February 02, 2008

震える腕

  
毎日現場に荷物を搬入している。
梱包を解き、洗えないまでも(この期に及んでまだ食洗機が使えない)食器を棚に収め、あるべきところにモノを設置し、段ボール箱を解体している。

モノがあふれかえる厨房で使い勝手と見場を考えて、電気器具の配線を隠し、目立たないように穴をあけ、木を削り、貼付け、塗装をし、組み立てている。
職人さんには頼めない、仕上がり後の修正と追加。

案の定新品の「ガン・ファイター」は大活躍だ。
腕まくりして汗をかくほど木を切り、電動ドライバーを買わなかったことを後悔するほどビスをもみ、カッターの刃を何度も交換するほど切りまくり、またまた昼飯を食いそびれ、せめて喉を潤そうとペットボトルを取り上げた腕が、プルプル震える始末。
2ヶ月間の運動不足と、普段使わない筋肉をフル回転させたため、一気にツケが回ってきたようだ。
おまけに眠れない日々の悪循環で、夕方には生あくびが立て続けに出る。

しかしここで音を上げるわけにはいかない。
これはまだほんの序章に過ぎないのだから。
まだ一度も点火せず磨いていない鉄板の上には、お好み焼ならぬ、木材やアルミ版やカッティングシートがのっていて、それを料理するメジャーやカッターナイフやドライバーが雑然と置かれている。
プルプル震えのきた腕でそれを持ち、小さなことからコツコツと片づけるしかないのだ。

明日は今日よりもオープンに近づいている。
絵や文字のない店内に、意味がもたらされていく。
動き出したモグランポをイメージしながら、2ヶ月間仕舞われたモノを取り出している。
もうすぐ、あとひと踏ん張り。

01:30:18 | mogmas | | TrackBacks