May 04, 2006
もしもしカメよ、カメさんよ
本年度6本目の映画「小さき勇者たちGAMERA」を観た。もはやお気に入りとなってしまった亀有のMOVIXに、小僧を連れて出かけたが、さすがゴールデンウィーク、どこもかしこも人で一杯だ。
しかし座れることはネットで確認済。
二人分のチケットを購入すると、早くもポイントカードは60ポイントで、次回はただで観られるという寸法。
気をよくしてでかいポップコーンとドリンクを買い、小さな子供をつれた若いママにまじってシアターの中へ。
いい歳したオヤジといい歳した小僧は、この映画の観客の中ではやや浮いた存在だ。
んなことにはお構いなしに、ポップコーンをつまみ、ドリンクをグビグビやって本編の上映を待つ。
去年からこの映画の情報は耳にしていたが、配給が松竹だとはまったく知らなかったし、角川映画だということもちっとも気にしていなかった。
大映なき後「ガメラ」は彷徨っていたが、「平成ガメラ」シリーズがヒットしたおかげであらたな展開を向かえ、今回の趣向の変わった「GAMER」の誕生となったわけだ。
しばりの多い「ゴジラ」と違い、はじめから子供の味方の「ガメラ」は、自由な発想で新たな解釈もどんどん取り入れられるところがおもしろい。
物語の冒頭から「平成ガメラ」シリーズのファンは引きつけられる。
1973年、宿敵「ギャオス」が飛び交う世界観は受け継がれているようで、「トラウマ・ガメラ」を彷彿とさせる「GAMER」は傷つき、衝撃的な究極技で「ギャオス」を屠る。
それから33年後の現在、すでに「巨大生物審議会」はその存在意義を失い、人々の記憶からも「怪獣」は消え去ろうとしていた。
そんなとき、少年と一匹のカメが出会い、命の大切さを育んでいく。
その気持ちはクライマックスで“命のリレー”として見知らぬ多くの子供たちに昇華されていく。
この映画の主役は「ガメラ」ではなく、子供=「トト」だ。
昭和の「ガメラ」を体験したオヤジたちも、「平成ガメラ」に夢中になったお兄さんたちも、「ガメラ」初体験の子供たちと若いママとともに、懐かしく切ない気持ちでワクワクを共有できるにちがいない。
怪獣ファンからいうと、二足歩行のトカゲ型怪獣「ジーダス」の造型は格好いいし、舌がギューンと伸びるところは「バルゴン」を思い出す。
吉田・ゼイラム・瑞穂さんの堂のいった怪獣ぶりも気持ちがいい。
1回で葬り去るには惜しい怪獣だ。
ともあれ「ガメラ」は不死身の怪獣ではなく、死ねば次なる「ガメラ」がどこかで産声を上げ、地球に害をなす凶悪な怪獣の天敵として覚醒するのだ。
いいぞう、何年か後には新たな「ガメラ」映画が見られるかもしれない。
その時はもうちょっと凛々しい顔つきのカメさんにしてくれないかなぁ。
親ガメの背中に子ガメを乗せるような、親子モノなんてのはやらないでほしいなぁ・・・。
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