April 29, 2007

夢の意味するところは ?

  
前夜の酒がどんよりと残っている昼近く、オレはようやく布団から抜け出た。
気がつくとそこは「建て替える前の実家」の2階の和室だった。
なんとはなしに“今日はスーツで行こう”と決めて、年代物の洋服箪笥の扉を開けて服を物色していると、「おい」と背後から声をかけられ、振り向くとそこに親父が立っていた。
「おい、これ仕舞ってくれ」
親父はそういって靴を片方差し出した。
見れば若者向けの茶色いリーガルだった。
「なんだよ、もう片方は ? 」
「これだけだ」
「これだけって、片方だけじゃどうしようもないないだろうが」
「いいから、仕舞ってくれ」
平然とそう言う親父の足元を見れば、なんと古ぼけた靴を履いたままだ。
「家ん中なんだから、靴を脱いでくれよ」
「おじいちゃん、ワルい子ねぇ」
と、いつのまにかそこにいた小僧が笑う。

突然気がついた。
親父は平成10年に死んでいるのだ。
9年前に死んでいる親父がここにいるということは・・・。
その時階段を上がってきたのは、なぜか「小岩・ヨウコリン」。
「おい、ばあさんとかあちゃんを呼んできてくれ」と、親父の顔から目をそらさずに告げ、着ている背広を脱がせハンガーにかけてやると、親父は瞬きもせずにじぃっとオレの顔を見つめている。

ばあさんとかあちゃんが、何事かと2階に上がってきた。
「ほら、親父が来てるよ」
うわずった声でふたりに言っても、キョトンという顔をしている。
親父の肩に手をやって振り向かせ、ばあさんの前まで連れていく。
「ほら、親父だよ」
信じられないまま伸ばしたばあさんの手が、親父の胸元に触れ、ワイシャツの襟をつかむ。
オレの目は確かにその光景をみているが、もうひとつの意識では、誰もいない空間をまさぐるばあさんの手をみとめている。
かあちゃんもおずおずと手を伸ばすが、むなしく空中をさまよっているだけだ。
どうやら親父の姿が見えているのは、オレと小僧だけらしい。

そう思うと無性に悲しくなってきた。
なぜ見えないんだ ?
なぜ見えるのだ ?
空間がぐるぐる回転するような妙な気分で、何か叫んだ・・・・・。


目覚めると、かあちゃんに言われた。
「なにか叫んで、泣いてたよ」
でひゃぁぁ、夢だ。
しかし、おそろしくリアルな夢だ。
色も匂いも感触もあった。
それに、今なぜ親父なんだ ?
なぜ片方だけの茶色いリーガルなんだ ?
お勤め人を辞めてから、革靴はだいぶ処分して、今はリーガルも我が家の下駄箱には入っていない。
まして茶色いリーガルなんて、買ったこともない。
ワケがわからん。
いったい親父は、なにを告げに来たのだ。

「ジョニーさん」に昨夜、「モグパパ、ブログサイキンサボッテマスネ。チャントカイテクダサイ」とお叱りを受けたばかりだった。
「サボッテタンジャナイヨォ。イロイロアルンダヨ、イインダヨ、グリ〜ンダヨ。ゴメンチャイヨ」
それで、今朝はこれだ。
「スコットランドノユメハンダンヲ、キカセテヨ。オヤジアタマガヘンニナッチャウヨ」
欧米かっ !

13:45:48 | mogmas | | TrackBacks