January 31, 2007

ご報告します

  
断食から10日たちました。

年末年始の飲み食いの嵐が過ぎたら、我が肉体は順調にお太りになり、体重は花も恥じらう72キロを超えようとしていました。
これはメタボリック一直線だと気づき、先週の月曜日から聖なるバッカスのラマダンを敢行し、朝、昼の食事を抜いて10日目。
体重は現在68.5キロ。 3.5キロ減。 一日あたり350グラム減。
このまま減り続けると、およそ195日後には体重0キロになって、オヤジはこの世界から消滅してしまいます。

「おまえなんか、この世から消えてなくなれ ! 」とお思いの諸兄には申し訳ありませんが、実はまだこの世に未練タラタラで、子煩悩ではありますが大煩悩の持ち主のオヤジは、せっかくなのでもう少し生存させてもらおうかと思っております。

というわけで、夜は、職務ということもあり、お掃除ビールを飲み、新しいお酒の試飲をし、いただいたお酒をありがたく頂戴し、そのついでと言っちゃぁなんですが、つまみなんぞも召し上がり、死なない程度に食料を補給しているのでありまして、バッカスの神もそれはお許しになるのです。
しかし、昨日の昼間はとても切なく空腹で、仕入れに出た合羽橋、浅草周辺に漂うランチの様々な匂いに、腹の虫がグーグー不平を申し立てるので困りました。
おまけにかあちゃんは、昼飯に食欲をそそる匂いの料理ばかりを作り、「あ、食べないんだよね ? 」とシラッと聞いてくるのであります。
この数々の誘惑の中で、己の信念を曲げないでいられることの奇跡、強靭な意志と誇りを、使徒マタイの福音書4章1節を勝手にアレンジして述べようと思います。

『さて、オヤジは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。
そして40日間、朝も昼も断食した後、空腹を覚えられた。
すると、誘惑する者が来て、オヤジに言った。
「神の子なら、これらの石が生ビールになるように命じたらどうだ」
オヤジはお答えになった。
「人は生ビールだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きるのである」』

(注:オヤジと生ビールのところを、イエスとパンに変え、朝も昼ものところを昼も夜もに変えると限りなく正しくなります)

我は酒の神バッカスの僕、そして内なる悪魔を飼う愚か者。
使徒マタイの書よりも鉄人28号を愛読し、イエスよりもNOと言える勇気を信じ、オーメンを見ながらラーメンをすすり、飲まない者よりも多くの税金を払い国庫を潤し、コテを振るい炭水化物を焼き、かあちゃんの誕生日を忘れる者なり。

断食は3月15日の確定申告のあたりまで続く予定。


追伸。 ノリちゃんママ、メールが受信できない原因がわかりました。
プロバイダのメールサーバが容量オーバーになってしまい、新規メールを受け付けなくなっていたのです。
林檎娘のMail「環境設定」でこの問題を解決しました。
もう大丈夫ですので、どうぞメールを送信ください。

15:29:51 | mogmas | | TrackBacks

January 29, 2007

グロウマなヤツ

世の中には、まだ食べたことがないモノがたくさんありまして、別段、珍しいモノっていうわけではないのに、なぜか今まで縁がなくて、口にしていないだけのモノがあるのであります。
そういう一品を「ヒトリモン」先生がまたまた持って来た。
年に何度も沖縄に行ったり、インドやニューギニアにも行っている男なのに、しかも貝好きなのに、人間半分もやっているのに、食べたことがなかったからと、買って来たのは、大きなマテ貝だった。

【マテ貝】(馬刀貝)
マテガイ科の二枚貝で、主に東北以南の内湾の干潟の砂泥に、垂直に穴を掘って生息している。
殻長は約12cmほどで、貝殻は細長い円筒状となっており、前から足、後ろから出入水管が出る。
マテ貝は、巣穴に塩を入れ塩分濃度を上げると、貝の細胞内からどんどん水分が出て行き脱水状態になり、たまらず塩分濃度が低い場所を探すために飛び出してくるので、そこをつまんで引っ張り出して捕獲する。


