May 16, 2007

スコップな朝


スコップというのはオランダ語らしい。
シャベルとの違いは何なのだろう?
あまりいい加減なことは“シャベルな”ということなのだろうか。

ともあれ、夜中の12時過ぎにシャベルを担いで歩いているオヤジは、どっから見ても怪しすぎる。
前方におっかない人が立ちふさがったとしても、雪かき用の重くてデカいシャベルがあれば鬼に金棒だ。
何故にオヤジは、この夜中にシャベルを抱えているのか?

結局その夜は明け方4時半に寝床に入り、朝7時に起きた。

自宅前まで「ヒトリモン」先生が愛車ランクルでやってきて、スコップを積み込み出発した。
目指すは東京湾。
ヒヒヒ、掘って掘って掘りまくってやるのだ。
結果をご覧じよ!



15:28:54 | mogmas | | TrackBacks

やっとスタートライン

  
10年前の5月11日は日曜日で、いいお天気の母の日だった。
花屋さんから、スタンド花や胡蝶蘭とともにカーネーションの束が届けられ、すべての飾り付けと準備が整い、正午と同時にモグランポはオープンした。
先着順にカーネーションと粗品を手渡し、まずは順調な出足だったが、厨房の奥でかあちゃんは青い顔をしてへたばっており、オヤジは完全にテンパって笑顔すら出ず、ひたすら焼きに専念するのみだった。
汗ビッショリになって、あれよあれよという間にその日は終わった。

それから3日間ほどかあちゃんはゲロゲロで、まるっきりあてにならず、オヤジはメシも喉を通らずげっそりとして、はたしてこのままやっていけるのだろうかと不安でいっぱいだった。
案の定、4日目くらいからはまるで閑古鳥の鳴く有様で、けれどようやく体調も回復し、やっと冷静に現状を見ることができた。
こんなド素人の2人が最悪の体調でもやってこれたのは、多くの友人、知人に助けられたからだ。
そろいのTシャツにエプロンとバンダナをして、かあちゃんの代わりに接客をしてくれて、レジを打ったり洗い物をしてくれたり、何から何までお世話になった。
小僧の同級生の子供たちも、チラシを配ってくれたり、けっこう手伝ってくれた。
大勢の人に助けられ、励まされ、忠告を受け、1年が過ぎ、3年、5年が経ち、そして10年目を迎えられた。

10円お好み焼&10円生ビールなどという無謀な ? イベントの効果はどれほどあるのかまったくわからなかったが、その告知をしてから新規のお客様が増えたのはよかったことで、目立たないモグランポが少しは認知されたようだった。
しかし当日どんなことになるかは皆目見当もつかず、だれか助っ人を頼もうかと思っていたら、「バーバーくん」と「小岩ヨウコリン」が手伝ってくれると申し出てくれた。
13日の日曜日は「小岩ヨウコリン」、14日の月曜日は「バーバーくん」と話は決まり、せっかくの休日にもかかわらず、2人がモグランポを助けてくれることになった。

イベント初日。
仕込みと準備に大わらわで、5時の開店に間に合わず、お客様を待たせながら5時半にオープン。
さっそく引換券をお持ちの方がいらして、出足はいいかと思ったら、なんと結果的には引換券はたった4枚しか回収できず、ほとんどの方が初めてのお客様だった。
しかもてんてこ舞とはほど遠く、「小岩ヨウコリン」が汗をかき、焦りまくる場面はついにやってこなかった。
10時を過ぎた頃、「オレは接客は得意だ」と前日に言い残し、オヤジたちがパニクっていたら「助けてやる」と豪語した「ヒトリモン」先生が、お祝いのシャンパンとケーキをもってやってきてくれた。
その夜の〆はモエエ・シャンドンとケーキで、ニコニコの「小岩ヨウコリン」であった。
ありがとう !  「ヨウコリン」、「ヒトリモン」先生。

いや〜な予感でイベント2日目。
夕方4時半に、元気いっぱいの「バーバーくん」がやってきた。
母の日のお祝いに可愛い鉢植えと、なぜかパイナップルと台北の怪しげな焼酎をプレゼントとしてくれた。
彼は本業では店長であり、お客さんからは「先生」とも呼ばれているらしいが、バンダナとエプロンをつけて、ウブな高校生みたいに厨房で洗い物をしている姿がおかしくて、思わず写メを撮ってしまった。
本日は準備万端、5時前にオープンした。
しかし、“さあて、一服しようか”というぐらい、出足最悪のヒマヒマモード。
フタを開ければ、この日も引換券のお客様はほんの僅かで、目論みは見事にすべってしまった。
声のでかい「バーバーくん」の活躍の場は、とうとうなかった。
「そろそろ閉めるか」という時に、またしてもオヤジたちがパニクっていたら「助けてやる」と豪語した「ヒトリモン」先生がやってきた。
が、残念ながら助けてもらう必要は全然なかった。
残ってしまった10円お好み焼の生地をぜんぶ鉄板にながし、40センチほどのジャンボお好み焼を作った。
かねてから「バーバーくん」は、そのサイズのお好み焼を完食したいという野望をもっていたので、グッドタイミングだったのだ。
しかし、お疲れさまの生ビールを飲んで、猫舌だという彼は、半分も食べないうちにギブアップの顔になった。
で、みんなで寄ってたかって食べてしまった。
やーっ、終わってからの方がお疲れだったね「バーバーくん」、すまんのう・・・。

やっぱり考えが甘かったようですな。
引換券はまったく無駄だった。
そして10円はあまりにも安すぎ、むしろ怪しい印象を与えてしまったのかもしれない。
日取りもよくなかったかもしれないし、もっと告知期間を長くとるべきだった。

でも、とても勉強になった。
この10年ずっと勉強中みたいだったが、やっとスタートラインに立った気分だ。
多くのお客様や常連のみなさんに来ていただき、いろいろな方に助けていただき、とてもうれしかった。
今年はもう二つ三つイベントを打つ予定であります。
ひょっとするとガラッとお店が変わるかもしれなかったりして・・・・、こうご期待 !!

10:19:00 | mogmas | | TrackBacks