June 03, 2008

態度もデカけりゃ・・・

  
そろそろ42時間ほど、一睡もしていないオヤジの闘病日記 ? であります。

人間、反省期もやってると、ほとんど怖いものもなくなって、態度もデカくなるのでしょうか。
そのせいか、我が心臓ちゃんもぶくぶくとお太りになって、毛も生えて、デカい態度の本体に血液を送るのも億劫になったのだ、というようなことを遠回しに、営業トークで医者は言うのでありました。

看護婦はといえば、目真っ赤ちんで顔色の悪いオヤジを見て 「具合が悪そうですね」と言う。
あったりまえやないけ ! お加減が悪いからここへ来とるんじゃ !

心臓のエコーと携帯する心電計の予約をとるのに 「早い方がいいですか ? 」だと。
ざけんな ! 宿の予約を取るんとわけがちゃうちゅうの !

心の叫びは即お加減に作用するわけで、足がもつれちゃったりして、それだけで胸がバクバクなときめきオヤジ。

だから医者や病院は嫌いなのです。
すぐになんとかしないと危ないなどと、さんざん脅されたので、診察室を出るときに一応聞いてみた。

「でセンセイ、こんな状態でポックリいっちゃうってことはあります ? 」
「ま、それはないでしょう」

ま、そういうワケだ。

目下のところ必要なのは充分な睡眠。
それで、胸の息苦しさがいくらかでも解消すればと処方されたのが、肥大した心臓の血管を広げて血の流れを良くするらしい薬と、飲んだらすぐ効くよく効く睡眠薬。

検査は金曜の朝。
心臓のエコーをとって、24時間計測するポータブルの心電計をセットされ、女の子のポシェットみたいにぶら下げるのだ。
その結果をその次の週の火曜日に、心臓の専門医が診断するという。
刑の執行は次週に持ち越しでござい。

死ぬのは怖くない。
ただ、だらだら迷惑をかけて生きながらえるのはイヤだ。
冷えたビールをグググゥ〜ッと飲み干し、“旨かった”とポックリ逝きたい。
死んだあとはどうとでもなれ。
なるたけ簡単に、安上がりになんとかしちゃってくれればいい。
戒名不要。 葬式無用。
なんて、「白州次郎」みたいなことを考えていたら、腹のムシがグググゥ〜ッと泣いた。
不器用な器は、死ぬときも不様なのかなぁ・・・・

医者から帰ってきたら、別の医者から戻ってきた、かあちゃんと小僧と居候が、揃って弁当を食って、薬を飲んでいた。
ゴホゲホやりながらも小僧はいたって元気で、風邪のお仲間になってうれしそうだ。

「オマエ、みんなとおんなじでよかったね」
「そうですねぇ。オッケーですねぇ」
「居候はマネしなくたっていいんだよ。バカたれが、遠慮しとけ」
「はい、すいません」

すごすごと寝床へ引き上げる居候と、鼻歌まじりの小僧。
それにしても、一家全員を巻き込んだタチの悪いオヤジ風邪。
かあちゃんの回復力の早さと、ばあさんを直撃しなかったのがせめてもの救いだ。


こちらの体調が悪かったので、ここでの報告は中途半端になったが、風邪の巣窟になった我が家に、じつはロンドン帰りの調子コキが滞在していたのだ。
調子コキは、ノープランで仙台からやってきて、居酒屋へ飲みに行くようなお気軽な格好でヒースローまで飛び、持ち前の強運で行き当たりばったりで宿を決め、10日もの間“ a ちょこっと英語”だけでロンドン中に恥をさらし、ネタをさがし、行きの倍の荷物を持って、ベースキャンプと決めている我が家に戻ってきたのだった。
ところが、デカイ声でロンドン自慢をしようと思ったら、我が家は風邪でそれどころじゃなかったというわけだ。
しかし調子コキはへっちゃらだ。
棚を開けて酒を物色し、まるで風邪の王国の王のように、ソファーに寝転び、スポーツ番組なんぞ観ながら一杯やっているのだ。
声もデカけりゃ、態度もデカいというお見事な一幕でございます。
調子コキの旧名は「バーバーくん」という。

1週間のご逗留ののち、

「また来ます」

とご気楽に、なぜかビーサンとパンツを1枚残し、調子コキ=「バーバーくん」は仙台へ帰った。
きっとヤツはオヤジ菌の抗体を持っているのだろう。
恐るべし「刈り魔王」、いやさ調子コキの蟒蛇男。
次回来るときは、関係各所へ通達し、万全の態勢をもって迎撃してやる。
フン、それまでオヤジがクタバッてなければなっ !


という、様々なことがこの2週間の間にありました。
明日、明後日と店は開けます。
金曜日は、装置をぶら下げて鉄板の前には立てないのでいったん休みますが、土曜日からは死ぬまでやるでしょう。
長いこと申し訳ありませんでした。

さて、そろそろ、いや、ぜんぜん眠くない。
明日に備えて、逆算して睡眠薬を飲みたいから、このまま夜まで起きていよう。
嗚呼、シュワシュワ〜ッと泡の出る睡眠薬はないものだろうか ?




15:51:33 | mogmas | | TrackBacks