July 07, 2007
ウルトラな貢ぎ物
久々に仲間と来てくれた「クロダ」くんは、暑さのせいか一段と膨張し、どう見ても「ビリー」か「メタレンジャー」の助けが必要に思えた。
だがうれしいことに、モグランポの10周年を覚えていてくれて、彼の清貧な生活を切り詰めて、オヤジの大好きなモノをプレゼントしてくれた。
ウルトラマン B-TYPEの飛行形態のフィギュアだ。
かっちょいい ! デスクトップに最適。
これは「ウエストケンジ」というスーパーヒーローの店でプロデュースされたフィギュアで、まったく知らなかったのだが、ネットでは売り切れ続出の人気モデルだった。
ありがとう ! 「クロダ」くん。
知らない人のためにいうと、初代ウルトラマンのスーツはA・B・Cと3種類あって、一番長く使用されたB-TYPEは第14話〜29話まで活躍し、筋肉質だがシャープな体系と、つま先のそり上がったとんがり靴が特徴で、キリッとした顔はのちのC-TTYPEのアルカイックスマイルと好みが分かれるところだ。
じつはすでに我が家には、M1号製で品田冬樹原型のレジンキット、飛行タイプウルトラマンがある。
これはパッケージに小松崎茂画伯の感涙ものの絵が描かれ、
46、7センチにもなるキットにはA・B・Cの3タイプの顔が付け替えることができるように付属されている。
組み立てるのももったいなく、箱に入れたままになっているのだが、この「ウエストケンジ」製のと比べてみるのもいいな。
ところで、ウルトラマンの故郷「M78星雲」というのは実在するのか、という疑問を子供の頃もったが、これは実在するということが大人になってわかった。
しかし大人になると知らなくていいことまで知ってしまったりするから、ほどほどにとどめておいた方がいいのかもしれない。
本当は、ウルトラマンの故郷は「M87星雲」という設定だったのだが、脚本を印刷する時に「M78星雲」と誤植されて、それがそのまま通ってしまった、というのが真相らしい。
昔は大らかだったなぁ・・・。
ではなぜ「M87」を選んだのかと想像すると、実在するM87はおとめ座にある楕円銀河で、地球から5480万光年離れた位置にあり、中心部からジェットを噴出している活動銀河で、中心核にはブラックホールがあると考えられている。
ウルトラマン企画当時は観測技術や、仮説が今ほど発達していなかったものの、想像力をかき立てる銀河であったのだろう。
一方の「M78」はといえば、オリオン座にある反射星雲(星間分子雲)で、地球から1600光年離れた位置にある。
この「星雲」には、宇宙に漂うガスのようなモヤモヤしたものと、非常に遠くにある星の大集団とがあって、ガスのようなモヤモヤした星雲と区別するため星の大集団を「銀河」と呼ぶのだそうだ。
昔は何千億個もの星からなる大集団である銀河と、ガスのようなモヤモヤした星雲とが区別がつかなかったようで、一緒くたに「星雲」と呼んでしまったらしい。
だからアンドロメダ星雲も銀河なので、本当は「アンドロメダ銀河」と呼んだ方がいいし、地球の属する天の川は「天の川銀河」なんだそうな。
つまり、「M78」星雲はガスの星雲で、星ではないので生物は住めないと思われ、「M87」は銀河で星の大集団だから、その中には生物が住める星もあるかもしれない、ということだ。
もっとも、のちの円谷の子供だましの設定は全然承服できないし、「神のごとき者=ウルトラマン」を地球人の常識から考えてはいけないし、彼らは生殖活動なんてしないし、ツノやらヒゲやらタロウなんて呼び名もないのだ。
純真なオヤジ少年を騙してはいけない。
最後にだめ押し。
「M78」や「M87」の「M」って何よ。
これは、フランスの天文学者「シャルル・メシエ(Charles Messier)」さんの「M」から来てるわけ。
この人、星雲・星団・銀河に番号を振り、メシエ・カタログを作ったことで有名なんだそうな。
たかがウルトラマン、されどウルトラマン。
ま〜たひとつ、おりこうさんになっちゃいましたね。
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