June 11, 2006

東京芸術センターの空虚

6月5日(月曜日)の足立朝日の記事より抜粋。

『今年4月にオープンした東京芸術センターの目玉として注目を浴びていた「黒澤明塾」が5月16日に閉鎖し、塾生の募集も中断することになった。
同塾を運営する黒澤明アカデミーによると、塾の女性スタッフ2人が、当時提携関係にあった2社とトラブルを起こし解任されたのが事の発端。
その責任を取って塾長だった野上照代氏が辞任届を提出し、学長であった仲代達矢氏も野上氏の辞任に伴い学長の職を退任した』

フン、お粗末の極み。
予定通りだね。
映画館が一館もない街、千住には黒澤も愛想つかしたか、中途半端で懐を肥やしたのはだれだ。

これを受けて区のだしたコメントは、なんともはや、能天気で責任のないものだ。
要約すると「大変残念だ。関連事業はぜひ継続していただきたいと考えている」
以上。

ふざけるな!
いままでさんざん揉めて、二転三転したあげく、軒先き貸して母屋盗られるみたいな条件で、鳴り物入りでおっ建てた区役所跡地の箱モノは、「東京芸術センター」などという“お偉い”の自尊心と懐だけを満足させる名前をつけたものの、エントランスも各施設も中途半端で空虚で不親切な冷たいビルだ。

画像の表示画像の表示
黒澤撤退の2ヶ月前だが、この有様。
いろいろなウワサはあるけれど、不確かな事は言ってみてもしょうがない。
しかし、現地へ行ってその雰囲気を肌で感じれば、何かがおかしいと誰もが思うハズ。
すべての責任は現場レベルではなく、見もせず踊らされた上の者の責任だ。

最上階の「天空劇場」が聞いて呆れる。
高い金を払って、狭くて座り心地の悪い仮設の椅子で、ご大層なお芸術にひたりたい人は行くがいい。
まるでお役所のイベントホールだね画像の表示画像の表示キッチキチです。一度真ん中の席に座ったら、トイレには立てません。
およそ優雅な気分にはなれそうもない、寒々とした劇場。

ビルの運営は民間企業におまかせで、店子が何をやっても大家は知らん顔。
儲かろうが、儲かるまいが、ダメんなりゃその時はその時さ、日和見は一日にしてならず。
耐震偽装じゃないけれど、中身のなさは設備業者に聞けば一目瞭然だろう。
「シンドラー」のリストに載っていなくてよかったね、てなもんだ。
タバコがすえない健康的なビルだから、酸欠の金魚みたいにプカプカする人が入り口脇にたむろして、それぞれに煙を吹き上げる光景は、浅草の場外馬券売り場を連想してしまう。
たいしたお芸術センターだ。

そのために追加で税金払ってもいいから、もう一度ぶっ壊して更地にして、映画館を建ててくれ!
でなきゃ「黒澤明神社」とかなんとかでっち上げ、「映画終焉の地」として観光名所にしろ。
区民としてのお願いだ。
でなきゃ、映画好きの区民はそろって亀有へ引っ越してしまうぞ。
ますます年寄りだらけの「姥捨て区」になってもいいのかい?
以上、区長のコメントをお待ちしております。

Posted by mogmas at 09:09:00 | from category: 前頭葉発熱親父 | TrackBacks
Comments
No comments yet
:

:

Trackbacks