December 09, 2007

天草


天草へ行くのは2年ぶりだ。

市内の交通センターから高速バス「快速天草号」に乗車、シートがリクライニングできるのでまだいいが、長時間ではさすがに尻が痛い。

八代まで伸びる九州新幹線の工事が、2年前からさほど進んでいないのを確認したどころで、またぞろ睡魔が襲ってきて、バスの揺れにまかせてうつらうつら。
今までのところ、仕方なく食べてうつらうつらしているばかりで、なんともご気楽な旅というほかない。

小僧はせっせとブログを更新している様子。
ウソつきなデタラメブログはやめてくれ、と言い聞かせたが、ヤツの妄想は際限なく膨らんでいるに違いない。
やっても、行ってもいないあれやこれやを、空想で書かれてしまうのだからたまったもんじゃない。この後いつ、オヤジやかあちゃんの恥ずかしいプライバシーが暴露されるかわからん。

一寝入りして目覚めたら、ちょうど天草の第一橋を渡るところだった。
風光明媚という言葉がピッタリな、青い海と空の間をバスは走ってゆく。

車海老の養殖場には水がいっぱいに張られ、その中に点々と水車が白い波を立てている。

天草四郎公園を過ぎ、ようやく休憩所に着いた。
タンクが満タンの人はここで空にしておかないと、まだ先は長い。
それでも、窓の外に広がる景色を見ていれば気がまぎれる。
やがて、上島とかあちゃんの実家がある下島を結ぶループ橋を渡り、町のバスセンターで下車した。ここからさらにバスを乗り換え、20分ほど行かねばならない。

朝6時に千住を出て9時間、かあちゃんの実家の玄関の戸を開けた時は午後3時になっていた。


じいちゃんは病院から外泊許可をもらい、居間のコタツに入り孫や娘に囲まれて穏やかな顔をしていた。

家族が揃い、暖かな宴が始まった。
天草の生蛸をはじめ新鮮な魚貝類がテーブルに並び、地元の甘い醤油が苦手なオヤジと小僧の前にはキッコーマンが用意され、酒を飲まないかあちゃんの一族に代わり、御神酒は一手にオヤジが引き受けた。
缶ビールを1ダースほど、地元限定だという球磨焼酎を1本。
みんな寝てしまって、かあちゃんとばあちゃんを相手に飲んでいる途中で、記憶が飛んだ。

遥か彼方に飛んでいった記憶と正気が、吐き気と頭痛を連れて戻ってきたのは、翌日のお昼だった。ハァ…、どこへ行っても調子コキ………



20:25:17 | mogmas | | TrackBacks