しかしこのマテ貝は、殻長は16、17cmもあって、太くてりっぱだった。
塩水に浸けてゴミを吐かせると、「ケッ、塩っぺいじゃねぇか、なにしやがんでぇ ! 」とあえいで舌をだすように中身を覗かせた。
そいつをチャ、チャッと水洗いし、鉄板にのせて赤ワインを一振り、蓋をかぶせて熱すること数十秒。
蓋を取れば、見事に貝は左右に開き、「アラ、お恥ずかしい」といった感じの身がくねっと現れる。
身離れもよく、鉄板上に並べられたマテ貝ちゃんを見た「ヒトリモン」とオヤジ、男として、下半身がうずくような、どこか切ない気持ちになったのは、写真を見て頂ければわかると思う。

マテ貝
マテ貝 posted by (C) 084-jan

それにしても、グロイ。
花も恥じらう乙女でも、思い浮かべてしまうその姿態。
いったいこいつを食えるのかっ !!

マテ貝2
マテ貝2 posted by (C) 084-jan

故郷・天草の海岸で、幼い時からマテ貝獲りにいそしみ、煮たり干したりして調理したものを食べているかあちゃんは、皿に取った“男の分身”のようなマテ貝ちゃんに、こともなげにかぶりついた。
その瞬間、「ヒトリモン」とオヤジは心の片隅で“痛ててっ”と感じたのである。
しかし、たとえグロな分身でも、調理したモノは食べるのが習い。
恐る恐る齧りつき、味わってみれば、な、な、なんと、旨い !
食感は柔らかいイカのようで、ハマグリやアサリに似た味はしつこくなく、黒ずんだ微妙な部分も苦みはなく、じつに美味しくいただけた。
見た目はグロなのに、食べると旨い。
やられたね、グロウマなマテ貝ちゃんに。

調理もしやすく、旨くて食べ出もあるとなれば、こいつは扱ってみたい食材だ。
しかし、いつでもこんなに太くてりっぱなモノがあるかどうかはわからない。
取りあえず、毎年恒例の潮干狩りに、今年は塩持参で行き、マテ貝獲りにチャレンジしてみよう。
うまくいけばマテ貝三昧だ。
それまで、マテ !!

10:52:00 | mogmas | | TrackBacks

January 27, 2007

月に願いを !


オヤジがロマンチストな知性派だということは、「ケン・ワタナベ」似の顔を見るまでもなく、このブログから溢れ出るオーラで明らかだと思うが、江原ナニガシのようなキャバクラ店長のような茶髪ではなく、オーラといっても「怪獣王子」(昔のよい子ならみんな知っている)の相方の恐竜の名前ではない。
 
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、平成19年夏に種子島宇宙センターからH-IIAロケットで月周回衛星「SELENE(セレーネ)」を打上げるというのをご存知だろうか。
アポロ計画以来最大の月探査計画という、「ポルノ・グラフティ」もびっくりのこのプロジェクトに、素人さんもちょっぴり参加できるのだとしたら、さて、お立ち会い。
オヤジのような知性派でなくても、ちょびっと興味を持ってしまうでしょ。
そりゃ、なにかと言いますと、JAXAでは、セレーネに載せて月へ送る「お名前」と「メッセージ」を募集しているのですよ。
あなたの素敵な名前と、気のきいたメッセージが月へ運ばれ、月に住むウサギと一緒に下界を見下ろすなんて、なんとロマンチックじゃあーりませんか。
ちなみにセレーネは、「月がどのように形成され、どのような変遷を経て現在に至っているか」の核心に迫る科学データを取得することを目標にしている衛星だそうな。
まあ、その他詳しいことは直接HPを見た方が早いやね。
で、こちら⇒  セレーネ「月に願いを!」キャンペーン

もちろんいち早くオヤジとかあちゃんと小僧は申し込んじゃった。
メッセージの内容は秘密だけどね。
うまくいけば、メッセージを解読したウサギタイプのエイリアンが、UFOにのってモグランポへお好みを食いに来るはずなんだけどね。
ま、営業活動のひとつですか。
ぜんぜんロマンチックじゃないって、あっ、そう。

ウサギで思い出したけれど、モグランポでは伝説の酔っぱらい「ウッチー」の、ウサギのキャラクターを作ったことがあったっけ。
北朝鮮の将軍様のディズニー好きの息子、アイツにそっくりだと言うと本気で憤慨していたけれど、横柄で、我がままで、プライドが高く、ふとっちょで、歩き方までそっくりだった。
まあ、いろいろあったが、今となっては愛すべき酔っぱらい、おもろい男だったと言ってもいいだろう。

