May 29, 2007
ふとっちょと共に、さらに踊る
そのまんま知事の影響力は、なんと深夜の居酒屋にまで及んでいた。
なぜそれがわかったかと言うと、あの「横浜のふとっちょくん」がやって来たおかげだ。
昨夜は仕事が終わったら、とっとと帰ってさっさと寝てしまおうとかたく決めていた。
なぜならその前の晩、「バーバーくん」お持たせの樽酒一升と、「ヒトリモン」先生お持たせの43度の泡盛をたらふく呑んでしまい、記憶をなくし、さすがに今夜は控えようと思ったからだ。
その意志を「横浜のふとっちょくん」に伝えると、彼は叱られた犬のように、想像上の尻尾を股の間にはさんで、オヤジを恨めしげに見るのである。
ここで泣かれて拗ねられても困るので、食事を兼ねて「華の舞」で飲むことにしたのだった。
普段はチェーン店の居酒屋には行かないのだが、「横浜のふとっちょくん」はチェーン店が大好きで、お似合いで、始発が動くような時間まで飲める上、安上がりだから、彼がどうしたいのかわからない時の定番になっていた。
酒はたいして飲んでいないのに、テンションだけは上がっている若いグループの隣の席につかされ、騒々しさに閉口しながらも「九州うまかもんフェア」のメニューからオーダーをした。
昼間イトーヨーカ堂で見た、宮崎県産のゴーヤーを使った「九州サラダ」や、しっかり凍っている馬刺など、またまたそのまんま知事の見えざる影に、「ふとっちょくん」共々踊らされてしまった。
しばらくして、運ばれてきた料理にかあちゃんが文句を言い出した。
「鶏の南蛮漬け」を頼んだのだが、目の前にあるのは南蛮漬けではない、と、かあちゃんは主張するのである。
確かに、皿に盛られているのはオヤジでも知っている南蛮漬けとは違っているように見える。
揚げた鶏は甘酢に漬かっているのではなく、明らかに出来合いのタルタルソースがかけられているのだ。
九州人のメンツにかけて、断じてこれは南蛮漬けではない、と、かあちゃんは納得しない。
ひょっとして注文を間違えたかもしれないと、メニューの写真を見たが、そこにもタルタルソースがかけられていた。
「ハイソな東京人は、これを南蛮漬けと言うんだよ」
と、オヤジは「華の舞」の調理担当者をかばう。
かあちゃん、きっとして
「なんば言うとっと!」
「田舎もんにはわからねぇんだよ」
と、あくまで「華の舞」メニュー担当者をかばうオヤジ。
「いいじゃないですか、どっちでも。おいしくいただきましょうよ」
と、平和主義者で日和見な「横浜ふとっちょ」。
「せからしかっ!」
「ド田舎もん!」「ばってん!」
「店長呼べっ!」「ヒィ〜、僕がワルかったですぅ〜」
ガラ、ガラ、ガッシャーン !!!
うっそ、ピョーン。
私たちは大人ですから、そんなことにはなりません。
南蛮漬けと名付けられた“何か”もきれいに平らげ、始発を待つようなこともなく、穏やかに店をあとにしたのである。
しかし言っときますが、モグランポでは、お泊まり付きのお悩み相談サービスはめったに実施しておりませんので、横浜方面からお越しの方には、くれぐれも申し添えます。
教訓。
そのまんま知事には、踊らされるな!!
15:40:16 |
mogmas |
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