February 23, 2006

すてーきな一日

本日はモグランポの3回目の契約更新の日。
つまり9年目に突入したということであります。
大家さんは今年98歳になるおばあさん。
3年前までは元気で、お金を勘定するのが大の楽しみという強者だったが、今は寝たきりのときが多く、オシメのお世話になっているということで、息子さんと娘さんが契約を代行した。
更新はすんなり済み、これであと3年は営業出来ることになった。
目出たし、目出たし。

1つ片付いたので、次なる目的地、ばあさんの待つドスコイ病院へ車を飛ばす。
担当の医師から退院と今後の話があるからということだったが、忙しくてなかなか時間が取れないと言う。
ご繁盛で結構ですな。
ちょうど昼時なので、食事がてら時間をつぶすことにした。

病院の隣りの安田記念公園をまず散策。
画像の表示
晴れた日のお散歩にはもってこいですな。

画像の表示のどかな陽射しのもと、亀さんとアヒルさんが愛を語らっています。

ゆっくりと公園を通り抜け、両国駅の方へ。
前にかあちゃんが電車で両国駅から病院へ来た時、途中に目を付けていた店があるからと、そこへ行くことにした。
ちょうど国技館の正門の向かい、隅田川の水上バスの乗り場の隣りのビル。
画像の表示いい感じのステーキ屋さん。

少々贅沢な気もしますが、かあちゃんの誕生日を全く忘れていた弱みもあり、契約更新が無事終わったことでもあり、よし、肉を喰っちゃるでぇ。

入り口を入るとすぐに冷蔵庫の中にお肉様のお姿が拝めます。
1グラム10円で、お好きな大きさにカットして焼いてくれるのだそうだ。
サーロインにヒレに米沢牛・・・、BSEなどと言うなかれ、どこぞの牛丼とはわけが違う。
しかも今はお得なランチタイムでございます。

画像の表示ジュウ、ジュウ、ギュウ、牛、生唾ごっくん。
奥が1,018円のランチステーキセット、手前は1,995円のヒレステーキセットの牛ちゃんたち。
焼き方は、と問われ、レアでとお願いした。
柔らかい、旨い!!
ランチステーキといえども、ゴムじゃない。
充分OKだ。
150グラムの幸せは瞬く間に胃袋の中へ治まった。
近頃食べたステーキの中では、ダントツに旨かった。
しかも夜のメニューもそんなに高くない。
ご贔屓にしちゃおう。

満足とともに病院へ戻ったが、まだ担当医は手が離せないと言う。
イラッとしつつも、満腹が眠りを誘う。
延々待って4時半を過ぎて、ようやく大先生のお出ましだ。
ばあさんの退院は金曜日に決定。
もうちょっとの辛抱でございます、母上様。

少しホッとした顔のばあさんに別れを告げ、またまた、次なる目的地へ。
一旦自宅へ戻り、小僧を拾い、4号線を下る。
胃袋の平安のあとは身体全体にも平安を与えるのだ。
いざ、日帰り温泉、保木間「じゃぽん」へ。
昨年の11月以来、4ヶ月ぶりの温泉じゃ。
改装してから初の「じゃぽん」だが、浴室に大きな変更はない。
たまりにたまったコリやら疲れをほぐすこと1時間半。
すっかり温まって、かあちゃんと2人ヘロヘロだ。
しかし、腹を減らした小僧はせっかちで落ち着かない。
もう家に帰って何する気もないので、しょうがない、本日2度目の外食だ。

来る途中、道路沿いに新しい回転寿司が出来ていたのを見て、小僧はそこへ行きたいと言う。
じゃあ、唐揚げとかフライドポテトみたいなヘンものが流れてきても、それには手を出さないと約束出来るかと問うと、「もちろんです」と答えた。
怪しいもんだが、もう他に考える頭がないので、その回転寿司へ入った。
鎖を解かれたケモノのように、テーブルへ着くなり小僧の手当たり次第がはじまった。
口に押し込んだかと思うと、もう次の皿を取っている。
そしてちょっと目を離した隙に、ミートボールの乗っかった軍艦巻きの皿が目の前に、うぇっ、なんじゃい、こりゃ。
なんでも乗せればいいってもんじゃないでしょ。
呆れていると、かあちゃんの目があるものに吸い寄せられているのを確認。
なんと、大学芋が流れてきた。
「食べたいんだろ?」
と訊ねると、
「ちょと、ね」
と、思った通りのお答え。
小僧がすかさず大学芋を取る。
やっぱりおまえら、親子だな。
見てるだけで、もう、わたしゃ、お腹がいっぱいですぅ。
結局小僧は23皿食べた。
目標は25皿だったらしい。
お腹をさすりながら、「次回は26皿に挑戦します」と言ってのける。
やかましい、もう次回はないと思え!
喰う気なら、50皿はいけ。
だがお前を、回っていない寿司屋には絶対連れて行ってやらない。
ミートボールもフライドポテトも握ってはくれないんだから。

我が家の水曜日は、こうしてすてーきに終わったのである。

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お相撲さんの千羽鶴

ばあさんの入院している病室は4人部屋。
お昼ご飯が終わった昼下がり、窓際の老婆のところへ「ばあちゃん」と威勢よく入ってきた女のコは、まるで「ゴリエ」のような格好とメイクで、あたりを憚らぬ声で「これぇ、お相撲さんからぁ、どうぞぅってぇ」と差し出したのは華やかな千羽鶴。

   画像の表示
耳をダンボにしなくても聞こえてしまう女のコの話からわかったことは、退院が決まった患者からまだ入院している他の患者へリレーしていくものらしく、早くよくなって退院出来ますようにとの願いを込めて渡すのだそうだ。
窓際の老婆は、無愛想なやり手ババアのようなしゃがれ声だが、病院のどこかでお相撲さんとよろしくやっていたのだった。
なかなかやるな、ばあちゃん。
きっと入院慣れしているのかもしれない。

女のコは言うことだけ言うと「じゃね、ばあちゃん」と、病室の入り口のところのベッドにいる我々などには一瞥もくれず、足音高く去っていった。
どうやら老婆とは赤の他人らしい。
ひょっとするとお相撲さんの彼女なのかもしれない。
そういえば、整形外科のフロアにあった巨大な車イスがなくなっていたが、でっかい身体を運搬中なのだろう。
ドスコイ病院は大繁盛だ。


13:27:00 | mogmas | | TrackBacks