September 21, 2006

大事の前の徹夜

  
朝から窓子と格闘だ。
「つま恋」で着るTシャツの制作に、慣れないソフトを駆使して疾苦八苦、ついに一から窓子で作るのは諦め、筆書きした文字をスキャナーで読み込んで加工する方向に決めた。

午後3時までにTシャツの表が完成。
前の晩足がつって、肩もバリバリだし、日帰り温泉にでも行って養生しなければと、車を出す。
大谷田の「明神の湯」に行く。
なぜか今日はがらがらで、車も少なければ浴槽もゆったりと入れて、のんびりとひと時転寝状態。
マッサージチェアの連続コイン投入で身体をほぐし、牛乳の一気飲みだ。

家族で外食して、夜7時前にはパソコンの前に座り、9時過ぎにはTシャツ裏面完成。
なんだかやっつけ仕事で、ゼッケンみたいな出来だが、もういいや。
780円のTシャツ本体よりも、アイロンプリント用紙の方が高いのだから、素人さんはこれだからまいっちまうぜ。
さて、あとはコピーライトだなどとクレームをつけられないように、Tシャツの袖に作詞者の名前と「Concert in TSUMAGOI 2006」とロゴを加工して入れればすべて完成だ。

しかぁし、これが一筋縄ではいかなかった。
さほど重い処理ではないだろうに、窓子はエラーの連続で、アプリケーションは強制終了してしまう。
たまらずシステムの修復を試み、メモリの割り当てを増やす。
「コーレルドロー」と「フォトショップエレメント」はこれでだいぶ慣れた。
使い込めば、とても戦力になるソフトだということがよく分かった。
林檎娘よ、窓子でも林檎ライクなソフトは楽しいぜよ。

時計を見れば、ただいま4時25分。
酒も飲まずに窓子三昧だ。
これはいかん。
せっかくの休みに一滴のお湿りもないとは…。
乾いちゃって乾いちゃってどうもならんので、朝だけど一本キリンの「秋味」をグビグビ。
小僧が起きてこないうちに寝れるか?
オヤジの夢は朝ひらく。

14:56:00 | mogmas | | TrackBacks

小僧の予言

  
朝ムクッと起きた瞬間から、小僧はしゃべり始める。

「大相撲夏場所は、茨城県出身の“ソトアズマ”が全勝優勝で…」とか、

「昨夜未明、北九州に上陸した台風28号は…」とか、

「犯人は血のついたサンダルを手に逃走し、パトカーが追跡しています…」とか、

「えー、そうですね、次の参院選にはオオモリトシゾウ候補が…」とか、

「はあ、すいません。父は昨夜脳梗塞で倒れまして…」とか、

「カツシカタマエさんという女性を探しているんですが」
「ああ、あの人はねぇ、おととい引っ越しました…」とか、

「♪ 女の〜人生は〜 アーアー〜♪ 雪の女王〜!!!♪…」

などというスポーツ中継からニュース、現場レポートから評論家のコメント、電話の応対からドラマのセリフ、果ては歌謡ショーまで、あらゆるジャンルのセリフがテレビをパッとつけたように、起き抜けとは思えないほど淀み無くスラスラと口をついて出てくるのである。
とくに目覚めがいいときは、しゃべりだしたら止まらない、だんだんボリュームが大きくなり、本人もどうすることもできないほどノリノリの立て板に水の独演会になってしまう。

前の晩しこたま酒を飲んで寝たならば、少々のことでは起きないのだが、運悪く小僧の声に目覚めてしまったらもう最悪だ。
朝の5時ごろから始まるブツブツが、声を震わせて熱唱する「妄想歌謡」までエスカレートした日にゃ、夫婦で飛び起きて声を合わせて「うるさいっ!!!」と怒鳴ってしまうのだ。

2年前、予約のお客様で忙しく、片付けに午前2時半頃までかかり、ネタもあらかた売切れてしまったがその日も予約が入っていたので、市場で大量に仕入れなければならなくなり、店で少し仮眠した後にそのまま仕入れに行き、家に帰ったのが朝6時ごろだった。
すでに小僧は起きていたので、これではもう一寝入りできないと、ロフトに上がって寝ようと考えた。
朦朧とした頭でロフトの梯子を掛け、半ばまで上ったところで真逆さまに落ちて意識を失い、気がついたときは病院のベッドだった。
まあ、自業自得とはいえ、小僧には「お前がブツブツうるさいからだ…」と牽制したら、ついに一度も病院へ見舞いに来なかった。
でもしかし、痛々しく元気の無いオヤジの姿を小僧は見たくなかった、というのが本当のところだ。
その後、自宅療養し1ヶ月店を休んでいた時からしばらくは、さすがの小僧も朝のブツブツを自重していた。

たまに「悪魔のあっくん」やゲストが泊まった朝は、静かだ。
たっぷり酒を飲んだ悪魔オヤジ二人は爆睡しているので気づかないが、大音量のイビキの合唱を小僧はニヤニヤして見ているんだそうだ。
そしてあとで、あの日はどこで何を何時まで飲んだのかと詰問される。
そういうことを、小僧は全部記憶しているのだ。
お前は、レインマンかぁ〜〜〜〜〜っ!!

お気楽コイズミくんがソウリになったころ、小僧は朝のブツブツで度々、「アベソウリ、消費税の問題について一言お願いします…」とか、「たった今アベソウリが政府専用機から下りてきました…」などという発言を繰り返していた。
セイジにあまり詳しくないオヤジは、「あんなヤツ、ジイサンの代から人の税金でしか喰ったことの無い七光りじゃねぇか」とこころよく思っていなかったので、小僧の発言を「アベソウリなんていないよ」といなしていたのだが、とうとう右向け右のアベちゃんがソウリになってしまった。
小僧の予言がまたひとつ当たってしまった。

ニュース好きで、新聞もよく読むので、小僧はけっこう物知りだ。
無心だから、さりげなく言ったことがあとで「ああ、なるほど」と思い当たることがよくある。
その調子で宝くじの予想もしてほしいのだが、どうもロト6などに協力的でない。
「予想はよそう」と逃げるのである。
「高島易断」では、オヤジの手相は「働けど金の貯まらない相」と出ている。
だから小僧様にお縋りするより無いのに、明日の昼飯代500円+αの方が気になって、ぜんぜんオヤジの頼みを聞いてくれないのだ。
宝くじさえ当たれば、お前の欲しい林檎娘など何十台でも手に入るのに…。

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