May 30, 2006
石の血脈
故・半村良の傑作SF伝奇ロマン「石の血脈」では、古代イスラムより連綿と続く恐怖の血の系譜が描かれ、永遠の生命を求める闇の攻防を、ワクワクして読んだものだ。我が家の「石の血脈」は、ふとした日常に顕在化した。
およそ25年前、雨の西麻布のアパートで倒れた若きオヤジと同年齢で、小僧の身体にも異変が起きた。
夜中に突然起き上がり、脇腹が痛いという。
取りあえず正露丸を飲ませ休ませたが、明け方再び痛みを訴え、モドした。
詳しく聞いてみると、どうやら“あの痛み”に間違いないようだ。
病院が開くのを待って、かあちゃんが連れて行った。
CTなどの検査を受けた診断の結果、やはり“あれ”だった。
ついこの間“あれ”で入院したばあさんは、“あれ”の辛さを身にしみて体験しているので、「親子そろって金も貯めずに、ロクでもないものためて・・・」と嘆くこともできない。
こうまで家族が“あれ”に取り付かれるということは、そういうDNAをもっているということなのだろう。
つくづく“イシ”の強い系譜だ。
毎年“イシ”ゃのお世話になっている。
寺内貫太郎一家じゃあるま“イシ”、商売用に溜め込んでいるわけではない。
お“イシ”いものばかり食べていたからなんてことはな“イシ”、た“イシ”て贅沢もしていない。
しかしこうなると、ちょっとせ“イシ”ん的にまいったね。
幸い小僧の身体の中の異物は1センチほどで、クスリで散らせるらしい。
服用して半日たったが、けろりと痛みを忘れてしまっている。
七転八倒の痛みが襲うことはなさそうだが、万が一入院ということになれば、ばあさんがお世話になった「どすこい病院」ということになる。
毎日水分を充分とって、おしっこで流してしまえればラクだ。
だからオヤジは治療のために、ありがたく生ビールを頂戴しているのだ。
積極的にビールを飲んで、“イシ”ゃ入らずになりましょう。
キリン生ビールキャンペーンやってます。
ガンバレ、ニッポン!
Comments
No comments yet