March 03, 2006

情人節は見苦しい

深夜の北千住駅の東西通路。
一つおきに照明が消された通路の端で、若いカップルが抱き合っている。
周りのことなんてお構いなしに、チュッチュッやりだした。
通りかかったオヤジとかあちゃん、うんざりする見せ物にため息と、わざとらしいクシャミを大きく響かせるが、カップルは全く動じない。
二人のご面相を拝見すると、失礼ながら、ブーとスカッである。
どこか人様に見られない暗闇で何でもやってくれ、見たくない権利も尊重して下さいと、お願いしたくなるお似合いカップルだ。

丸井のビルにある東急ハンズで買い物をして、階下に降りるためにエレベーターホールに向かった。
エレベーターの向かいの壁にもたれかかるように、若いカップルが抱き合っていた。
女の子はなぜか泣いていて、嫌々をするようにカレシの胸に顔を擦り付けていた。
「超○○○・・・、超×××・・・」などと、超悔しいことでもあったのだろうが、聞かされる身にもなってほしいと思うほど甘ったれな声で縋り付いている。
カレシは栃木の畑で取れたナスみたいな顔で、デレデレとカノジョの背中をさすっている。
横から殴りつけてへこんだヤカンのような泣き顔のカノジョの、コートの下から除くスカートは、フリフリのメイドみたいだ。
エレベーターが上がってくる。
二人はついにブチュッとやった。
到着したエレベーターに、カップルは抱き合って乗り込んだ。
オヤジはその場に残った。
“ゼッテェ、イッショニノリタクネェ、チョウウゼェ、オメエラミテェナ、ダッサイノハハヤクキエヤガレ”

中国各地で、バレンタインデーを盛り上げるイベントが先月の14日に行われたそうだ。
上海の会場になったデパートの広場には、10代から70代までのカップルが集まり、人前でキスを交わしてアツアツぶりを競ったという。
このイベントの名を「情人節(チンレンチエ)」というそうな。
すんごいネーミング。
中国でも、場所を気にせずキスを交わす若者が多く、「風紀を乱す」「悪いマナー」という声も根強いらしい。

オヤジはべつに保守ではないが、場所柄もわきまえず絡み合っている連中は、得てして見苦しいご容貌でありまして、おぞましいものは見たくないのが理性なわけで、これが伊東美咲様や、上戸彩ちゃんとタッキーやらクッキーやらなら、まあ許せる以上の興味が湧くのですが、世の中勘違いしている若者や、おのれをしらない輩は、まったく美しくないのであります。

どこからか「大きなお世話」という声が聞こえてきそうですが、犬の交尾だってもうすこし人目を忍んでいたすでしょう。
ほんとうに、見苦しくて美しくないので、ぜひやめて頂きたい。

ちなみに、「情人節」の優勝商品は、3千元(約4万円)の足マッサージ器だそうな。
まあ、絡みたい気持ちはわかりますがね、なんか悲しいよね。


Posted by mogmas at 10:39:00 | from category: 前頭葉発熱親父 | TrackBacks
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