November 15, 2005

放蕩息子の火傷しそうなモノ

バイクで仕入れに行くのに、グローブなしではちょっと辛い朝。
思いもかけず朝顔が咲いていた。

画像の表示


気象異状のせいなのだろうか?
品種改良で寒くても咲くのだろうか?

仕込みを終えて帰ってくると、身体が冷えている。
ばあさんも居間で縮こまっている。
こんな時は熱いものを食わないと。
かあちゃんは油を売っている最中らしい、しょうがない、作るか。
冷蔵庫に生の「ほうとう」があったので、こいつを煮込むことにした。
白菜、椎茸、人参、葱、笹かまぼこ、そしてカボチャ。

実はこのオヤジ、カボチャを料理したことがない。
パンプキンパイも好まないし、パンプキンスープもいまひとつ。
天ぷらで出されてもうれしくないし、みそ汁はものたりない。
甘さと食感がそそらないのである。カボチャで白いメシを食うのはどうも気が進まない。
だから、カボチャの調理はかあちゃん任せなのだ。

しかしこの際やってみるか。
パンプキンヘッドをピシャリと叩き、包丁でまっ2つ。さらにその半分。種を取り除き、皮をそぎだんだらに、食べやすいように薄くスライス。
鍋に水を張り、ホタテの干し貝柱を放り込み、沸騰したら次々に材料を入れ煮込む。
おっと、肉ものがない。
チョリソーが中途半端に残っていたので、それも入れちゃえ。
野菜が柔らかくなってきたら、生の「ほうとう」を入れてさらに煮込む。
味噌仕立てのスープで味をみる。
ほのかに甘く、チョリソーの辛みも少し出てなかなかいい味。

画像の表示

ハフハフ、放蕩息子の「ほうとう」を、舌を火傷せんばかりにすすってむせるばあさんなのである。
温まる〜。

15:38:41 | mogmas | | TrackBacks

まだ、ちくと早いぜよ。

我が家は去年から陰暦のカレンダーを愛用している。
天気予報が全然当たらないし、季節が少しずつズレているような感じもしていたから。
いつからか、仕事帰りに自然と月を見て歩くクセがつき、その満ち欠けや雲の動きなどで、月日の早さを実感している。

明治5年に「太陽暦」が導入されるまで、日本では1200年もの長きに渡って「太陰太陽暦」で生活していたのだ。
狼男でなくても、月との密接な関係は今後とも続く。
たとえホリエモンが月の土地を買い占めたとしても、天体の運行までは変えられないし、相変わらずウサギは餅をついているだろう。

170年前の11月15日、1人の男が生を受け、わずか33年後の同じ11月15日、天に召された。
誕生日にして命日。
なんという運命。
男は飄々と言った。
「さてもさても人間の一世は がてんの行かぬは元よりの事、うんのわるいものはふろよりいでんとして、きんたまをつめわりて死ぬるものもあり」
一見無愛想で取っつき難い外見とはうらはらに、筆まめで、ユーモアたっぷりの文章を書く男。
冷酒一升5合をあっという間に丼で平らげ、「息を吐くこと虹の如し」の大酒飲み。
にやりと笑い、懐からスミス&ウエッソンの32口径を取り出し、大股で歩く足にはブーツという出立ち。
束縛を嫌い、世界の海に打って出ることを夢見た男。
            「坂本龍馬」
時代の流れを変えた男は、夜明けを見ることなく逝った。
だが彼の息吹は歴史の中に生き続け、朽ちることはない。
今宵、龍馬を想い酒を傾けよう。
龍馬の夢に酔おう・・・。

「ちっ、ちっ、ちっ、おんちゃん、おんちゃん。まだ、ちくと早いぜよ。わしが生まれた天保6年は、おんしらの暦とはちがっとろうが」
「あひゃ、龍馬さん。すまんこってす。つい今の暦で考えてしまいました」
「なんちかんちいうても、おまんは20世紀のオヤジじゃ。しょせんわしらのようにはなれんぜよ」
「ははぁー、そのとおりでやんす」

夢枕に立った龍馬さんが言うように、現代の11月15日は陰暦の10月14日。本当の誕生日&命日は12月16日の金曜日。
どてらを着込んで軍鶏鍋をつつくにはいい時期かもね。
雨が降らなきゃ、満月が拝めるでしょう。
くれぐれも風邪と十津川の人間には気をつけましょう。

ついでに言うと、12月14日の赤穂浪士の討ち入りは、陰暦の11月13日。本当の忠臣蔵は来年の1月13日です。
各々方、ご油断召されるな。




10:12:00 | mogmas | | TrackBacks