March 03, 2007

ナカッちゃん

  
千住市場のタコ屋の兄ィは、オヤジのことを「おニイさん」と呼ぶが、この「おニイさん」の意味は、「素敵なお兄さん」や「イカしたお兄さん」の意味ではなく、「ちょっと、ちょっと、そこのオトーさん、いいタコ入ったヨ」の「オトーさん」と同義語なのだ。

だが、「ナカッちゃん」がオヤジのことを親しみを込めて「お兄さん」と呼ぶのは、まちがいなく「素敵なお兄さん」や「イカしたお兄さん」を意識してのことだ。
       と、思う。          たぶん。

そんな「ナカッちゃん」が久しぶりに来てくれた。
「サンプラザ中野」似の旦那さんと、2歳の息子「カズくん」と一緒にだ。
かあちゃんは条件反射のごとく、ウルウルモードへ突入。
娘々していた「ナカッちゃん」が、すっかりお母さんになって、3人家族は幸せいっぱいだ。
ここん家も、他の常連さんと同じように、パパがとっても子供の面倒見が良いところが円満の秘訣だと思う。
女の子のように可愛らしい息子は、オヤジの顔を見ても泣くこともなく、とてもいい子だ。

以前「ナカッちゃん」たちは、子供ができる前に千住に住んでいた。
それでよくモグランポを利用してくれていたのだが、旦那さんの仕事の都合やいろいろな都合で、引っ越してしまったのだ。
でも、また越してきたいと、マンションなどを見て歩いているのだと言う。
いい住まいが見つかればいいのだけれど。

「ナカッちゃん」がモグランポにもたらしてくれた功績は、当店オリジナルの鉄板焼きご飯「まんてんめし」の命名だ。
これは、飲んだ後の〆のご飯というコンセプトで考案したのだが、開発コードネームは「てなもんやライス」という ??? なものだったので、広くお客様から公募しようということになり、採用の賞金1万円で、約3ヶ月、応募総数147件、延べ78人の方々にアイデアを出してもらった。
1人で何案も出してくれる方もいたが、結局、審査副委員長のかあちゃんと、審査委員長のオヤジが慎重に公正に審査した結果、「ナカッちゃん」作の「まんてんめし」を採用することになった。
当時NHKでは「満天」という朝ドラをやっていたり、屋久島の芋焼酎「満天」が発売されたりと、「まんてん」というネーミングは上昇傾向にあると思われたからだ。

「まんてんめし」は、煮込んだスジ・コンとご飯を炒め、黒コショウとイカ粉入りの天かすを加え、ドロソースと当店オリジナルソースを合わせたブレンドソースで味付けして盛りつけ、目玉焼きと万能ネギをのせ、きざみ海苔をあしらった焼飯だ。
食べるときは、卵をよく混ぜ合わせ、好みで七味を振るとまた味が引立つ。

「ナカッちゃん」のネーミング理由に、「ご飯の満天の中に目玉焼きがお月様のようで、味も満点だから」とあったが、じつに良い命名だと思っている。
今ではすっかり当店の定番メニューの1つになり、毎回必ず注文してくれる方もいらっしゃる。

「ナカッちゃん」たちが千住に越してきてくれたら、また楽しいね。
そして、0歳児から4歳児まで、モグ予備軍が育っていくのを見れるのはとてもうれしい。
がんばって、あと20年くらい続けていられるかね ?
ひゃぁ〜、爺さん、婆さんだぜ・・・。

16:05:11 | mogmas | | TrackBacks