September 25, 2008

ナースもびっくり

  
書類を見たナースが目を丸くして言った。

「え、え、え、あの、・・・・さんですよね ? 」

特定検診の書類とオヤジの顔を何度も見比べて、素っ頓狂な声を病院の廊下中に響かせた。

「いやぁ、びっくりした。や、痩せましたねぇ・・・、へえええ・・・・」

6月に絶不調でこの病院を訪れた時の、最悪なオヤジを知っているナースは、全身をなめ回すように見て、もう一度ため息をついた。
続く言葉はもう想像がつく。

「どうやって、そんなに痩せたんですか ? 」

案の定だ。
そしてオヤジの答えも慣れっこだ。

「食わなきゃ、痩せるよ」

当たり前の病院では、メタボの人に向かって「断食しなさい」とは絶対言わない。
適度で規則正しい食事と運動、それに薬が当たり前だから。

ナースは同僚のところへ戻っても、まだオヤジの噂をしているのが聞こえた。
この区だか、国だかが行っている無料の特定検診に、かあちゃんとふたりで参加 ? してみたのだが、血液や心電図などをとられ、その結果は3週間後だそうだ。
これで数値がよくなっていれば、この2ヶ月余り独断で行ってきた節制が正しかったと証明される。

問診した医者は、まさにオヤジがヘロヘロの状態で診察を受けた時のあの医者だった。
しかし、まるでこちらのことを覚えていないようで、自分が書き込んだカルテのページを繰っても、「このままだと死んじゃいますよ」と無慈悲に告げたことを失念しているようだ。

「こりゃぁ、悪いねぇ。薬は飲んでますか ? 」

フン、アンタの処方した薬でさらに体調が悪くなったので、とっくに違う薬に変えて、しかも今じゃなにも飲んでいませんから。
でもこれは口に出さず、ハイ、ハイと良い子の振りをしておざなりな問診をやり過ごした。

今に見ておれ。
絶対四の五の言わせない身体になって、医者と縁を切ってやる。
3週間後の結果のその先をいってやる。
そして再び、ナースをびっくりさせてやろうじゃないか。


その晩気分が良かったので、調子に乗って、「宇宙人ジョーンズ」に頂いたバカラのグラスで「竹鶴17年」を空けてしまった。
で、以前と変わらず椅子寝した。
その有様を見たら、さらにナースはびっくりするだろう。
反省・・・・。


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反省してお天道様の下で、たっぷり気持ちの悪い汗を流した。
リセット完了。







Posted by mogmas at 14:59:01 | from category: 前頭葉発熱親父 | TrackBacks
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