February 16, 2006

なんのイメージ?

○×新聞朝刊記事より

『千住警察は昨夜未明、足立区千住2丁目のお好み焼店店主(4?)才を脅迫と傷害の容疑で緊急逮捕した。
調べによると同店主は、客に「東京蟒蛇倶楽部」なるものへ入ることを強要し、逆らうと悪魔になると脅し、泡盛等の焼酎を多量に飲酒させた疑いで、同店からふらふらの見事なジグザク歩行で逃げ出した常連客の「ヒトリモン」さん(4?)の通報で千住警察の生活安全課が急行したところ、店内にはニャ〜とか、ガァーッという意味不明の言葉を連発する女性や、鋏を手に「サムライソウル」を歌い続ける若者など、数名の泥酔者の中に混じり、同容疑者が一升瓶をラッパ飲みしているところを取り押さえた。
逮捕後の警察の発表よると、同容疑者は「バッカスの神」の怒りとか、「人生色々」「なんか文句あっか」という言葉を叫び、激しく抵抗した模様で、取り調べは酔いが冷めてから行われるという。
また同容疑者の自宅からは、大量のSF・ホラービデオ、DVDとともに、オカルトや黒魔術の書籍、オウムの麻原の空中浮揚の写真が掲載されている雑誌、ゴジラやウルトラマン関係の書籍が多数押収された模様で、同容疑者が何らかのカルトやオタクに傾倒していたとみて、専門家の意見を聞きながら慎重に取り調べをしていくということだ。』

週刊□△・追跡レポート「蟒蛇悪魔オヤジの泥酔儀式」

『客に悪魔1号、2号などと名付け、自ら悪魔00を名乗り「東京蟒蛇倶楽部」を主催し、泥酔させてアルツの里へ行こうなどと強要して逮捕されたお好み焼店主のオヤジ容疑者(4?)才。
バッカスの神の信奉者という容疑者の、東京都足立区の自宅からは、オカルトとオタク関係の本が多数押収されている。オヤジ容疑者の手口は、押収された本の内容にも通じる怪し気なものだった・・・』

本人にしてみれば、様々にある自分のたった一面でも、情報操作によってクローズアップされたイメージは、それが全人格のように他人には見えてしまう。
捜査筋の話として、その事件にさもふさわしいようなエピソードを膨らませる。
事件をより面白くするために、さもふさわしい写真をでっち上げる。
より扇情的なキャプションを踊らせる。
他よりも過激に、他よりも抜きん出るために重箱の隅を突く。

何も信じないのはむなしいが、信じ込みやすいのは危険だ。
判断出来る目を鍛えなければいけない。
丸め込まれない耳を澄まさなければいけない。
言葉を噛み砕くアゴを強くしなければいけない。
自分の足で歩ける道を選ばなければいけない。
右向け右の時代に逆らう勇気がなければいけない。
回れ右して逃げることを恐れてはいけない。
見て見ぬ振りはいけない。
気づかないことはいけない。
いけないことは、いけない!

もし何らかの容疑で取り調べを受けて、私物を引っ掻き回された後に出来上がる、あなたのイメージはどんなでしょう?

ジャーナリスト宣言、オヤジ新聞。

13:54:00 | mogmas | | TrackBacks

病院のはしご

体調を崩してから一週間。
ようやく普通に朝起きられた。
目覚めすっきり、さわやか、というわけにはいかなかったが、胃の痛みもなくムカムカもない。
しかしまるで食欲がない。

前夜、Nくん改め「マラソンマン」家族の一人娘auちゃんからチョコレートをもらった。
人妻以外の「恋の媚薬」GET、ウッヒッヒッ。
で、それを一口食べた。
「バーバー」くん命名の試作「ネバ焼そば」をほんの少し食べた。
家に帰って、小僧の食べ散らかした冷や奴の残りを食べた。
それだけで、昼過ぎても食欲はわかなかった。

ばあさんは今日「老人医療センター」へ行く予定になっていたが、気分が悪く、ジワジワ痛く、とても車に揺られて行く元気がないと言い出し、急遽近所の病院へ変更した。
2時に病院の泌尿器科へ行き、レントゲン写真を見せられた。
りっぱに肥大した右の腎臓に、1.5センチ四方もある石が鎮座ましまし、尿管をストップさせていた。
この状態では年齢的にも早くなんとかしないと辛いだろうと言うことで、担当医が「老人医療センター」の方へ掛け合ってくれ、きちんとした設備と実績のある「同愛病院」へ入院させてもらうことにした。

紹介状とレントゲン写真を持って、今度は「同愛病院」へ向かう。
墨堤通りを真直ぐ、隅田川沿いを進み、蔵前橋通りを右折してすぐ、自宅からなら20分もあれば着くだろう。
板橋よりはずっといい。
でっかい病院で、レストランもコンビニもあれば、エスカレーターだってある。
ワァォ、病気のデパートみたい。
もう歩くのもしんどいばあさんを車イスに乗せ、入院前の検査。
これがなかなか終わらない。
辛いから入院させるのに、なかなか楽にしてくれない。
本当に病院は健康な人じゃないと耐えられない。

ばあさんがなんとか病室のベッドに横になったのは、午後5時を過ぎていた。
病院内は、今日の陽気のせいもあるが、暑くて乾燥している。
さすがに喉が乾き、腹の虫も不平を漏らしだした。
尿道に管を入れられ、点滴に繋がれ、手術のことが不安でたまらないばあさんは、帰り際に拝むように手を合わせて「ありがとう・・・」というので、そんなことはするな、と叱ってしまった。
悪い方悪い方へと考え、気弱になっていくクセがついてしまっているので、治るものも治らないのだ。
自信と笑いが、ばあさんには絶対必要だ。
石など手術でいくらでも取れるが、心のモヤモヤは容易には取れない。
なんとか春には散歩の出来る身体になってもらいたい。
本音は「ばあさん元気で留守がいい」のだから。

家に戻って来てかあちゃんと2人、気が抜けてしまった。
しかし、腹を空かせた小僧が待っちゃくれないので、途中で買って来た総菜をビールで流し込み、風呂に入った。
今月は忙しいのだ。
店の9年目の更新契約を控え、申告もまだ済んでおらず、かあちゃんの兄貴の結婚式も控えている。
ばあさんが入院したのを幸い、夜中までパソコンの前で心置きなく作業が出来る。
ケツに火がついているオヤジに、へばっている暇はない。
でも取りあえず一息入れて、人妻のチョコでも食べるか。
ピッチピチの娘のチョコも食べてしまおう。
おぢさんとろけそうでちゅ〜。


10:49:00 | mogmas | | TrackBacks