August 08, 2007

セミのションベン

  
我が家のそばの桜並木は、目に鮮やかな緑の葉を繁らせ、なかなかいい木陰をつくっている。

朝、張り切って自転車を漕ぎだしてその下を通過中、“ジジッ”という鳴き声とともに飛び立ったアブラ蝉が放ったしょんべんが、おでこにかかった。
「クソッ」とタオルで拭ったが、ションベンかけられてクソとはこれいかに。
すぐに死んでしまう連中だから、怒ってもしょうがない。

しばらく進むと、今度はミンミン蝉が飛び立つ置き土産と、ションベンを右のホッペタにかけやがった。
「ク、クソッ ! 」
これまた、ションベンかけられてクソッとはこれいかにだ。
これがあの声のでかい、チョキチョキな男であったら、「この、ションベン野郎 ! 」と怒鳴ったところだろうが、温厚なオヤジは小さく毒づいただけだ。
しかしその他大勢のミンミン蝉は、愚かなオヤジを嘲笑うかのように、盛大に「ミーン、ミーン」と大合唱。

朝一番のこの仕打ちは、夏の風物詩などではない。
子供の頃、命短し儚い虫けらの羽をむしって、バケツの水の中に放り投げたり、佃煮ができるほど蝉を乱獲した報いなのだ。
ションベンぐらいで許されて幸いだ。

「蝉時雨 ションベンシャワーは 許してね」
お粗末・・・。

17:44:06 | mogmas | | TrackBacks