August 27, 2006

違法駐車イス

   
北千住駅の西口ロータリーの端に、歩道だが車道だか、曖昧な一帯がある。
金属のポールが点々と立っているので、一応隔てているようにも見えるが、普段は歩行者が気にせずそこを通る。
ときどき、配達や工事の車が通過するが、通行人は迷惑顔だ。
ペデストリアンデッキの下なので、雨がかからなく、駅にも飲み屋にも近いため、心ない誰かが1台自転車を止めると、次々に違法駐輪が増えていく。
平日の昼間は、シルバー人材ナントカのおじさんたちが地道に見回り、邪魔な自転車を1台ずつ撤去しているが、夜ともなればもう野放し状態だ。
だが土・日祝日になれば、朝っぱらから深夜まで、無法な駐輪場と化し、歩行者がスムーズにそこを通過できないほど自転車とバイクで溢れかえる。
最近はでかいスクーターが流行りなので、2人乗りでやって来てはお気軽に駐車してゆく若者が後をたたない。
千住警察は、民間業者に駐車違反取締を委託していないらしいし、この場所の管轄が警察ではなく、区や第三者にあると手出しは出来ないため、まったく何の対策もとられないまま、治外法権の無法地帯となっている。

しかし、マナーというのは本当になし崩し的にたやすく破られるモノだということが、この場所に1分でも立って観察しているとよくわかる。
空いている隙間あれば、ひょいと何の考えもなしに人の通行を遮って自転車を止める、縦も横もなしに平気で悪びれずに「マイ駐輪場」にしてしまう輩の多いこと。
「みんながやっているからいいいだろう」「お前に迷惑かけていない」「いけないなら、なんか書いて貼っとけ」等々、老若男女みな同じような言い訳と詭弁を宣うことは想像に難くない。
苦情は関係各方面に寄せられていることと思うが、しょせんお役所仕事は時間がかかり、効果的な対策がとられるかは疑問だ。

今日もこの無法地帯を通過中、オヤッと足を止める光景に出くわした。
たくさんの自転車バイクに混じり、なんと車イスが止めてあったのだ。
画像の表示愛車を放っぽリ出して、足の不自由な人は何処へ行ったんだ ?
かあちゃんに聞くと、最近よく置いてあると言う。
行きはヨイヨイだが、帰りはどうすんだ、この車イスの持ち主は・・・。
自転車・バイクは取り締まれるが、車イスには手が出せないだろう、恐るべし !

メル・ブルックスの映画、たしか「サイレント・ムービー」だったと思うが、レースで負傷して入院しているポール・ニューマンが、「ル・マン」の格好で電動車いすに乗り、病院中を車イス・チェイスするというのがあったが、この無法地帯に置き去りの車イスはどう見ても電動ではないし、「スキーで足骨折しちゃったぁ」というノリで利用する折りたたみだ。
ちょいとそのへんで一杯引っかけて、「酒気帯び車イス」で帰るんだろうか。
どんな人が乗り捨てたのか、興味が湧くし、謎がつきない。

オヤジ的なこの無法地帯の解決策は、いっそのこと有料駐輪場にしてしまえばいいということだ。
しかも、監視員付きで2時間3千円ほど取って、無断駐輪は即撤去、大きな動かし難いバイクの場合は、罰金5万円いただく。
何をやったってどうせ止めるのなら、財源として徴収したほうがいいんでないかい。
良心に訴えるより、積極的に打って出たほうがわかりやすいと思うんだけど、どうだろう ?


12:28:16 | mogmas | | TrackBacks