコリン」は、当然1978年の「スーパーマン」も見ていない。
そこでいくつか質問をしてみた。

質問1 「スーパーマンとはなにものであるか?」
       「ヨウコリン」のお言葉 「うーん、いいもん!」

そのときいつもの席についていたAさんが吹き出した。

質問2 「スーパーマンが空を飛べたり、弾丸を跳ね返せるのはなぜか?」
       「ヨウコリン」のお言葉 「うーん、遺伝!!」

酒を飲みかけたAさん、危うく噴水するところだった。
オヤジの目からも涙が出そうだ。
「ヨウコリン」にとっては兄貴分みたいな「バーバーくん」の鼻からも、フハァーと溜め息が漏れる。
男共の反応にまたしても肩を上げ「ええっ、間違ってないですよね。正解ですよね…」と自信なさ気の「ヨウコリン」。

いやいや、参った。
けっして間違っていないところが素敵だ。
これを聞いたらクラーク・ケントだって力が抜けるっての。
恐るべし「超天然」!!

「超天然・ヨウコリン」はカラオケも大好きだ。
しかもおじさんおばさんが泣いて喜ぶ80年代歌謡曲を得意とする。
どこで覚えたのが、山口百恵、キャンディーズ、河合奈保子等々、ノリノリで歌ってくれるのである。
そして“うまいっ!”と言うと、またまた肩が上がってしまうのだ。
もっとレパートリーを増やして、振り付けまで覚えてくれれば、会社の部長さんも課長さんもイチコロだ。
酔っ払った「ヒトリモン」も「悪魔のあっくん」も、ガバッと飛び起きて野太い掛け声をおくるだろう。

今後さらにいっそう天然と肩上げに磨きをかけて、世の中に明るさと笑いを振りまいていただきたいと思うのであります。
おっと、ディスプレーの向こうで肩が上がってるのがわかりまっせ、「ヨウコリン」。

15:50:06 | mogmas | | TrackBacks