ウッチーウサギ
ウッチーウサギ posted by (C) 084-jan

粘土で人形を作ったり、Tシャツも作ってあげたのだけれど、その後どうしているんだろうか。
どこかでいい飲み屋を見つけただろうか。
寅さんのように、何年も立ってから、何事もなかったようにフラッと立ち寄るかもしれない。
その時は、生ビールの1杯ぐらい奢ってあげようかね。


10:15:00 | mogmas | | TrackBacks

January 26, 2007

なぜ、足が“つる”

  
今年はじめての温泉に浸かった。
優雅なもんである。
ばあさんとかあちゃんを車に乗せて、小僧のこととガソリンがEに限りなくせまっていることを気にせずに、大谷田の「明神の湯」へ出かけた。
平日だから空いているし、お昼までに入るとちょっと安く、65歳以上はもうちょっと安く、3人で2000円でおつりがくるのは、とても身体にいい。
オヤジは断食中なので、体重計にのるまでもなく、70キロを割っていることは明白だったが、風呂上がりにどれくらい減量されているかを知るために量ってみた。
フフフ、サプリメントもクスリも納豆も必要ない。
要は、摂取量が消費量を下回ればいいのだ。そんなことは「あるある〜」なんぞに振り回されるまでもなく、自明の理なのだ。

脱衣場から悠然と風呂場へ入って行くと、のぼせる寸前であちこちに座っていた数人の男たちの視線を次々に感じた。
フフフ、もうすぐ「ケン・ワタナベ」予備軍のオヤジは、やはり隠しようもなく注目されてしまうらしい。
もちろん、タオルで前を隠すような姑息な隠蔽などしない。
衆人環視の中、露天風呂の方へブラブラと歩いて行った。
「明神の湯」のいいところは、露天風呂が庭園風で、疑似旅情気分が味わえるところと、「人肌の湯」とか「寝湯」など数種の浴槽が広々として余裕があるところだ。
まずはゆったり陽の光の中で身体をほぐし、最近よく“つる”足をマッサージした。
ジワジワと出てくる汗をお湯で流し、シャキッとしたところで内湯の温泉に移った。
実は温泉はこの内湯だけなのだ。
都内の温泉に共通する、茶褐色の塩っぽい湯に浸かってしばらくすると、またまた汗が噴き出してくる。
たっぷり2時間湯を堪能し、火照った身体を風で静め、脱衣場に戻って体重を量ったら、1キロ減っていた。
フフフ、また1歩「ケン・ワタナベ」に近づいてしまった。

勝利の美酒ならぬ、牛乳を飲もうと(断食であって、断飲ではないので、水分は大いに結構)自販機に金を入れてボタンを押すと、なんと違う番号へ機械が動き、コーヒー牛乳が出てしまった。
押し間違えたかと思ったが、しょうがない、糖分も少しは摂取しなければと飲んだ。
しかし甘さで口の中がベトッとするので、もう一度、今度はようく位置を確認してボタンを押したが、またしても違う番号へ動き、今度はヨーグルト飲料が出てきた。
なんだこの自販機は、壊れているではないか。
文句を言おうと通りかかった従業員のオバちゃんの顔を見たら、「神取忍」のような強面だったので、さすがの「ケン・ワタナベ」予備軍も遠慮してしまった。
まあいい、身体に悪いものではないのだから。

身体はさっぱりしたが、やや口の中がさっぱりしない状態で広間へ行くと、ばあさんとかあちゃんはすでに寛いでいて、牛乳など飲んでいた。
「飲む ? 」と聞かれたが、もう結構だ。
最後の仕上げに、マッサージ機のお世話になった。
いま何が欲しい ? と聞かれれば、即マッサージ機と答える。
かあちゃんを質に入れても、愛しいマッサージ機ちゃんが欲しいと思った。
これで完璧だ。
これで足が“つる”ことはないだろうと、その時は思った。

寝る前に念のため、両足の内股とヒザッ小僧の裏側から脹脛にかけて、温湿布を貼った。
爆睡した。
翌朝7時前、右足の踝から土踏まずのあたりが“つっ”た。
飛び起きて、ウンウン唸って、産卵のウミガメみたいに涙を流し、必死にスジを伸ばし、揉みほぐし、なんとか痛みから解放された。
痛みがスーッと去ると、安心からとたんに睡魔が襲ってくる。
もう起きる時間で、このまま寝たら負けだ、と思ったが、眠気に逆らえなかった。

