March 01, 2007

ジャンケンの謎

  
銭湯の帰り道、畳屋さんの前で子供達が遊んでいた。
最近外で子供が遊ぶのを見かけないので、ちょっと微笑ましい光景だ。
お姉ちゃんと思しき小学校4、5年生の女の子は縄跳び、低学年の男の子2人は何やら真剣にジャンケンをしている。

そのジャンケンのかけ声を聞いて、オヤジの足が止まった。
もう何十年も聞いたことがなかったジャンケンのかけ声だったから。

「軍艦、軍艦、朝鮮。朝鮮、朝鮮、軍艦」


と男の子らは手を繰り出しているのである。
この、今のご時勢では不適切と思われるジャンケンを、オヤジは子供の頃普通にやっていた。
軍艦とはグーのことで、朝鮮はチョキだ。
子供らには何の偏見も含みもないのはわかるが、誰からこのジャンケンを教わったのか ?
この子らの親だとすれば30代だろうが、それよりも上のおじいちゃんの世代から伝わった可能性が高い。
さすが下町、子供の遊びも時代がかっている。

不思議な顔をしている小僧に、ジャンケンの説明をしながら歩き出して、ふと気づいた。
          パーはなんと言うんだっけ?
          あれ?        忘れてしまった。
引き返して子供達に聞けばすむのに、オヤジのプライドが許さず、結局家に戻ってかあちゃんに聞くと、軍艦と朝鮮はわかるが、やはりパーはわからないと言う。
それでも、熊本県天草と遠く離れた千住で、ほぼ同時期にこのジャンケンが行われていたことがわかった。
だが、軍国少女の教育を受けたばあさんは、そんなジャンケンは知らないと言う。

          なんだか、すっきりしない。

誰か知らないか、と考えたら、あの男の顔が思い浮かんだ。
地球年齢32651歳の元悪魔・現「宇宙人ジョーンズ」なら、こういうことは詳しいに違いないと、ただちに電信を発すると、たちまち返ってきた返事は、

「グーは軍艦、チョキは沈没、パーはハワイ」


だと言う。
ワァオ!  “リメンバー・パールハーバー” かよっ!
やっぱり、「軍人将棋」をしていた宇宙人の言うことはひと味ちがうのう。
なんて危険なジャンケンを僕達はしていたのだ・・・。

きっとこのジャンケンに、正しい文言なんて無いのかもしれない。
各地、年代でちょっとずつ変化しているのだろう。
ガキの頃、一緒に遊んでいた「ヒトリモン」先生に、今度聞いてみようっと。


15:23:51 | mogmas | | TrackBacks