August 10, 2006

怒りオヤジ

  
近所の路地をふさぐようにして自転車が止めてある。
前と後ろに子供用の椅子が取り付けてある、お母さん専用車だ。
とうせんぼのバリケードかい ! ちょっと止めるにしても、この止め方はなんだ。
怒りオヤジはガッと力まかせに自転車を持ち上げ、道の端っこに移動してやった。

用があって車で移動する。
狭い道のカーブしているところに配達の車と、乗用車が互い違いに停車している。
間をすり抜けるように通過しようとしたら、配送車の前から運転手が飛び出してきた。
幸い徐行していたのですぐに停まれたが、まったく、どこに目を付けてやがるんだ。
自分たちの利便性だけを考えて、これまた、ちょっとだけだから大丈夫と都合良く解釈する。
事故や渋滞は、こういう連中の連鎖が引き起こすのだ。

駅にある銀行のATMに並んでいた。
普段つかっていない口座だが、JAFの年会費の引き落としがあるので入金をしなければならなかった。
オヤジの前に3人の女性が並んでいたが、待ちくたびれてイライラしている様子。
ATMに向かっているのは、短パンにビーサン、黒いダボシャツのようなものを着ている男。
彼もイライラしている様子で機械を操作しては、小声で“クソッ”とか“チェッ”とか舌打ちしては、明細書を丸めて機械にぶつけたリ、取り立て屋が集金に使うような黒いバッグをパシッと叩いたりしている。
先頭の女性がついに諦めて列を離れた。
次の女性もどうしようかと悩んでいる雰囲気。
すると、またしても明細書をクシャクシャにして機械に叩き付けた男が振り向き、手にした札束(およそ20万円)をバッグにねじ込み、こちらへ歩き出した。
並んでいた女性は思わず道をあけたが、オヤジは動かなかった。
今どき懐かしいリーゼント風の髪で、フレームの上部が35度に外側へ傾いたサングラスをかけたオニイちゃんは、どかないオヤジにイラッという目付きをかますが、やけに肩を揺するとその場から去って行った。
オヤジの脳裏には、ピカピカ光るネオンに「チンピラ」という文字が点滅していた。

保木間の日帰り温泉「じゃぽん」へ久しぶりに行った。
小学校低学年の男の子が二人、浴室ではしゃぎまくっている。
やがて湯船に飛び込み、お湯の引っかけっこを始めた。
回りの大人たちはだれも見て見ぬ振り。
一人の子が飛ばしたお湯が、オヤジの顔にかかった。
そこにいた誰もの手が止るほどの大声で「こらっ !」と叱った。
「ここはプールじゃないだろ。そういうことをする場所じゃないよな ? 」
すると子供たちは、ふてくされたように上目遣いでオヤジをじっと見た。
「どうなんだ、わかったか、えっ ! 」
というと、ようやくわかったとうなづき、他所へ退散した。
露天風呂につかっていると、またその子供たちがやって来たが、オヤジの顔を見るなり、スゴスゴと他所へ行った。
サウナで汗を流していると、再び子供たちがドアを開けて入ってきたが、オヤジと目が会うと回れ右して出て行った。
昔の銭湯には必ず頑固親爺がいて、子供たちはそこで社会性や大人の怖さを学んだものだ。
ガキどもがいいように無法をするのを、見て見ぬ振りは出来ないし、いや〜なオヤジだと思われても一向にかまわん。

怒ってばかりいる一日で、風呂上がりに体重を量ったら、鬼怒川温泉で量ったときより2キロも減っていた。
よしよし、怒りは適度なダイエットだ。
前頭葉が発熱しているので、早くビールでも飲んで冷却しなくては。
沖縄地方の台風がすごいらしいので、宿に缶詰めになっているのではないかと、「ヒトリモン」にメールをしたら、なんと天気がよくてさっきまで泳いでいたと、夜は毎晩酒盛りだと、そしてこんな写真を送ってきやがった。
画像の表示宮古島はピーカン。
心配してソンした。
前頭葉冷却開始 !


15:41:15 | mogmas | | TrackBacks