August 05, 2006

ワニが好き

  
BBC制作のワニのドキュメンタリー映像を見た。
7000万年前から形態を変えずに、淡水の捕食王として世界各地に君臨してきたワニは、一匹狼の殺戮者ではなく、子育てをし、仲間とのコミュニケーションを取り、群の中での社会性をも身に付けている爬虫類だ。
その恐ろし気な巨大な顎の力は、およそ1トンもあるそうで、獲物を捕らえれば骨まで噛み砕いてしまう。
ナイルワニなどのクロコダイルの体表は、まさに「ゴジラ」のそれとそっくりだ。
画像の表示ちなみにこれは、我が家で飼っている「キンゴジ」の尻尾。

コイツが巨大化して二足歩行したらどんなに恐ろしいか、というのを描いた映画が「ディノクロコ」だ。
古代のワニの突然変異が研究所から逃走し、人を襲うというものだが、全長15メートルの二足歩行する全身が現れたとき,夜中にも係わらず「ちっちぇ〜」と口走ってしまった。
まったく巨大さが表現できずに、鈍いし,弱いし,カッチョ悪いと、三拍子揃ってダメダメなお話でありました。
やっぱり欧米人は「怪獣」が理解できないのか、リアルサイズで現存する生物をモデルにした怪物しか創造できないらしく、B、C級の映画になると目も当てられないお粗末さだ。
だいたいワニがそのまま立ち上がって歩くとすると、「ゴジラ」のように尻尾を引きずって体を揺らして、ノソノソと歩くしかない。
エリマキトカゲのようにスタスタ走るには、体が重すぎるのだ。
それに、恐竜とは根本的に足の骨格がちがうので、がに股歩きにしかならず、どう見てもカッチョ悪い。
ただ、巨大化すればそれだけ顎の力もパワーアップするに違いなく,現在のワニから類推したティラノサウルスの顎の力は、少なくとも3トン〜9トンになるという。
車だって噛み砕いてしまうすごさだ。
だが、そのすごさもてんで空回りの「ディノクロコ」にはがっかりだ。
やはり現実のワニのドキュメントの方が、断然おもしろいのだった。

以前、相鉄線の天王町駅近くにワニ料理を出す居酒屋があって、何度か通ったものだが,ワニ肉は淡白な鶏肉のようで、クセもなく美味しかった。
奴らは7000万年も生き延びて、肉はうまいし、ハンドバッグにはなるし、見かけは強面だが、なかなか役に立つ連中だ。
怪し気な米国産「牛丼」より、「ワニ丼」なんてのはどうだろね ? 吉野家さん。

10:55:00 | mogmas | | TrackBacks