April 24, 2007

何を今さら“青林檎”

  
気がつけば、我が家には林檎が6台もあり、その内2台はお役御免で部屋の隅で埃をかぶっている。
現役バリバリの林檎も、最新OSに対応しているのは先日来暴走を繰り返していたiMacのみで、後はみな2世代も3世代も前のロートルマシンだ。

中でももっともヨタヨタしているのが、小僧のオモチャになっているPower Mac 6300で、これは20年近く前に、我が家にはじめてやってきたParforma 630のすべてを移植して現役続投させた、エライ金のかかっているマシンだが、オヤジが林檎屋に傾倒したきっかけをつくった思い入れがある1台だ。
TVチューナー付きでキャプチャー機能のついた、初心者用としてはなかなか多機能なマシンで、“光”なんてまだ夢だった時代にパソコン通信に繋ぎ、FAXやら留守電代わりにも使っていた。
しかし、もはやさすがに息絶え絶えで、小僧の酷使に耐えられず、まともに起動しないこともしばしばだが、TVを見られるという1点でなんとか動いている。

贅沢にももう1台小僧が使っているマシンは、初代iMacの色付き林檎で、これはミーハーなブームで年賀状作製機として「一刀両断の蟒蛇女王様・Cちゃん」が購入したものだが、ろくろく活躍の機会もないままに、なぜかシステム終了せずに、永遠の再起動を繰り返してしまう呪われたマシンに変貌し、電源を引っこ抜かれ放置されていたものを譲り受けたのだ。
この呪われた状況を克服するために、いろいろ調べて対処してみたが、多くの先人たちの貴重な知恵も及ばず、「起動して正常に動作するなら、システム終了と同時に手元スイッチで電源を切って使う」という方法しかなかった。
一度覚えれば小僧も慣れたもので、スタンドの灯りを消すようにパチンとスイッチを切って、ちょっと前なら“嗚呼阿〜っ !! ”と叫んでしまう高価なマシンを操っている。
しかし、これももはや時代に取り残され、USBが使えるということぐらいしかメリットはなく、小僧の激しいタイピングにキーボードがイカレる始末で、余命幾ばくもない感じだ。

iMac G5が登場するまで活躍していたPower Mac 7600 は、電源ファンの交換やらメモリーの増設、ATA-66のPCIカードを差してハードディスクを増設、果てはG3のCPUカードでパワーアップしてサクサクで動いていたが、このG3カードの不具合で起動しなくなり、その原因が分からず悶々の日々が続いたあげく、ついにiMac G5
を購入するに至った。
購入後すぐに7600のトラブルの原因がわかったので、なーんだという感じではあったが、いゃぁ、嫁と林檎は新しいものに限りますな、もう後戻りはできません。

あとの2台は、かなり前にオークションで落札したものの役不足で埃をかぶっているParforma 5430と、現在でもなんとかトラブルなしで動き、ネットにも繋がっているG3化したPower Book 1400 だ。
なんとまあ、よくも集めたりロートル林檎。
しかし、この後に及んでさらに秋葉原からエッチラオッチラ運んできたのは、すでに退役して久しい青林檎なのだ。
一時林檎の中古市場は値上がりしていたが、今さら青林檎には誰も見向きもしないのだろう、価格は急落したようだ。
Power Mac G3 350MHzで192MBのメモリと、6GBの貧弱なHDながら、DVD-ROMドライブ搭載で1万円ポッキリ。
買ってしまった・・・。
まだまだOS 9の環境が捨てられないのだ。
それに小僧の6300や7600の使えるものを使って、青林檎を強化して現役復帰させようと思ったのだ。

林檎のはらわた
林檎のはらわた posted by (C)084-jan

7600からATA-66カードとHDを移設し、256MBの“愛のメモリ”を差し、360円のUSBワンボタンマウスと中古のキーボードをつなげ、OS9.2をインストールし、甦った青林檎ちゃん。
中古のTVキャプチャーBOXが3100円だったので、それもお求めになり、アンテナに接続すればホーラTVもご覧になれます。
あとは6300や5430の貧弱なICEディスクを直差しUSBという便利なヤツに繋いで、データを全部吸い上げてしまえばOKだ。

小僧興奮で汗びっしょりで大喜び。
その形状から「ポリバケツ」とも揶揄される青林檎に、頬ずりせんばかりに「オレのニューマシン、オレのニューマシン・・・」と呟く小僧を見れば、時代遅れの青林檎だって少しは役に立つだろう。
しかしこんなスペックだって、通常の作業にはなんら差し支えないし、いたって動作はキビキビしている。
20年の長きに渡り、我が家で活躍してきた630-6300はついにその寿命を終え、7600と5430もはらわたを抜かれて役目を終えた。
もっともっと最初の頃のClassicやSEなどのビンテージ林檎なら、インテリアとしてガワだけでも価値があるのだが、これらのベージュ林檎はそうもならない。
残念だが処分するほかないだろう・・・。

一仕事終えてオヤジの胸に去来するのは、次期 OS Leopardを搭載した新しい林檎のことである。
嗚呼、欲望にはきりがない。
でも嫁と林檎は、やっぱ新しい方がいいでしょう。
ま、かあちゃんにはナイショだけれど・・・。



13:55:48 | mogmas | | TrackBacks