再び目醒めたのは、9時頃のこと。今度は左足の土踏まずのあたりが“つっ”た。
汗びっしょりになって痛みを静めたが、もううんざりだ。
温泉でたっぷり養生して、湿布まで貼っているのに、なぜ2度も、しかも別々の足が“つる”のだ。
こんな足ではフルマラソンなど出来ないではないか。
.195キロの時点でリタイアしてしまうかもしれない。
なんとかしなければ・・・。
しかし、まてよ、湿布を貼った箇所はなんでもなくて、貼らなかった足の先の方が“つっ”たのだから、どうやら“つり”のヤツは上部へ進行できなかったのだろう。
ということは、足全体に湿布を貼ったり、サポーターを巻いたりすれば、“つり”の出現を食い止められるかもしれない。
やってみよう、根本的な解決ではないかもしれないが。
だが、ここで1つ不安がある。
出たくても出られなかった“つり”は、どうなってしまうのだろう ?
下から出られないなら、上から出てくるのだろうか。
そうすると、いちばん身近な中心部の「暴れん坊将軍」(最近はおとなしいもんだが)が真っ先に“つっ”てしまうのか。
これはエライことだ。
大魔神の怒りを静めるには、汚れなき乙女の生け贄が必要になってしまうではないか。
もはやかあちゃんではその役目は無理だ。
難儀なことだぁ・・・。

というオバカなことを考えるのだが、太っ腹なお大尽ではないが、もうほんとに“つり”はいらないよってんだ !!

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January 24, 2007

イラッときた話

  
ホストチックな彼氏とエビちゃん風の彼女。
カウンターの端で手をつなぎながら、見つめあって、
「ねぇ、なににするぅ ? 」
「なににしよっか ? 」
何度目かのやりとりのあと、彼氏が言った。
「すいません、メニュー」
2人の世界にいる彼らの目には入らないらしいが、メニューはすぐ脇にある。
それを言うと、
「なんだ、こここにあった。ハハハ」
それからまたしばらく
「ねぇ、なににするぅ ? 」
「なににしよっか ? 」
のやりとりが続き、彼らが決めたのは「ブタ玉」の大と「キムチそばめし」の大、それに「サイダー」と「バナナジュース」だった。
彼女が言った。
「すいません、マヨネーズぬいてくれます ? 」
「ええ、マヨネーズ旨いのにぃ」
「だって、今は食べちゃいけないの」
「じゃあ、半分だけかけてもらっていいすか ? 」
了解です。

「あたしぃ、マヨネーズとかぁ、玉子とかぁ、今は食べないの。今食べちゃうと負けなの」
「ふぅ〜ん。でも充分スリムじゃん」
「うん、でももう少し。だからぁ、玉子とか栄養のあるもの、食べちゃ負けなの」
それを聞いて、オヤジはお好み焼を作るのをためらった。
なぜなら、「ブタ玉」の大には玉子を2個入れるし、「そばめし」にも玉子を使うから。
エビちゃん風の彼女に、その事実を伝えるべきかどうか、逡巡と葛藤の中でお好みのカップをかき混ぜ、鉄板に流した。
しかし彼らはすでに2人の世界の住人にもどり、鉄板上で何が行われようとまったく気にも止めていないのだった。

やがて出来上がった「キムチそばめし」を食べるエビちゃん風は、「おいしーい」と言ってくれた。
ありがとう。
でも、玉子入ってますから。天かすも入っちゃってますから。豚肉も入ってるし。
おそらくあなたの天敵の、ご飯と麺という偉大な炭水化物も入ってますから。
すると彼氏、
「すいません。マヨネーズください」
持っていくと、マヨネーズをなめなめ、うれしそうに食べる。
どうやら彼氏はマヨラーらしい。
続いて、半分だけマヨネーズをかけた「ブタ玉」大をこれまたお上品に食べるエビちゃん風。
ああ、カロリー・オーバー。
でも、おいしく食べてくれてありがとう。

真実を秘めたままでいる申し訳なさと、ちょっとイラッとする気持ちをなだめるために、厨房の裏に貼ってある「こちょこちゃん」と「みっちゃん」の純真無垢な写真を見つめるオヤジなのである。


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