February 03, 2006

王様の耳はオコノミミ

お好み焼の漫画があるのだそうだ。
主人公が超絶の技でお好み焼を焼くらしい。
ぜんぜん知らなかった。
Aさんがその情報をもたらしてくれた。

1度聞いたことはメモしておかないと忘れる「アルツの里」の住人になりかけているので、しばらくして忘れてしまった。
ありがたいことにAさんは覚えていてくれて、わざわざ買って持ってきてくれた。

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著者は夏海ケイという人で、女性かと思ったら、ビールと肉が好きなどうやら茶髪のお兄さんらしい。
パラパラとページを繰った限りでは、なんだか少女漫画のようなタッチで、取っつきにくい感じだ。
なんせ手塚・横山・石森ラインで育っているので、ツンツン、トゲトゲした絵柄は苦手だ。
しかし、折角なので読んでみた。

主人公虎ノ宮喜一は高校一年生、早世した両親が経営していたお好み焼屋を妹と共に守り、日本一のお好み焼屋になる野望を持つが、残念ながら店のある場所は新潟県の田んぼの真ん中で、いつも閑古鳥が鳴いている。
しかし、喜一には常人にないお好み感覚が備わっていた。
それは、お好み焼の声が聞こえるという「オコノミミ」を持っていることだ。
鉄板で焼かれているお好み焼が喜一に話しかける、「そろそろ裏返して」「丁度いい焼き具合よ」などなど。
その声をたよりに彼は目隠ししても焼けるし、「六甲返し」や「超必殺螺旋噴水」という技を駆使して客の度肝を抜く。
そんな喜一の元へ、お好み焼四天王の一人で、広島風お好み焼職人・鎌田広紀が挑んでくる。
喜一は徹夜で編み出した新潟風お好み焼を引っさげ、決戦の場に臨むのだが・・・。

とまあ、少年漫画にありがちな荒唐無稽おふざけ熱血学園物といった案配なのであります。
今後のストーリー展開は、全日本お好み焼き協会(こんなのがあるのかいな?)主催の全国大会に出場し、日本一の座をかけて熱戦が繰り広げられるのでありましょう。
果たして喜一少年の運命やいかに・・・。

タイトル通り喜一くんは「王様」になるのかも知れませんな。
それにしても「オコノミミ」とはなんじゃらほい。
オヤジも喜一くんほどではないにせよ、お好み焼の声が聞こえます。
「オヤジ、おれアイツに食べられるのやだよう」
「オヂサン、あたしオヂサンに食べてほしい」
「アチーよ、早く上げんかいボケ」
「痛てっちゅうの、もっとやさしく切れよ、オヤジ」

今夜もお好み焼たちの声がオヤジだけには聞こえているのです。
超絶の秘技「流星乱れ切り三段落とし」はめったに披露致しませんが・・・。

15:02:04 | mogmas | | TrackBacks